先週のメインレース結果 −2010年4回盛岡開催前半− 取材・文/テシオ編集部

7月24日(土) 10R 
特別 姫神賞 /B2級・盛岡芝1000m ハンデ 曇・良
今度は決めたビュレットライナー 58秒5の好タイムで快勝だ!NAR成績 

山本聡哉騎手の落ち着いた騎乗も光った (Photo/横川典視)
 スタート直前にコスモキリンジが放馬、競走除外となって10頭立てで行われた姫神賞。コスモキリンジが確保されるまで10分ほど待たされた各馬だったが、スタートを見る限り大きな影響はなかったようだ。

 ほぼ横一線のスタート、まず出てきたのはやはりサイレントカイザー、そしてビュレットライナー。サイレントカイザーがややリードした感じで、それを内からじわじわとビュレットライナーが馬体を並べていく所まで前走のリプレイを見るようだ。デイジー、タカノグラディウスらも好スタート・好ダッシュを決めたが前の2頭には敵わない。
 ビュレットライナー鞍上の山本聡哉騎手は、序盤の先行争いをライバルにリードされつつも落ち着いてみていたという。「最初はサイレントカイザーが速いのは分かっていましたし、しばらくすればこちらの行き脚がついて追いつくとも思っていた。あそこで焦って脚を使うと後に響くので行き脚がつくまで我慢(山本聡騎手)」。

 その思い通り、3コーナーにかかる頃にはビュレットライナーの方が前に出て、3〜4コーナーではビュレットライナーの優勢が明らかに。後ろの争いは、サイレントカイザーよりはむしろ内を突いてきたタカノグラディウスの脚色が気になり始めたが、しかしここでも山本聡騎手は追い出しを我慢、ひたすら直線勝負を待つ姿勢を採った。後続のプレッシャーを受けつつも余裕を失わないビュレットライナー&山本聡騎手が、レース終盤にさしかかっても戦いの主導権を離さない。

 直線に向いて内タカノグラディウス、外サイレントカイザーの追撃が激しくなる。だがビュレットライナーはまだ持ったまま。坂にかかり駆け上がる。サイレントカイザーが、これも前走と同じように脱落し、ビュレットライナーに食い下がるのはタカノグラディウスのみ。
 ここにいたっていよいよビュレットライナーがスパート!追撃の馬たちの脚が鈍った瞬間を狙ったGOサインが綺麗に決まり、簡単に1馬身ほどのリードが開いた。
 芝の短距離戦、各馬とももはやトップスピードに達しているだけにそれ以上リードが拡がる事こそなかったが、ゴール目前での1馬身差はこの距離の戦いとしては決定的だ。最後はディーエスファジーが猛然と追い上げてきたが、それとて3/4馬身差まで迫るのが精一杯。ビュレットライナー&山本聡騎手は余裕の姿勢を崩さないまま悠々ゴールを駆け抜けた。
 2着ディーエスファジー、3着タカノグラディウスと上位は芝特別の上位常連組が確保。サイレントカイザーが4着、リュウノシルバーが5着で、結果1番人気〜5番人気までが掲示板を占めた。最下位コウジンキンキまで10頭が1秒差内にひしめいて昔なら敢闘賞となる激戦だった。

 勝ったビュレットライナーは父サンデーサイレンス、母カウンテスステフィの牡8歳。前走のFM岩手杯では短距離巧者ウメノレイメイに屈したが、ここはきっちり力を出し切って待望の特別制覇を成し遂げた。

■ 勝利ジョッキーコメント
 スタートはいつも通り、最初サイレントカイザーに少し分が悪いのも予想したとおりでした。競り負けるからと慌てて押していくと後で余裕が無くなるので加速がつくまで我慢。追い出しもギリギリまで我慢しましたよ。馬主さんが来ている時に勝ち星をプレゼントできてよかったです。(山本聡哉騎手)
出馬表・過去成績 NAR出馬表 09年結果 08年結果 07年結果 06年結果
レースPlayback 2009 2008 2007 2006
競走条件 55kg、牝馬2kg減とし、当該クラスにおける1着賞金額獲得毎に1kg加重
優先出走権
レース名の由来 「姫神」・・・岩手山と相対してそびえる標高1123.8mの山・姫神山より。なだらかな裾野を引く秀麗な三角錐の山容が目を引く山で、スズランの名所としても有名。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 2302 1438 3連複 20072 1295
複勝 1412 410/201/163 3連単 86574 2071
枠連複 6961 972 ワイド 5098 545/446/192
馬連複 13790 1820
馬連単 15920 1651 147008

7月25日(日) 10R 日刊スポーツ杯/社台SS協賛オンファイア賞
重賞 第24回ひまわり賞(オークス) /3歳牝・盛岡ダ2000m 晴・良 
“1番人気の伏兵”コンゴウプリンセス圧勝V!坂口騎手重賞初制覇!NAR成績 

何度も後ろを振り返って、それでも後ろは遙か彼方。圧勝だ。 (Photo/横川典視)
 盛岡競馬場周辺はこの日の明け方にわりと激しい雨に見舞われ、コースにも1日その影響が残った。メインレースの頃には良馬場発表になっていたが、砂の色は土曜日の乾いた白とは違う湿ったグレーだ。
 ひまわり賞、単勝人気上位はしばしば入れ替わり、最終的な1番人気はコンゴウプリンセスとなった。オッズは2.5倍。僅差2.6倍でダイメイジュエリーが続き、芝特別を勝ったゲンパチオヴラブが7.1倍で3番人気、牡馬とも好勝負しているイシノウォーニングが8.9倍の4番人気。転入2戦目・岩手では重特初挑戦の馬がいきなりの1番人気には正直驚きを感じたが、その支持が間違いではなかったと、数分後に衝撃的な形で証明される事になった。

 ほぼ横一線でゲートを出た馬群の中から、まず抜け出してきたのはそのコンゴウプリンセスだった。外から内へと進路を採りつつあっという間に3馬身ほどのリード。鞍上がちらちらと後ろを見ながらペースを調整しているのが見える。
 と、そこにダンストンルティーがやって来て一気にハナを奪う勢いだ。しばらく2頭並んでいたが、このハナ争い、どちらもそんなにやりあうつもりはなく、結局はコンゴウプリンセスが譲るような形になって納まった。
 こうしてハナ争いそのものは激しくならなかったものの、序盤のペースはわりと淀みないものになった。馬群は縦に伸びながらスタンド前を通過、人気上位のイシノウォーニング、ダイメイジュエリーらもすんなりと好位につけている。
 この辺の各馬の位置は、ダンストンルティー、コンゴウプリンセスの次に少し開いてイシノウォーニング、ダイメイジュエリー。さらに少し開いてプリンセスマオ、早めに動くゲンパチオブラヴ。気が付けば何の事はない、1〜5番人気馬がいずれも先行〜中団につけているわけだ。

 こうなると前の2頭をいつ後ろの人気どころが捉まえに行くか?が焦点になるのだが、しかし先行するコンゴウプリンセスの走りはあくまでも快調・順調だ。3コーナー手前、手綱を持ったままでダンストンルティーを交わすと、馬なりのままでリードを拡げていく。
 イシノウォーニング以下も当然ここが正念場と見て一斉に動き始めている。いるのだが、しかしあくまでも楽な手応えで逃げ続けるコンゴウプリンセスに対し、これらの馬たちの手応えはやや鈍い。
(写真/2着に終わったダイメイジュエリー)


 それでも4コーナーを抜け出る頃にはコンゴウプリンセスの直後にプリンセスマオ、イシノウォーニング、ダイメイジュエリーの3頭が食らい付いた。ここからいよいよ直線の攻防が始まるのか・・・。
 だが、軽くスパートしたコンゴウプリンセスがあっさりとリードを拡げたのを見て、場内にわっとどよめきが起こる。2馬身、3馬身、つい先ほどまで今にも交わさんばかりに迫っていたダイメイジュエリーらがどんどん引き離されていく。
 坂にかかってコンゴウプリンセスに気合いのムチが飛ぶ。鞍上・坂口騎手が何度も後ろを振り返るが、振り返る度に差が拡がっているのではもはや勝利は決定的だ。一度、二度とビジョンを見て勝利を確信した坂口騎手は追う手を止めて巡航態勢へ。しかしそれでも差は拡がり続け、コンゴウプリンセスがゴールに達した時、後続との差はあわや大差という10馬身差にまでなっていた。


 2着はダイメイジュエリー、3着はイシノウォーニング、この辺はすっかり余力を無くしての入線。ゲンパチオブラヴが追い上げを見せたが、プリンセスマオを交わしての4着に留まった。5着がプリンセスマオで、結果的には1番人気から5番人気馬が掲示板を占めた形。しかし勝馬の見せたパフォーマンスは、驚きを超えて圧倒的だった。

 勝ったコンゴウプリンセスは父チアズブライトリー、母コンゴウエンジェルの牝3歳。ホッカイドウ競馬でデビュー後JRAに移籍したが6戦すべて二ケタ着順といいところがないまま岩手に転入していた馬。転入2戦目での重賞制覇が驚異的なのはもちろん、勝ちタイム2分8秒1も、コース状態の差があるとはいえ同条件で行われてきた不来方賞はおろか、みちのく大賞典に比べてもかなり優秀といえるもの。新星登場の大きな期待を感じさせる勝利となった。
 坂口裕一騎手はこれが嬉しい重賞初制覇。デビュー8年目にしての待望の栄冠を獲得した。
 また同馬を管理する村上昌幸調教師は昨年のアンダーゴールドに続いてこのレース2年連続の制覇。



 なお、このレースは社台スタリオンステーション協賛・スタリオンシリーズのオンファイア賞となっており、優勝馬馬主には副賞としてオンファイア号の配合権利が贈られた。








坂口裕一騎手インタビュー


■ 勝利ジョッキーコメント
 逃げてもいいというつもりでしたがこだわる気はなくて、競られた時には無理せず控えました。3コーナーあたりは良い感じだったんですが、4コーナーでフワッとしてしまって。ああ、差されるなあ・・・と思っていたら、直線に向いてまた盛り返してくれました。調整が難しい馬でイマイチ自信がなかったんですが、馬を信じて乗れ、と。馬を信じてただ乗っていただけなんで、こんなに簡単に勝てていいのかなと思ってしまいます。これを機に今まで以上にいい成績を残せるようがんばります。(坂口裕一騎手)
出馬表・過去成績 NAR出馬表 09年結果 08年結果 07年結果 06年結果
レースPlayback 2009 2008 2007 2006
競走条件 54kg
優先出走権
レース名の由来 「ひまわり」・・・キク科の一年草で北アメリカ原産。夏、直径20cmもの大形の黄色い花を咲かせます。テレトラック三本木が所在する宮城県大崎市三本木町の観光名所「ひまわりの丘」には、6ヘクタールに42万本(北海道北龍町に次ぎ日本第2位の栽培面積)もの花が栽培され、同町は「ひまわりの里」として知られています。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 3038 930 3連複 26851 1814
複勝 2328 482/683/221 3連単 92922 1651
枠連複 7372 878 ワイド 6046 713/371/430
馬連複 18408 2331
馬連単 15713 1080 172678


7月26(月) 10R 蹄声会会長賞
特別 レインボーカップ/B1・盛岡ダ1600m・ハンデ 晴・良
ズバッと差したケイジーウォリア お待たせしました今年初勝利!NAR成績 

末脚の破壊力はオープン級。今さらながらに思い知らされた。 (Photo/横川典視)
 格も実績も実質A級のトーホウライデンが1番人気、転入後間もないスズモンスターが2番人気、そしてB2級特別を連勝してきたバンドマスターが3番人気。人気上位3頭のうち2頭が8歳馬だったのだが、戦い済んで最後に笑ったのはこの2頭ではない、別の8歳馬だった。

 ゲートが開いてハナを奪いに行ったのは最内ウメノレイメイ。隣のリバーサイドも連れて先行争いに出ていったあたりまでは大方の予想通りだったのだが、ここにエアダーミが加わってきて様子が変わってきた。「勝った時のイメージで、思い切って行こうと思っていた」という菅原俊吏騎手、リバーサイドを交わし、ウメノレイメイをも交わしてひたすら前へと押し出していく。
 ウメノレイメイ以下は当然無理をせずエアダーミを行かせるだけ行かせる構えを採りはした。しかし芝・ダ問わない快速エアダーミがガンガンと逃げる、自らの直後には人気のトーホウライデンやスズモンスターらが迫っている。そうなるとただ控えるわけにもいかないわけで、いつしか逃げるエアダーミを捉まえに行かざるを得ない流れに。結局それが、1000m通過で1分を切るかどうかという超ハイペースになって現れた。

 3コーナーにかかってもエアダーミ、ウメノレイメイ、リバーサイドの3頭は横一線に並んだまま激しく競り合っている。そんな3頭を外からマクリに行くトーホウライデン、スズモンスター、そしてバンドマスター。トーホウライデンにしてみれば1000m1分程度のペースなど何度も経験しているもの。自分から動いていく事を躊躇する必要はない。
 案の定、3〜4コーナー中間にさしかかる前にエアダーミが、ウメノレイメイが、そしてリバーサイドが、と、先行争いをしていた馬たちが折り重なって失速していく。バンドマスターも脱落気味、トーホウライデンに食らい付いているのはスズモンスター一頭。トーホウライデンもスズモンスターもまだ持ったまま、直線はこの2頭の戦いになるかと思われた。あの馬が加わってくるまでは・・・。

 トーホウライデンとスズモンスターの2頭が互いを意識しながら飛び込んだ直線、馬群を縫って上昇してきたケイジーウォリアがいきなり2頭の外に飛び出してきた。俄然激しく動き始める2頭の手綱。ここでの反応はトーホウライデンに分があって、追い出してすぐ1馬身ほど前に抜け出した。しかし、スズモンスターを競り落としたケイジーウォリアも、その勢いを駆ってトーホウライデンに襲いかかっていく。
 坂を越えたところでケイジーウォリアが一瞬前に出た。トーホウライデンが即座に差し返す。激しく飛び交うムチ。どちらの馬も、鞍上の叱咤激励に応えて一歩も引かない。
 トーホウライデンがわずかに優勢か、しかしケイジーウォリアもジリジリと詰め寄ってくる・・・。ゴールでは2頭が完全に一線。しかし決勝線を過ぎる瞬間、ケイジーウォリアの鼻先がわずかに、しかしはっきりと前に出ていた。

 勝ったケイジーウォリアは父メジロブライト、母マルゴクロスのセン8歳。08年の転入直後は連続17戦中16連対の大活躍で最下級からオープンにまで手をかけたほどだったが、A級スタートの昨年は健闘しつつも3勝に留まった。今季も序盤は調子が上がらず苦戦も徐々に良化、特別戦で昨年12月31日以来の勝ち星を手にする事になった。

■ 勝利ジョッキーコメント
 前々走あたりから調子が良くなってきたと感じていたが、不良馬場とか芝の1000mとかではね。今日も展開がどうなるか?だったけれど、前がやりあっているのが見えたのでシメシメと思っていた。終いの脚は必ず使ってくれるし、A級の力がある馬だし。トーホウライデンはやっぱりしぶとかったが、あの馬を負かせて嬉しいよ。(小林俊彦騎手)
出馬表・過去成績 NAR出馬表 09年結果 08年結果 07年結果 06年結果
レースPlayback 2009 2008 2007 2006
競走条件 55kg、牝馬2kg減とし、当該クラスにおける1着賞金額獲得毎に1kg加重
優先出走権
レース名の由来 「レインボー」・・・Rainbow。英語で「虹」の意。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 2855 129 3連複 40346 3917
複勝 2607 139/941/664 3連単 164575 1146
枠連複 13666 1273 ワイド 7600 634/410/1498
馬連複 18346 1524
馬連単 27884 594 277879


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