
ベストの1600m戦で持てる能力をフルに発揮
ウィルソンテソーロがOROで自慢の斬れをさく裂!!
ウィルソンテソーロが初来盛したのは2023年、4歳夏だった。デビュー4戦目からダートにシフトして4連勝。オープン昇級戦は5着に終わったが、続いてカキツバタ記念(JpnⅢ 名古屋1500m)へ挑戦。1番人気ドライスタウトとの叩き合いを制し、重賞初制覇。次のターゲットにマーキュリーカップを選んだ。ダート戦では最長1800mまで。距離克服が課題の一つだったが、難なくクリア。2着テリオスベルに4馬身差をつけて完勝した。
「ダートでも切れ味を発揮できるのがこの馬の武器。今回、2000mも坂もこなしてくれたからね。この先の夢が広がりました」と小手川準調教師(当時所属)。
さらに白山大賞典(金沢2100m)で重賞3連勝をマーク後、満を持してG/JpnⅠ行脚の旅を始めたが、壁は厚かった。昨年のマイルCS南部杯までコリアカップ(GⅢ 韓国ソウル)をはさんで国内外を問わずG/JpnⅠへ挑戦すること12回。
2024年、佐賀で行われたJBCクラシックで悲願のJpnⅠタイトルを手にし、川田将雅騎手は故郷に錦を飾ったが、2着が5回。“シルバーコレクター”の異名をつけられていた。
昨年、ウィルソンテソーロは中東2戦から帰国後、帝王賞5着から参戦。2着シックスペンスの4馬身差をつけて完勝したが、川田将雅騎手のレース後コメントがすべてを物語っていた。
「1800m、2000mで世界でも戦ってきたが、1600mがちょうどいい。気分よく競馬をすれば結果も伴うと常々、思っていました。初めて騎乗したのが名古屋(かきつばた記念)でしたが、1500mでも力んで走っていた。それを時間かけて1800m、2000mで我慢させるようにしてきましたが、いつもレースで疲れ果てた感じでした。ですが、今日は最後まで気持ちよくゴール板を通過できました」
この特設コーナーでリプレイをご覧になってください。川田騎手の言葉が浸みるように伝わってくるはずだ。
ご存じの方も多いと思うが、ウィルソンテソーロはイクイノックスと同じくキタサンブラックの初年度産駒。今年はJpnⅠ・かしわ記念を制し、JpnⅠ3勝目をあげた。南部杯2連覇はもちろんのこと、GⅠタイトルを何としても手にしたいところ。いや、是非とも獲得して“ゴールドコレクター”と呼ばれてほしい。
文・松尾康司

JRA代表
ウィルソンテソーロ
牡7歳
父:キタサンブラック
高木登きゅう舎・美浦
2023年、JpnⅢ・カキツバタ記念を制し、JpnⅢ・マーキュリーカップへ参戦。初のダート2000mを克服して快勝。続いてJpnⅢ・白山大賞典と重賞3連勝を飾り、満を持して大舞台に登場。JBCクラシック(大井)5着からチャンピオンズC、東京大賞典で連続2着。以降も国内外G/JpnⅠへ挑戦し続け、JBCクラシック(佐賀)でついにビッグタイトルを獲得したが、前後して2着惜敗の連続。シルバーコレクターと言われたが、昨年の南部杯を4馬身差で圧勝。今年もかしわ記念を制し、マイルに新境地を拓いた。過去盛岡2戦2勝と最も得意とする舞台。南部杯2連覇から悲願のGⅠタイトルを獲得したいところだろう。
ルクソールカフェ
牡4歳
父:アメリカンファラオ
堀宜行きゅう舎・美浦
全兄はフェブラリーS2連覇、南部杯を制し、2022年の最優秀ダートホースに選ばれたカフェファラオ。兄と同様、抜群のダート適性を見せてデビュー3戦目から4連勝し、ケンタッキーダービー(チャーチルダウンズ競馬場)へ挑戦12着。帰国初戦のジャパンダートクラシックはナルカミの3着に敗れたが、続くGⅢ・武蔵野ステークスを完勝。初重賞を手にした。以降3戦は15着、5着、11着に終わったが、札幌遠征・エルムステークスでロングスパートを決めて快勝。好ムードで南部杯へ参戦し、史上初の兄弟制覇を目指す。
レーベンスティール
牡6歳
父:リアルスティール
田中博康きゅう舎・美浦
三冠出走はならなかったが、GⅡ・セントライト記念を優勝。その後、エプソムカップ、オールカマー、毎日王冠、中山記念とGⅡ3勝、GⅢ3勝。芝1800m~芝2200mでの強さが際立っているが、GⅠでは8着、8着、12着、6、7着といずれも着外に終わっている。それならばとダートに矛先を変えて南部杯へ駒を進めてきた。中山記念1着、大阪杯、安田記念は昨年2着シックスペンスと全く同じステップ。シックスペンスは今年、安田記念を快勝。初のGⅠタイトルを獲得した。父がリアルスティールならダートもこなす素地は十分。
ぺリエール
牡6歳
父:ヘニーヒューズ
黒岩陽一きゅう舎・美浦
ダートを舞台にデビュー2連勝を飾り、JpnⅠ・全日本2歳優駿3着。続く一戦で首位を奪回し、UAEダービー4着からGⅢ・ユニコーンSを快勝した。その後は足踏みが続いたが、昨年のエルムステークスで重賞2勝目をマークした。以降3戦とも10着に終わったが、リステッドレース4着からエルムSでルクソールカフェの2着。上昇ムードに乗ってきたのが心強い。
メイショウハチロー
牡4歳
父:シニスターミニスター
福永祐一きゅう舎・栗東
デビュー2戦目の中京ダート1800mを勝ち上がったが、1勝クラスで頭打ちの時期が続いた。しかし昨年夏を境に本格化。2戦連続で勝利をあげて3勝クラス2戦2着から前々回快勝。オープン入りを果たし、いきなりGⅡ・東海ステークスへ挑戦。果敢に先手を主張して強じんな粘りを発揮して0秒1差2着を確保した。前々走で東京ダート1600mを1分35秒3の好タイムで勝利し、盛岡ダート1600mは歓迎。盛岡コースを知り尽くした福永祐一調教師が名乗りを上げた。
ストレングス
牡5歳
父:シニスターミニスター
寺島良きゅう舎・栗東
2024年10月に2勝クラスを卒業したが、以降は勝ち切れないレースの連続。ようやく1年4か月後に勝利を飾り、晴れてオープン入り。昇級3戦目を快勝し、JpnⅢ・サマーチャンピオン(佐賀)へ挑戦。先行争いに加わり、終始外目を回りながらも4着に粘った。メインの距離はダート1400mだったが、前々走の福島ダート1700mで距離を克服したのが収穫。
キタノズエッジ
牡5歳
父:ジョーカプチーノ
畑端省吾きゅう舎・栗東
京都ダート1400m・2歳新馬戦を快勝し、一戦置いて小倉ダート1700mで2勝目をマーク。4歳5月に3勝クラスを勝ち、オープンでも2勝をマークした。気になるのは前走・東京ダート1600m6着。ダート1200m~1400mをメインに好走し、マイル対応がネックとなりそう。
岩手代表
ヒロシクン
セン7歳
父:ドレフォン
佐藤雅彦きゅう舎・水沢
一昨年5月、中央1勝クラスから転入後、通算13勝。重賞も8勝をマークして前走は青藍賞を逃げ切って圧勝。史上初の同レース3連覇の偉業を達成した。また4走前は59キロの酷量を背負いながら水沢1600mのレコードを大幅更新し、水沢1600m8戦8勝とパーフェクト成績を誇る。南部杯は一昨年15着。盛岡マイルは割り引きが必要だが、「南部杯を盛り上げたい」と佐藤雅彦調教師、そしてオーナーは挑戦を決断した。
サクラトップキッド
牡5歳
父:ビーチパトロール
伊藤和忍きゅう舎・水沢
2、3歳時はフジユージーンの陰に隠れていたが、年を重ねるごとに地力アップ。昨年はJpnⅢ・マーキュリーカップで4着に善戦。さらに金沢遠征2戦から帰郷後、北上川大賞典2連覇、桐花賞を制して年度代表馬に選出された。今シーズンは未勝利だが、青藍賞2着ながら見せ場を作った。本質的にマイル向きではないが、チャレンジ精神あるのみ。

南部杯攻略POINT
南部杯の歴史
南部杯の創設は1988年。第1回から第7回まで北関東以北の地区限定競走で実施。水沢1600mを舞台に『北日本マイルチャンピオンシップ南部杯』のレース名で行われたが、1995年、JRA、全国の地方競馬にも門戸を開放。名称も『マイルチャンピオンシップ南部杯』へ変更し、JRA・ライブリマウント、岩手・トウケイニセイの対決は“天下分け目の決戦”と言われたが、結果はライブリマウントに軍配。翌年3月、第1回ドバイワールドカップへ遠征した。
1996年、新盛岡競馬場=OROパークの完成に伴い、盛岡ダート1600mへ移行。“砂の女王”ホクトベガが圧勝し、1998年はメイセイオペラが優勝。2001年はアグネスデジタルなど名だたるダート強豪が歴代名馬に名を連ねてきた。
また南部杯はリピーターが多いことでも有名。北日本時代も含めるとトウケイニセイ、ユートピア、ブルーコンコルド(3連覇)、エスポワールシチー(2連覇、3度優勝)、ベストウォーリア、コパノリッキー、アルクトス、レモンポップと計8頭が連覇以上を達成している。
1番人気6勝、続いて4番人気2勝
| 1着 | 2着 | 3着 | 単勝率 | 連対率 | 複勝率 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1番人気 | 6回 | 1回 | 1回 | 60% | 70% | 80% |
| 2番人気 | 1回 | 4回 | 2回 | 10% | 50% | 70% |
| 3番人気 | 0回 | 0回 | 1回 | 0% | 0% | 10% |
| 4番人気 | 2回 | 1回 | 1回 | 20% | 30% | 40% |
| 5番人気 | 0回 | 1回 | 2回 | 0% | 0% | 20% |
| 6番人気以下 | 1回 | 3回 | 3回 |
2番人気の優勝は2018年ルヴァンスレーヴだが、南部杯で史上初めて3歳馬優勝を果たし、続いてチャンピオンズカップも快勝した歴史的強豪。4番人気の優勝は昨年のウィルソンテソーロ、2019年サンライズノヴァ。6番人気の優勝は2020年アルクトスだったが、日本レコードで快走。翌年には堂々1番人気で2連覇を果たした。
余談だが、1番人気受難の時代もあった。2004年(1着ユートピア)から2010年(1着オーロマイスター)まで7年連続で敗戦。また2006年から2008年まで史上初となる南部杯3連覇の偉業をブルーコンコルドが達成したがすべて2番人気での優勝。いま考えると七不思議だが、2012年以降は1番人気が9回優勝している。
5歳馬4勝、6歳馬4勝
| 1着 | 2着 | 3着 | |
|---|---|---|---|
| 3歳 | 1回 | 0回 | 0回 |
| 4歳 | 0回 | 2回 | 1回 |
| 5歳 | 4回 | 3回 | 2回 |
| 6歳 | 4回 | 5回 | 3回 |
| 7歳 | 1回 | 0回 | 4回 |
| 8歳 | 0回 | 0回 | 0回 |
| 9歳 | 0回 | 0回 | 0回 |
| 所属(地区)別による上位馬(左から2025年→2016年) | |
|---|---|
| 1着 | 東・東・東・東・東・東・西・東・西・西 |
| 2着 | 東・西・園・西・西・西・東・西・東・西 |
| 3着 | 西・東・西・西・西・大・西・西・西・西 |
| (東=美浦 西=栗東 園=園田 大=大井) | |



岩手競馬公式X IDGS 4カ月連続キャンペーン

南部杯当日の盛岡競馬場は
イベント & グルメ出展盛りだくさん!

当日の混雑状況によっては、入場時刻が早まる可能性がございます。
※写真、イラストはイメージです。
※イベントは予告なく変更・中止になる場合がありますので予めご了承ください。
















