スタート直前にコスモキリンジが放馬、競走除外となって10頭立てで行われた姫神賞。コスモキリンジが確保されるまで10分ほど待たされた各馬だったが、スタートを見る限り大きな影響はなかったようだ。
ほぼ横一線のスタート、まず出てきたのはやはりサイレントカイザー、そしてビュレットライナー。サイレントカイザーがややリードした感じで、それを内からじわじわとビュレットライナーが馬体を並べていく所まで前走のリプレイを見るようだ。デイジー、タカノグラディウスらも好スタート・好ダッシュを決めたが前の2頭には敵わない。
ビュレットライナー鞍上の山本聡哉騎手は、序盤の先行争いをライバルにリードされつつも落ち着いてみていたという。「最初はサイレントカイザーが速いのは分かっていましたし、しばらくすればこちらの行き脚がついて追いつくとも思っていた。あそこで焦って脚を使うと後に響くので行き脚がつくまで我慢(山本聡騎手)」。
その思い通り、3コーナーにかかる頃にはビュレットライナーの方が前に出て、3〜4コーナーではビュレットライナーの優勢が明らかに。後ろの争いは、サイレントカイザーよりはむしろ内を突いてきたタカノグラディウスの脚色が気になり始めたが、しかしここでも山本聡騎手は追い出しを我慢、ひたすら直線勝負を待つ姿勢を採った。後続のプレッシャーを受けつつも余裕を失わないビュレットライナー&山本聡騎手が、レース終盤にさしかかっても戦いの主導権を離さない。
直線に向いて内タカノグラディウス、外サイレントカイザーの追撃が激しくなる。だがビュレットライナーはまだ持ったまま。坂にかかり駆け上がる。サイレントカイザーが、これも前走と同じように脱落し、ビュレットライナーに食い下がるのはタカノグラディウスのみ。
ここにいたっていよいよビュレットライナーがスパート!追撃の馬たちの脚が鈍った瞬間を狙ったGOサインが綺麗に決まり、簡単に1馬身ほどのリードが開いた。
芝の短距離戦、各馬とももはやトップスピードに達しているだけにそれ以上リードが拡がる事こそなかったが、ゴール目前での1馬身差はこの距離の戦いとしては決定的だ。最後はディーエスファジーが猛然と追い上げてきたが、それとて3/4馬身差まで迫るのが精一杯。ビュレットライナー&山本聡騎手は余裕の姿勢を崩さないまま悠々ゴールを駆け抜けた。
2着ディーエスファジー、3着タカノグラディウスと上位は芝特別の上位常連組が確保。サイレントカイザーが4着、リュウノシルバーが5着で、結果1番人気〜5番人気までが掲示板を占めた。最下位コウジンキンキまで10頭が1秒差内にひしめいて昔なら敢闘賞となる激戦だった。
勝ったビュレットライナーは父サンデーサイレンス、母カウンテスステフィの牡8歳。前走のFM岩手杯では短距離巧者ウメノレイメイに屈したが、ここはきっちり力を出し切って待望の特別制覇を成し遂げた。
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スタートはいつも通り、最初サイレントカイザーに少し分が悪いのも予想したとおりでした。競り負けるからと慌てて押していくと後で余裕が無くなるので加速がつくまで我慢。追い出しもギリギリまで我慢しましたよ。馬主さんが来ている時に勝ち星をプレゼントできてよかったです。(山本聡哉騎手)