先週のメインレース結果 −2010年11回水沢開催後半− 取材・文/テシオ編集部


12月19日(日) 10R 奥州市職員奥馬の会会長杯
特別 白嶺賞 /オープン・水沢ダ1600m 別定 曇・不良
あっと驚く大逃走劇!ダイメイジュエリー歴戦の古馬を見事完封!NAR成績 

正直ちょっと影が薄かった3歳牝馬のエースが、シーズン末に大復活。 (Photo/横川典視)
 今日の水沢競馬場は昨日とは違って比較的過ごしやすい気候。しかしコース状態はこの時期特有の泥んこ馬場で、レースが進むにつれ時計が速くなってもいった。
 例年逃げ馬が穴を開けている白嶺賞だが、今日は1400m・1600mになって差し馬が台頭し始めており、一概に逃げ有利というわけでもないのか・・・、と思いつつ迎えたレース。これがちょっと見る事ができないような“大逃走劇”になった。

 差し馬の活躍が目立ち始めたとはいえ、出走各馬はやはり前の方を意識しながらゲートを出た。内からポンと好発を決めたのはダイメイジュエリー、中からは2番人気リュウノキングダム、そして外からはウメノレイメイ。ポアントゥブルボンがちょっと先行争いで後手を踏んだ感じにはなったが、ひとまず先行したい馬達が前へ、好位に付けたい馬・・・ゴールドマインら・・・はその直後へとポジションをとっていて、序盤のせめぎ合いはそれなりに順当な形に納まったように感じられた。
 だが、ハナを奪ったダイメイジュエリーは最初から行く気を抑えるつもりはない。「無理に抑えようとすると反発するタイプだから行った方がいいと考えていた。陣営からの指示とも一致したので思い切って行こうと(高松騎手)」。実はウメノレイメイあたりもハナを奪うつもりで出てきているのだが、ダイメイジュエリーのスピードに思うように前に行けないでいたのだ。
 一周目のスタンド前あたりでは一見「玉砕覚悟で飛ばしていくダイメイジュエリー」を「無理に追わない有力どころ」の構図に見えたのだが、実際はその後につながる伏線が、徐々に張られていたという事になる。

 2馬身ほどの差が3馬身、4馬身と徐々に拡がっていく。1000m通過はなんと1分1秒7!シーズンを通じてもなかなか見られないような「超」を3つくらい付けたくなるハイラップ。普通は“暴走”というレッテルを貼ってしまうが、「超ハイペースでもいいと思っていた(高松騎手)」鞍上とダイメイジュエリーは全く意に介していない。

 後続の馬たちも当然ペースが速すぎると思っていたのだろう。しかし向こう正面も半ばに達して、追っている方の様子がおかしくなってきた。2番手にいたリュウノキングダムが、前との差を縮めるどころか逆に後続の馬たちに捉えられつつある。ウメノレイメイやポアントゥブルボンも激しく手綱を動かしながらポジションを上げられずにいる。ダイメイジュエリーは依然としてぶっ飛ばしながら3コーナーへ突入。数馬身離れた後続馬群は、追走一杯でもがく馬・懸命に追い上げようとする馬が揉み合ったまま、むしろ差が拡がっていく・・・!

 さあ直線。ダイメイジュエリーは依然大きなリードを、そしてスピードを保って駆け続けている。いや、さすがにここに来てすこし首を曲げ、気難しい仕草を見せ始めた。スピードもわずかに鈍り始めている。しかし後続は、そんなダイメイジュエリーの影を踏むどころか、蹴り上げる砂を被る事すらできないでいるのだ。

 後方ではリュウノキングダムとジョウテンロマンの脚が鈍り、内からゴールドマイン、外からマヨノエンゼルが伸びてくる。この2頭の脚は確かに鋭く、ダイメイジュエリーとの差は明らかに縮まった。だが、ゴールまで100m、いや50mほどになった今となってはもはや勝敗決した後。ダイメイジュエリーが鞍上のガッツポーズとともにゴールを駆け抜けた時、2着マヨノエンゼルとの差はまだ3馬身。超ハイペースで逃げ切ったダイメイジュエリーに、ライバルたちは触れる事すらできなかった。

 2着マヨノエンゼル、3着ゴールドマインで4着は少し離れてジョウテンロマン、リュウノキングダムは伸びを欠いて6着止まり。勝ったダイメイジュエリーが8番人気、2着マヨノエンゼルも5番人気と人気薄だったため、馬番3連単は443,330円の大波乱となった。

 勝ったダイメイジュエリーは父キャプテンスティーヴ、母ミホキャンバスの牝3歳。昨年の冬からシーズンを挟んで4連勝・特別3連勝を挙げ、3歳牝馬だけでなく牡馬とも互角に渡り合ってきた同馬だったが、勝ち星としてはシーズン開幕週に挙げたあやめ賞以来の今季2勝目。しかしこれが実力馬復活ののろしになったのなら、この先が楽しみになるというものだろう。

■ 勝利ジョッキーコメント
 ヘタに押さえたり控えようとしても良くない馬なので、だったら行く気に任せて行ってしまおうと思っていました。ハイペースになってもお構いなし、行けるところまで行くつもりで。でもそんなに飛ばし続けたつもりはなくて、道中息を抜いたところもあったんですが、後続が離れたままで・・・。最近はこの馬なりに状態が良かったし、やはり馬の力と、厩務員さんの仕上げのおかげだと思います。(高松 亮騎手)
出馬表・過去成績 NAR出馬表 09年結果 08年結果 07年結果 06年結果
レースPlayback 2009 2008 2007 2006
競走条件 A級57kg、B1級以下56kg、牝馬2kg減
優先出走権 1・2着馬にはトウケイニセイ記念(1月10日 水沢ダ1600m)の優先出走権が与えられます
レース名の由来 「白嶺」・・・山々に雪が降り積もり、真っ白に見える様子。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 1651 27 3連複 31917 81
複勝 1126 29/57/273 3連単 126150 21
枠連複 9826 20 ワイド 7499 29/77/223
馬連複 21224 82
馬連単 27334 15 226727


12月20日(月) 9R 
特別 はまゆり賞/C1・水沢ダ1600m・ハンデ 曇・不良
3頭大接戦、わずかに凌いだのはケージーカツタロウ!NAR成績 

570kgを超える大型馬がついに特別タイトルを手に。 (Photo/横川典視)
 昨日同様に穏やかな天候の水沢競馬場で行われたはまゆり賞。C1級の好調馬が揃ったが、人気はスズノライコウ・キタノドレイコ・ケージーカツタロウの3頭にほぼ集中。馬複・馬単で10倍以下になっているのはこの3頭それぞれの組み合わせのみだ。

 スタートは、ケージーカツタロウがややあおり気味だった他は横一線。そのケージーカツタロウも程なくギャップを埋め、各馬一団で4コーナーに進んでいく。先頭はブライティアヘアー、これをナイトストーカーズ、セイウンノレッジが追って、下馬評通り前に行きたい馬が順当に先行争いを演じる形。人気馬はこのグループの後ろ、内目にキタノドレイコとスズノライコウに付けており、ケージーカツタロウは少し下がった後ろで、じわじわと外に進路を変えている。
 この辺りの各馬の位置はあくまで順当、逃げ馬のペースも日曜の白嶺賞のような事はなく普通からやや遅めというところで、序盤はさほど目立った動きもなく過ぎた。

 向こう正面に入ったところで人気3頭の位置を見直すと、スズノライコウが先行集団の直後で我慢、キタノドレイコはスズノライコウの内側から外側へと移動。ケージーカツタロウは大外に持ち出しつつある。この辺の3頭のそれぞれの位置が、その後の戦いに微妙に左右したように思える。
 真っ先に動き出したのは、その大外に持ち出していたケージーカツタロウだった。向こう正面半ばあたり、いや後半にかかるまでは外に持ち出しはしたものの動くのを我慢していた同馬だったが、3コーナー手前で意を決してスパート、4頭ほどが並んでいる先行グループのさらに外から、一気に先頭に並ぶ勢いで進出したのだ。
 これで先行グループが作っていた壁が崩壊した。バラバラと後退していく、さきほどまでの“先行馬”達の間を縫って、スズノライコウとキタノドレイコが迫ってくる。スズノライコウは比較的すんなり3番手に抜け出てきたが、ポジション的に他を捌くのに手間取ったキタノドレイコは少し遅れをとっているか。

 4コーナー、ケージーカツタロウが先頭で直線へ、内で粘るブライティアヘアーはやや失速気味になっており、追ってくるのはスズノライコウとキタノドレイコの2頭だ。
 先ほどまでの勢いならそのまま突き抜けそうな感じだったケージーカツタロウだったが、単独先頭に立ったせいかそれとも真っ先にスパートしたせいか、ここに来て脚が鈍ってきた。一方のスズノライコウ・キタノドレイコは2頭馬体を接したおかげか、どちらも一歩も引かず並んだまま伸びてくる。直線に入ったあたりの2馬身ほどの差が、もはやほとんど無くなっている。

 懸命にゴールを目指すケージーカツタロウ、そして押し合いへし合いしながら追ってくるスズノライコウとキタノドレイコ。キタノドレイコが刺さろうとするのをスズノライコウが押し返して、やや間隔が拡がったところで二頭の脚がグイッと伸びる。直前まではまだ1馬身ほどあった差が一瞬のうちに無くなった、そこがゴール。
 内ケージーカツタロウと外キタノドレイコがほぼ鼻面を並べ、中間スズノライコウは遅れを取った。ゴールの瞬間の勢いはキタノドレイコ優勢にも見えたが、結果はハナ差でケージーカツタロウが先着。激しい競り合いをかろうじて凌ぎ切った。

 勝ったケージーカツタロウは父ティンバーカントリー、母ケージーキセキの牡3歳。2歳時から570kg前後という大型馬ゆえか今季前半は身体をもてあましているような戦いが続いたが、9月に取り消した後の11月の復帰戦で低評価を覆して優勝すると馬も一変。前走の錦秋湖賞では強豪相手に5着に食い下がるなど今までにない戦いぶりを見せていた。このレースが16戦目にしての初特別勝ち。

■ 勝利ジョッキーコメント
 内枠なので前に行く馬の後ろに付ける形になると考えていた。最初から外に出した方が戦いやすいのかもしれないけど、こういう展開になるとね。あそこから行くしかないと思ってちょっと仕掛けが早いかなと思ったが追い出した。よく粘ってくれたよ。やっぱり距離はマイルくらいが合うのでは。前走で見た時にそう感じたし、今日も最後はちょっと止まり気味だったしね。(小林俊彦騎手)
出馬表・過去成績 NAR出馬表 09年結果 08年結果 07年結果 06年結果
レースPlayback 2009 2008 2007 2006
競走条件 56kg、牝馬2kg減とし、当該クラスにおける1着賞金額獲得毎に1kg加重
優先出走権
レース名の由来 「はまゆり」・・・海や湖に沿った平らな砂地に生息するユリ。テレトラックが所在する岩手県釜石市の「市の花」。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 3519 559 3連複 47261 9627
複勝 3023 409/849/722 3連単 172848 5286
枠連複 18932 2422 ワイド 10928 1192/1455/2325
馬連複 21968 2736
馬連単 33456 2134 311935


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