先の盛岡開催の間にコースの砂の入替整備を行った水沢競馬場は、前回の開催時よりおしなべて2秒ほど時計がかかる状態。加えてパワータイプ向きのコースにもなって、先行有利というか差し馬が差して来れない状況が続く。土曜日の夜に雨が降っていくらか傾向が変わったものの、このハロウィンカップも今の水沢の、典型的とも言える結末となった。
9頭ほぼ一線のスタート、ポンと出たのはトーホウライデンだったが、外からアマゾネス、レッドガルーダ、そして1番人気ポアントゥブルボンも大外枠から押し出してくる。差しに回る事の多いセンリグランピーも前に付けているくらいだから各馬とも積極的。この辺、ある程度前に行った方が有利なのは分かっているだけに意識も前へ前へと向かう。
結局、ハナに立ったのはレッドガルーダでアマゾネスがぴたり併走、ポアントゥブルボンは3番手、トーホウライデンは無理せず控えて4番手に収まって一周目のスタンド前を通過。58kgのトップハンデ・大外枠と不利な条件だったポアントゥブルボンだが序盤を無難に乗り切れた感があった。
ペースはかなりのスロー。とはいえ1000m通過が1分5秒とか6秒とかになるのが普通では、もはやこれが標準と言いたくなるような感じではあるが、いずれにせよ流れは遅く、やや散らばり気味だった馬群は一周目のスタンド前に入って程なく密集。ゼットファーストも後方2番手といっても前から5、6馬身程度しか離れていない。
隊列がほとんど変わらないままに進入した向こう正面、その半ばにかかってようやく動きが出た。まず2番手にいたアマゾネスが失速し急激に後退。それをやり過ごす中でオーメドックが前へ、ゼットファーストも前へと馬群の並びが再構成される。と同時にレッドガルーダがじわりとペースアップ。ポアントゥブルボンがピッタリとマークしているその後ろに、少しずつ間隙ができ始めた。
3〜4コーナー、やや手綱を動かし気味にしているレッドガルーダとポアントゥブルボンだが、その後ろ、3馬身ほど後方にいるオーメドック・ゼットファーストはもっと激しく手綱を動かして、それでもなかなか差を詰められずにいる。これも今のコース状態がもたらすありがちな展開で、こうなってしまうと後ろの馬はよほどの事がない限り差し届かない。あとは前で並ぶ2頭とその後ろで競り合う2頭が、それぞれの競り合いの中で前後の順番を変える事ができるかどうか・・・。
まずは前。直線に向いてもレッドガルーダが1馬身ほどのリードを守るが、どちらも決して余裕ある手応えとは言えない。コーナーを回った直後こそレッドガルーダが優勢に見えたがあくまでわずかの間、直線の攻防のほとんどは互いに懸命に手綱を押し、なんとか粘ろう・なんとか交わそうとしている状態。最後はどちらも脚があがり気味、しかしその差自体は直線に入ったあたりからほとんど変わらず、レッドガルーダが先頭を守ったままゴールになだれ込んだ。
そして後方。オーメドックとゼットファーストの戦いは4コーナーをよりスムーズに回った分、オーメドック優勢で展開。ゼットファーストはそこでできた1馬身半ほどのギャップこそすぐに詰めたが、その後は完全に脚が上がったオーメドックを捉える事ができない。こちらも結局、オーメドックがわずかにリードしたままゴール。競り合う2頭の前後は最後まで変わらなかった。
勝ったレッドガルーダは父Giant'sCauseway、母プラウドビューティーの牡3歳。JRAでは新馬戦で1番人気に推されたほどの評判馬、結果11戦未勝利も競走中止を除く10戦全て一ケタ着順と素質の高さを示していた。これで転入後3戦2勝という事で、今後はJRAに復帰する可能性が高い模様。
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スタートが良かったら逃げるつもり。今のコース状態との相性はソコソコ、という感じの返し馬だったしレースでもそんなに手応えがいい感じではなかったですけど、後ろから追ってこられると伸びるし、良い脚を長く使えるタイプ。その辺の良さがこの結果につながったのでしょう。(齋藤雄一騎手)