先週のメインレース結果 −2010年7回盛岡開催前半− 取材・文/テシオ編集部

10月3日(日) 10R 
特別 ハーベストカップ /B1・盛岡芝1000m ハンデ 曇・良
ドキドキ・ハラハラ、しかし終わってみればやっぱりウメノレイメイ!NAR成績 

これでFM岩手杯・ハーベストカップをダブル連覇。お見事。 (Photo/横川典視)
 暑いくらいの好天だった前日から一転、曇りがちの一日となった今日の盛岡競馬場。結局は11Rの発走の頃から雨になったが、メインレースの頃はまだ時折雨粒が落ちてくるくらいで何とかもってくれた。

 注目の先行争い、ゲートが開いてタニノレジェンド・ダンストンルティーの2頭がやや立ち後れ気味になったがすぐ巻き返す。数頭横一線でしばらくもみ合った後、カゼノジュエリーが集団の中から抜け出してきた。これを追うのは同厩の1番人気ビュレットライナー、ウメノレイメイもしばらくこの2頭を追っていたがFM岩手杯の時と同様行き脚がやや鈍く、こちらも同厩のウメムスメが先行する。
 ウメノレイメイはサイレントカイザーやタカノグラディウスにも前に行かれて、先行5頭ほどが形成する「壁」に前を塞がれる格好になった。この辺について沢田騎手は「前(FM岩手杯)もそうだったので行き脚がつかないのは覚悟していたが、以前に増して行き脚が悪い」と半ば白旗ムードだったそうだが、ペースがそれほど速くなかったおかげで置かれすぎる事はなかった。結果的にはそれが幸いする事になる。

 1馬身ほどのリードを保ったまま逃げ続けるカゼノジュエリー。これをウメムスメやビュレットライナーが捉まえに行く前に、外の2頭・サイレントカイザーとタカノグラディウスが動いてレースが急激に動き出す。ウメムスメは前を捉えきれないまま失速・脱落、カゼノジュエリーも外から並ばれたあたりで苦しくなった。先頭は大外を回るタカノグラディウス、サイレントカイザーがこれを追う形へと一変したが、コーナーワークでビュレットライナーも盛り返す。
 ようやく行き脚を取り戻したウメノレイメイはまだ5、6番手。しかしこの辺での脚色はしっかりしており、鞍上も前が開くところを探す余裕があった。この頃、後方ではタニノレジェンドがグングンとポジションを上げてきていたのだが、まだ先頭からは離れたところでの動きでそれほど目立ってはいない。

 4コーナーを回って直線へ、先行集団がパッと横に拡がった。最内カゼノジュエリーから外タカノグラディウスまで横一線になっての攻防なのだが、しかし各馬ともここに来て微妙に伸びを欠き、それぞれ決定打を繰り出せない。
 そうこうするうちに馬群を割ってウメノレイメイが伸びる。一完歩毎にジリジリと、しかし確実に追い上げてくるところはFM岩手杯のリプレイを見るようだ。しばらく競り合っていたビュレットライナーを退けてウメノレイメイ優位が確定する。
 だがしかし、これで決着が付いたわけではなかった。そうして先頭に立ったウメノレイメイをも凌ぐもの凄い脚で伸びてくる馬が一頭。白い帽子、タニノレジェンドだ。直線入り口ではまだ最後方に近い位置にいた同馬だが、直線はまさにごぼう抜き、ちょうどウメノレイメイが作ったルートを突き抜けて、あっという間にウメノレイメイに襲いかかったのだ。

 一瞬のうちに馬体が並ぶ。勢いは完全にタニノレジェンド優勢だったがウメノレイメイにも一足先に抜け出していた分の貯金があった。2頭がほとんど並んで飛び込んだゴールだったが、写真判定を待つまでもなく、わずかながらもウメノレイメイがリードしているのが見て取れた。

 「短距離が合うんじゃないかと思い、密かに狙っていた」というタニノレジェンド・小林騎手。乾坤一擲の大勝負はわずかに及ばなかったが、沢田騎手をして「ゴールがあと数m先ならば交わされていた」と肝を冷やさせた。そして3着ウィンエヴリーは、直線の攻防の中で大外に持ち出さざるを得なかった、そのロスが最後に響いた形になったのが惜しかった。

 勝ったウメノレイメイは父ヒシアケボノ、母タニノマイヒメの牡8歳。前走の大敗が嫌われたのか今回は2番人気に留まったが、そこは自他共に認める短距離巧者、終わってみればいかにもこの馬らしい勝ち方でこのレース連覇、芝1000m特別5勝目を挙げた。
 ちなみにこのレース、2番人気→3番人気→4番人気の順で入線したにもかかわらず馬番3連単は32,200円の高配当になったのだが、ウメノレイメイが勝った盛岡芝1000mの特別5勝、ダート1000m特別1勝の計6勝のうち実に5度が万馬券決着。意外に波乱を巻き起こす馬だ。

■ 勝利ジョッキーコメント
 今回も先行争いで前に行けなかったが、FM岩手杯の時もそうだったので腹を決めるのは早かった。ただ今日は前にも増して行けないから“今日こそダメだろう”と思っていたが、そんなにペースが速くなかったおかげで致命的に置かれずに済んだ。流れ落ちついたところで行き脚がつき始めたら後は進路を探すだけ。前が開いたらしっかり伸びるし、そこはやっぱり適性があるんだね。(沢田盛夫利騎手)
出馬表・過去成績 NAR出馬表 09年結果 08年結果 07年結果 06年結果
レースPlayback 2009 2008 2007 2006
競走条件 55kg、牝馬2kg減とし、当該クラスにおける1着賞金額獲得毎に1kg加重
優先出走権 1着馬にはきんもくせい賞(10月24日・盛岡芝1000m)の優先出走権が与えられます
レース名の由来 「ハーベスト」・・・Harvest。英語で「収穫」の意。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 1938 423 3連複 21786 265
複勝 923 179/121/102 3連単 77205 177
枠連複 6584 133 ワイド 6004 191/406/149
馬連複 15439 327
馬連単 17564 212 147443

10月4日(月) 10R SJT第1戦
特別 シルバースパー賞/B1級・盛岡ダ1600m・別定 雨・重
自由気ままに10馬身差 オヤマハリケーン圧勝V!NAR成績 

ごくごく楽に一回りして、それであわや大差という圧勝。 (Photo/横川典視)
 1番人気オヤマハリケーンが敢然とハナに立ち、自らレースの流れを握ろうという姿勢。序盤は同じく先行策に出たバルクらを従えて淡々と進む形だったが向こう正面半ばあたりから徐々にペースアップ。3コーナーで2馬身、4コーナーで3馬身と、オヤマハリケーンのリードは開く一方。

 あくまでもマイペースを貫くオヤマハリケーンの戦いには、逆に追いかけていった方が先に潰れてしまうような状況で、直線に向く頃にはオヤマハリケーンのリードは圧倒的なまでに開いた。
 このリードに鞍上はほとんどムチを使うことなく、それでいて直線の坂も悠々と駆け上がってゴール。結局2着に10馬身もの大きな差をつける圧勝となった。

 その2着争いは、しかし大混戦。内から外まで5、6頭が横に拡がっての接戦は、しぶとく馬群の中をかいくぐってきたキラメキパスワードが先着。大外を追い込んだテバギアがわずかに及ばずの3着。この2、3着らが人気薄だったため、1番人気馬が勝ったにもかかわらず馬番3連複・馬番3連単ともに万馬券となる波乱の結末に。

 なお2番人気ケイジートレジャーは最後の2着争いに加わっていたものの及ばず5着、3番人気バルクは先行失速気味で8着、4番人気リザルトはレース序盤から動かず最下位14着に敗れた。岩手の小林騎手・ゴールデンクリークは6着。

 勝ったオヤマハリケーンは父ジェイドロバリー、母ソニックバード、母父PhoneTrickのセン9歳。前年度A級、重特戦でも着を拾っていた格をいかんなく発揮して堅実な走りを続け、これが今季4勝目。特別戦は初勝利。
出馬表・過去成績 NAR出馬表
レースPlayback
競走条件 牡馬55kg、牝馬2kg減
優先出走権
レース名の由来 シルバースパー ・・・ 「スパー」とは拍車の事。しかしながら地方競馬では来年度より拍車の使用が禁止されます・・・。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 5859 1421 3連複 75431 141
複勝 7136 1715/564/141 3連単 197670 100
枠連複 28145 1103 ワイド 12810 478/82/53
馬連複 33695 1234
馬連単 38638 1009 399384


10月4日(月) 11R SJT第2戦
特別 シルバーホイップ賞/B1級・盛岡ダ1600m・別定 雨・重
きっちり決めたサクラアーバン 南関の名手を背に快勝NAR成績 

混戦をきっちり乗りきって快勝。馬の力量&騎手の力量がもたらした結果 (Photo/横川典視)
 2番人気オンワードアコールがハナを奪うという意表をついた展開から幕が開けたレース。敢然とハナに立ったオンワードアコールは競られても引かず、あくまで自力で押し通そうという姿勢を見せる。鞍上は大井・的場騎手。10Rで敗れたパターンを再度挑むあたりが名手の意地か。

 岩手で逃げた事がない、どちらかといえば差し馬が逃げに出るという思いがけぬ展開、これに苦しんだのはむしろ他の先行馬達だったようだ。ビバサーストンが、セイントネイティブが、本来の先行馬が次々と迫ってきては逆に退けられて後退。結局4コーナーから直線に向いた時にはかろうじてダンストーンアレスが食い下がっている程度、その他の先行馬はすっかり振り落とされており、オンワードアコールの作戦は実を結んだかに思われた。

 しかし直線、一斉に押し寄せてきた差し馬勢の中でも際だった脚色だったサクラアーバンが強襲、オンワードアコールの内からあっという間に抜き去るとそのまま突き抜ける。満を持して追い込んできたサクラアーバンの脚勢は最後まで衰えず、最後は流し気味にしてなお2馬身差をつける快勝。戸崎騎手は第1戦で最下位に敗れた雪辱を果たした。
 2着はオンワードアコールが確保、3着はまたもや混戦だったがカリズマウィッシュが制し、結果1番人気−2番人気−5番人気の順で決まって第1戦とは正反対の固い決着で幕を閉じた。

 勝ったサクラアーバンは父スキャターザゴールド、母サクラスイートキス、母父アーミジャーの牝7歳。オープンの重賞でこそ好結果を残せなかったがそれ以外では堅実で、これが転入後9勝目。
出馬表・過去成績 NAR出馬表
レースPlayback
競走条件 牡馬55kg、牝馬2kg減
優先出走権
レース名の由来 シルバーホイップ ・・・ 「ホイップ」とはムチの事。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 7310 3191 3連複 70754 3851
複勝 6963 2361/1192/497 3連単 212256 5343
枠連複 30822 9039 ワイド 13993 3185/760/338
馬連複 34744 10492
馬連単 46674 8513 423516


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