先週のメインレース結果 −2010年4回盛岡開催後半− 取材・文/テシオ編集部

7月31日(土) 10R 
特別 南昌山賞 /C1・盛岡芝1600m ハンデ 曇・重 
その瞬間が明暗を分けた・・・しぶとく粘ったフレッシュゴールドが栄冠掴むNAR成績 

キャリア通じて芝での初勝利。意外に盛岡の芝向きかも。 (Photo/横川典視)
 金曜までに降った雨の影響で芝コースは「重」の発表。芝の生育そのものはいい状態という事だが馬が駆け抜けると水しぶきが上がり、騎手たちも一様に「ノメる馬場」という。そんなコース状態が勝敗の行方に影響を及ぼしたのかもしれない。

 スタートはややばらっとした感じになった。少し出遅れ気味だったのは大外のオンワードアコール。ダートでの5連勝をかわれて断然の1番人気に推されていたが、一瞬タイミングが合わないような感じになってしまった。ダイワフォーチュンもそんな感じだったが、2頭の間のダイショウローズがロケットスタートを決めたから余計にそう見えたのかもしれない。
 そうして一気に飛び出す構えを見せた3番人気ダイショウローズ、そして2番人気スズノエイユウだったが、ハナ争いを始めたのは内のフレッシュゴールドとイモータライズ。出ムチをくれてまで互いに後に引かぬという競り合いを始めた2頭を見て、他の馬達は無理に参加する事はないと思ったか控え気味の姿勢を採った。

 こうして2頭で飛び出していったイモータライズとフレッシュゴールドだが、その実、ペース自体は決して速くはなく、むしろスロー。この2頭が1馬身ほどの圏内で進み、2馬身ほど置いて残る8頭がほぼ一団という形。一見、前の2頭がやりあっているように見える。しかし逃げるイモータライズの内田騎手は「いいペースに持ち込めた」とほくそ笑んでいたというし、フレッシュゴールドの佐々木騎手も想像以上に手頃な流れになったと思いながら進んでいたそうだ。
 これは3番手にいたスズノエイユウ・沢田騎手の考えも見ておいた方がいいだろう。「さほどペースが速くないのは感じていたが、前よりも後ろの動きが気になっていた」。そう、スズノエイユウの後ろにダイショウローズ・ダイショウルシアンの2頭が雁行、さらにその直後にはオンワードアコールもやって来ている。特にダイショウローズがそこにいた事で、中団に固まった人気上位のグループが牽制しあい、前の2頭へ振り向ける意識が薄くなっていた事は否めないだろう。
 加えてコース状態。3コーナーを前にして上昇を始めた中団グループだが、思った以上にノメる馬場に足を取られて思うように差を詰められない。結局4コーナーを回って直線に向いてもまだ前の2頭との間に1馬身以上の差が残り、さらに直線坂下、最もノメりやすい部分で追い上げの出鼻を挫かれる格好になってしまった。

 内はラチ沿いから外はコース中程まで、ずらっと拡がって追い上げようとする後続なのだが、前2頭との差はなかなか縮まらない。イモータライズは程なく失速して馬群に呑まれていったが、フレッシュゴールドの方は依然勢いがある。
 それでもスズノエイユウが猛然と追い上げ始めた。一完歩毎に差を縮め、いやそれ以上の勢いで見る間にフレッシュゴールドを追いつめるスズノエイユウ。勢いは完全にスズノエイユウが優っている。ゴール寸前、きっちり捉えてなお突き抜けたかに見えた。
 だがゴールの瞬間、スズノエイユウが首を上げ、フレッシュゴールドは目一杯首を前に出していた。ゴール前後の数メートルはほとんどスズノエイユウが優勢だった。ゴールの一瞬のみフレッシュゴールドが前に出ていた。この一瞬の明暗が勝敗を分けた。

 勝ったフレッシュゴールドは父グランデラ、母ローマンダンスの牝4歳。昨夏に一度転入して3勝を挙げてJRAに戻っていたが、結局4戦して全てしんがりかブービー負け。この7月から再度岩手に戻ってきて、2戦目で特別勝ちを果たす事になった。

■ 勝利ジョッキーコメント
 JRAでも芝の良積が無い馬でしたが、返し馬の感じでは芝も悪くないと思いました。他の騎手はノメると言っていたが自分のはそうでもなく、ペースも手頃な、遅い流れになったので“もしかして”と。最後は差されたと思いましたよ。やられたな、と思っていたら残っていて。よく粘ってくれました。(佐々木忍騎手)
出馬表・過去成績 NAR出馬表 09年結果 08年結果 07年結果 06年結果
レースPlayback 2009 2008 2007 2006
競走条件 55kg、牝馬2kg減とし、当該クラスにおける1着賞金額獲得毎に1kg加重
優先出走権
レース名の由来 「南昌山」・・・岩手県矢巾町の西部に位置する山。ブナの原生林など、手つかずの自然を堪能できます。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 1520 65 3連複 18949 629
複勝 1299 124/197/132 3連単 72128 261
枠連複 8003 210 ワイド 4565 158/126/330
馬連複 13941 357
馬連単 15347 229 135752

8月1日(日) 10R 
特別 フェアリーカップ /OP牝・盛岡ダ1800m 別定 曇・良
3連勝でオープン特別も手に!ハッピートークの次の夢は重賞へNAR成績 

一気に駆け上がってオープンへ。次は重賞挑戦か。 (Photo/横川典視)
 この日も暑い一日となった盛岡競馬場。メインレースの頃にはだいぶ過ごしやすくなってきたが湿気の多さは相変わらずで、不快指数はなかなか下がってくれない。
 A級B級入り交じっての戦いとなったフェアリーカップだが、人気を集めたのはB1級から挑戦のハッピートーク。単勝2.6倍で1番人気に支持された。2番人気もB1級のサクラアーバン。A級馬はこの2頭の後塵を拝する格好でマイネベリンダ、ラビットサプライズと続く。

 サイレントステージが煽ったスタート、隣のサマーパレンケはそれを見て驚いたか一瞬ダッシュがつかず・・・で、この2頭がやや目立って出遅れたスタートとなった。ハッピートークとサマーレプタンサが押して出ようとするところへマイネベリンダが一直線に飛び出してきてハナを奪い取る。ダッシュ力では相手に分があると見たハッピートーク・村松騎手は無理せず控える姿勢を見せ、注目の先行争いはマイネベリンダ先頭、ハッピートークが2番手という戦前の予想通りの形に納まった。

 つかず離れずという感じで並んでコーナーを回っていく2頭。有力馬同士の戦いが早速始まったか、というところだったが、それぞれ力量ある馬だったためかむやみに競り合うという事はなく、ペースも速い事は速いがハイペースとまではいかない程度に留まっている。
 当初はやや縦長になった馬群も向こう正面に入って間もなく、後続の馬たちが流れに乗り始めるにつれ前後がつまり、前後10馬身ほどの圏内に固まった。出遅れたサイレントステージも中団のやや後ろ目に取りついているくらい。いくらかペースが緩んだところでサクラアーバン、モエレアンドロメダらが積極的に前に攻め上がっていくのが見える。

 3コーナー入り口では一瞬5頭ほどが横に並んだ。サマーレプタンサなどは先行二騎を交わしてしまうのかという勢いだったが、しかし余裕を持って進んでいた前2頭と、それなりによどみのない流れを衝いて動いてきた他の馬とは余力が違う。マイネベリンダとハッピートークが加速すると、あっさりと1馬身強のリードが開いた。
 4コーナーを回って直線に向く時には前の2頭がピッタリと並んで競り合っており、3番手サクラアーバンは少し離されている。今日の傾向だと、こうなってしまうと前の馬が止まらないし差してくる馬は届かない。勝負はやはり前の2頭の争いになるのか・・・と思われた。

 しかし。競り合いが続き坂にかかる頃、マイネベリンダがズルリと引き離された。鞍上が懸命に力を振り絞ろうとするがマイネベリンダの脚色にはもう余力がなく、間もなくサクラアーバン、そしてラビットサプライズにも交わされていく。
 ハッピートークは、そんな後続達を引き離し、リードを拡げていく。ハッピートークにしてもすでにそれほどの余裕はなく、気持ちよく伸びているとは言いがたかったが、これまでなら明らかに止まり気味になった1800mでも最後までしっかり走りきってゴール。終わってみれば2着に5馬身もの差をつけていた。

 2着はサクラアーバン、3着はラビットサプライズ。モエレアンドロメダが直線猛伸、直線だけなら恐らく最速の脚を使って伸びてきたが及ばず、マイネベリンダが辛くも4着を守った。

 勝ったハッピートークは父アグネスデジタル、母モニュメントバレーの牝4歳。昨秋の転入初戦こそ大敗を喫したがその後は3着を外さぬ安定した走り。今季はC1からスタートして7戦6勝(3月開催を含めれば8戦7勝)でついにオープン特別も手中に収めた。

■ 勝利ジョッキーコメント
 スタート後のダッシュではマイネベリンダに敵わないのが分かっていたし、喧嘩しても仕方ないので2番手でいいというつもり。それなりの流れにはなったけれど向こうもしぶとく、このまま粘りきられるのかと思っていたら急に手応えが無くなったみたいで・・・。自分の馬も伸びてはいないんですが最後まで良く走った。この距離もしっかりこなせるようになったし、力をつけていると実感しますね。(村松 学騎手)
出馬表・過去成績 NAR出馬表 09年結果 08年結果 07年結果 06年結果
レースPlayback 2009 2008 2007 2006
競走条件 4歳以上のA級56kg、B1級以下54kg、3歳52kg
優先出走権 1・2着馬にはビューチフル・ドリーマーカップ(8/30水沢ダ1900m)の出走権が与えられます
レース名の由来 「フェアリー」・・・fairy。英語で「仙女・妖精」の意。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 2543 726 3連複 34946 2305
複勝 1412 428/172/128 3連単 138854 2022
枠連複 13511 2554 ワイド 6645 848/555/269
馬連複 24419 2893
馬連単 28242 1730 250572



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