厳しい冷え込みに見舞われた水沢競馬場ではコース状態が先週までとは一変、全くと言っていいほど水が浮かず、走破タイムも先週から3秒〜5秒は余計に要すると思われる非常に重い馬場になった。早い時間帯のレースは先行有利・・・というかみな軒並み脚が上がって差して来れない状況。午後になって差しも届くようになったが、この辺りのコース状態の読みは実際に騎乗する騎手たちも頭を悩ませたようだ。
それでも基本的には先行馬がより有利、という事で、各馬思い切って先行争いに加わっていく。ゲートが開いて横一線のスタート、2番人気マイネアイーダがハナに行こうとするところを外からブライティアヘアーが制する。シュロがその争いの内側に潜り込んでおり、外には早速、断然の一番人気ケージーカツタロウも上がってきている。
やや逸り気味に駆けていくブライティアヘアーだが、目に見えてかかっているとも、さほど飛ばしているというほどではない。先行有利とはいえ無理に飛ばして残る馬場でもなく、2番手以下も粛々と追走。一周目のスタンド前は12頭がほぼ一団、引き気味に構えるナムライシス・ウエスタンキングが少し離れ気味になっている他はひとかたまりで通過していく。
今回も、レースを動かしたのはケージーカツタロウ自身だった。馬群がいくらか縦長になりかけた向こう正面、緩いペースのままでいたいと思う先行勢の想いをかき乱すかのようにジリ、ジリと位置取りを上げ、プレッシャーをかけるケージーカツタロウ。2番手マイネアイーダのやや後ろでしばらく追いかけ、同馬が苦しいと見るや即座に目標を切り替えて先頭ブライティアヘアーに接近。3〜4コーナー中間ではブライティアヘアーの半馬身ほど後ろに付けてタイミングをうかがう態勢に入った。
直後にはアズマクロシオ、やや置かれ気味にマイネアイーダ。先ほどまで先行グループのすぐ後ろにいたシュロやトーホウドロンが後退し、後方の差し馬勢が入れ替わろうとしている。周辺の動きはかなり激しくなってきたが、ケージーカツタロウはお構いなし。手綱を抑えたまま、ただ直線に向くのを待っている。
4コーナーをゆったりと回り切ったケージーカツタロウは、ごくごく自然の成り行きで・・・という感じに先頭に立った。575kgの巨体を震わせるいつもながらのド迫力。切れると言うよりはコースを踏みつぶすといった風情。なにせ追いかけてくるアズマクロシオは450kg、逃げ粘るブライティアヘアーに至っては395kg、100kg〜200kg近く違う。
そもそもケージーカツタロウの1完歩分を進むのにこれらの馬たちは1.5完歩くらいを要するのではないかというくらい跳びが違うのでは、追う方の必死の努力も、これではそうそう実りそうにない。
結局ケージーカツタロウは今回も4馬身の差をつけて完勝。直線は全くの独擅場、他馬を一切寄せ付けなかった。2着はアズマクロシオ、3着争いは内で粘る先行2騎と外から追い込んだ馬たちの接戦となり、3着は追い込んだ方のサダチカガーベラ、4着は内で粘った方のブライティアヘアー。そして5着は外シンメイガルダン、6着に内マイネアイーダ。ここは4頭がクビ・ハナ・アタマの僅差で入り乱れた。
勝ったケージーカツタロウは父ティンバーカントリー、母ケージーキセキの牡4歳。これではまゆり賞・かまくら賞・アテルイ賞とC1級特別を3連勝、それも走る度に着差を拡げる見事な走りで年末年始を締めくくった。
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強いね。強くなった。今日もスタートがちょっと遅めだったくらいで他は文句の付けようがない。こういう馬場も悪くないようだし、レースがしやすい馬だね。(小林俊彦騎手)