先週のメインレース結果 −2009年13回水沢開催後半− 取材・文/テシオ編集部


1月10日(日) 9R 奥州市職員奥馬の会会長杯
特別 アテルイ賞 /C1・水沢ダ1600m・ハンデ 小雪・不良
はまゆり賞の借りは返した! トーセンスプライト スピードを見せつけて2連勝!NAR成績 

はまゆり賞では影すら踏めなかった相手にきっちり雪辱 (Photo/横川典視)
 時折雪が舞う水沢競馬場。コース状態はすっかり変わって水が浮く不良馬場に、そして高速コースに変貌した。この日ここまでのレースでも1300mで1分22秒台、1400mで1分29秒台が普通に出、基本的には逃げ先行有利の前残り決着が続いた。
 このアテルイ賞でも最内トーセンスプライト、大外ポイントプリム、このスピードのある2頭の先陣争いが焦点。ゲートが開いて一気に飛び出していったのもやはりこの2頭で、そのダッシュ力自体は甲乙つけがたかったが結局枠の有利さもあってトーセンスプライトがハナを奪った。

 先頭に立ったながらもやや折り合いを欠きつつのトーセンスプライト。ポイントプリムはその2番手に納まった。先行争いが意外にあっさり収まったせいかトーセンスプライトが抑え気味にしたせいか、いずれ思ったほどペースが上がらず流れはスロー気味。2番手ポイントプリムの後ろには残る各馬が、もう折り重なり合いながら続いている状態だ。
 そんなトーセンスプライトは徐々にリードを拡げつつ1コーナーに進入、ここで後続との差を3馬身ほどに開いた。ポイントプリムにとっては2番手ながら実質的な単騎逃げになり、競り合うよりもそのままが得策と見たか、緩いペースの中控える事を選択した模様。これで逃げる馬・2番手の馬は楽になったが後続は非常に動きづらくなった。

 ガッチリと押さえたまま向こう正面を通過していくトーセンスプライト。3コーナーにかかっていよいよポイントプリムも動き出し徐々に差を詰める。4コーナーにさしかかる頃にはポイントプリムがトーセンスプライトの直後にまで迫った。後続は、前の2頭のペースに付き合わされる形になってずいぶんと戸惑っている感じだったが、それでも懸命に食い下がって4コーナーでもまだ7頭がほぼ一団で追いかけている。

 直線入り口ではトーセンスプライトとポイントプリムがほとんど並んだかに見えたがそれもつかの間、次の瞬間にはトーセンスプライトが再び1馬身半ほどにリードを拡げた。後続はもはや離される一方、ここからは2頭のみの戦いとなった。
 内外少し離れて戦う2頭の差は1馬身、いや1馬身もないか。しかし脚色はほとんど同じで、間隔も同じようなまま直線をすぎていく。まもなく、ポイントプリムがジリジリと差を縮め始めた。トーセンスプライトもまだ目立って脚が止まっては見えない。ポイントプリムのエンジンがようやくかかったのか。
 1馬身、3/4馬身。ゴールが迫るにつれ差が縮まるスピードも増していく。半馬身、クビ。さらに差が縮まっていく・・・。が、そこまで迫ったところがゴール。最後の着差はクビ、トーセンスプライトがわずかの差で凌ぎ切った。

 2着はポイントプリム、4馬身離れた3着争いも接戦だったがデルマジュピターがエイシンウルフオーをクビ差で退けた。2番人気→1番人気→3番人気の順での決着となって馬複280円、最も配当が良かった3連単でも1,440円に留まる堅い結果となった。

 勝ったトーセンスプライトは父タニノギムレット・母ドリームライフの牝5歳。転入後6戦を4勝2着2回のパーフェクト、特別戦を2連勝してレギュラーシーズンを締めくくった。

■ 勝利ジョッキーコメント
 前走の感触から逃げた方がいいと感じたし、今日は先行有利の馬場で枠順も内枠。こうなると逃げた方がいいと決めていました。相手の馬も強いですしね、今日は枠順が良かったのが一番ですね。(菅原勲騎手)

出馬表・過去成績 NAR出馬表 08年結果 07年結果
競走条件 56kg、牝馬2s減とし、当該クラスにおける1着収得賞金額20万円(18万円)毎に1kg加重
優先出走権
レース名の由来 「アテルイ」・・・平安時代初期、日高見国胆沢(現在の奥州市近辺)を本拠地とした豪族。大和朝廷の征討軍と戦い度々退けたが、その後ついに降伏、のち処刑された。実のところはっきりとした経歴が分からず、出自も最期の地すらも分かっていません。2005年には水沢競馬場近くの羽田町羽黒山にアテルイ・モレの慰霊碑が建てられました。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 2708 733 3連複 39801 8674
複勝 1628 435/263/467 3連単 173415 8898
枠連複 10841 2745 ワイド 8598 1985/769/726
馬連複 27510 7312
馬連単 35241 3925 299742


1月11日(祝・月) 9R 東京スポーツ新聞社杯
重賞 第10回トウケイニセイ記念 /OP・水沢ダ1600m・別定 晴・不良
今度は俺の番!マヨノエンゼルがゴールドマインに雪辱のV!!NAR成績 

勝って雪辱の見事な締めくくり。これで重賞4勝目となった (Photo/横川典視)
 寒気が入り雪が激しくなるという予報が出ていた奥州市だがこの日は朝から好天に恵まれ、気温も高めの過ごしやすい天気に。コースもそれほど水が浮いてこず、予報から想像していたほどの不良馬場にはならなかった。

 単勝の人気はやはり2頭が前後していたが、最終的にはマヨノエンゼルが1.9倍で1番人気に。ゴールドマインは3.0倍の2番人気。そしてアンダーボナンザが4.6倍の3番人気。馬単などもこの3頭相互の組み合わせのみが10倍以下となっており、オッズ上はこの3頭の戦いに絞られた感があった。

 スタート、ここでまず明暗が分かれるシーンがあった。マヨノエンゼルがまずまずの好スタートを切ったのに対しゴールドマインはちょっとジャンプするような感じでわずかに出遅れる。隣のリュウノケンシロウも同じような感じだったので包まれる事こそ無かったが、これでマヨノエンゼルの前に出る事は難しくなった。

 マヨノエンゼルの方も無理に先行争いに加わらず「どこかで進路が開く事を期待して(小林騎手)」控える作戦を採っており、ゴールドマインはポジション的にはマヨノエンゼルの直後につける事ができた。しかし序盤のペースが緩かったせいもあり全馬ほぼ一団でごった返す、その馬群の中では直後といっても動きづらい。

(写真/1周目スタンド前 アンダーボナンザの影にいるのがマヨノエンゼル、その後ろにゴールドマイン)


 逃げたのは戦前の予想通りシルクライムライト。それにビュレットライナーが並びアルディとエアムートンが追う。思ったほど先行争いは激しくならずペースは遅めだ。
 マヨノエンゼルはここで最内の5番手あたり、アンダーボナンザがその外、ゴールドマインはその2頭のすぐ後ろで人気上位馬が固まった。ここはひとまず様子見と言うところか。

 コーナーを過ぎ向こう正面に入っていくらかペースが早くなったがまだ全馬ほぼ一団。シルクライムライトの手応えが鈍ったと見たかビュレットライナーが外から交わしにかかる、それが向こう正面半ば。だが交わす方の勢いもそれほどではなく、後続はむしろ詰まってきた。
 人気どころの中で動き始めたのはアンダーボナンザだった。先行争いを見ながらの位置からプレッシャーをかけ続けていた同馬はエアムートンが動いたのに合わせて自らも押し上げはじめた。前の2頭に比べればまだまだ楽な手応えで、後ろの動きをうかがいながらの余裕も残している。
 これにあわせて動いて来たのがリュウノケンシロウ、こちらはアンダーボナンザの後ろを通って外目を上昇。マヨノエンゼルは向こう正面一杯を使って内から外に切り替えつつ、こちらはアンダーボナンザの内側を通るルートを採った。ゴールドマインはマヨノエンゼルの後ろ、急に速くなってきた流れに懸命に対応している。

 4コーナーを回って直線、エアムートンが先頭に立っているが直後にはアンダーボナンザ、そしてリュウノケンシロウも迫っている。マヨノエンゼルはエアムートンの直後で直線へ。
 ここでもう一つの転機があった。マヨノエンゼルがエアムートンとアンダーボナンザの間に身体をねじ込むとポン、と進路が開いた。「内はどうも開きそうにない。ならばここしかないと思って行かせてもらった(小林騎手)」。これでマヨノエンゼルの前はクリアになった。ゴールドマインは、まだ2、3馬身後ろだ。

 馬群の真ん中を割って伸びてくるマヨノエンゼル。アンダーボナンザ、リュウノケンシロウも懸命に食い下がってしばらくは横一線に並んでいたが、まもなくマヨノエンゼルがはっきりと抜け出しはじめる。半馬身、1馬身とアンダーボナンザを突き放していく。
 しかし、まだ勝負は終わっていない。大外からもの凄い勢いで伸びてくる馬がいる。ゴールドマインだ。大外に持ち出す頃まではジリジリとした動きだったゴールドマインだったが、いったんエンジンがかかってしまえば伸びが違う。リュウノケンシロウ、そしてアンダーボナンザと瞬く間に捉え、見る間にマヨノエンゼルに詰め寄ってくる。

 だが、桐花賞馬の追撃もここまでだった。トップスピードに乗ったマヨノエンゼルが一足早くゴールを駆け抜けた。ゴールドマインの追撃及ばず、1馬身1/4の差でマヨノエンゼルが桐花賞の雪辱を果たした。
 3着はアンダーボナンザ、4着はリュウノケンシロウとここまでは人気どおりの順番で入線。5着には6番人気のB1級馬アルディが食い込んだ。

(「スタートで後手を踏んでしまったのが痛かった。マヨノエンゼルの前で競馬したいと思っていたから。しかしスタートが鈍かったし道中の動きも重かった。これが59kgの影響なんだね・・・」と関本淳騎手)

 勝ったマヨノエンゼルは父キャプテンスティーヴ・母エムケイミラクルの牡4歳。3歳二冠を制し対古馬でも青藍賞優勝など、もはや岩手オープンを引っ張る存在に成長。シーズン最後の重賞を勝ち取り、ゴールドマインにも雪辱を果たして見事に締めくくって見せた。











■ 勝利ジョッキーコメント
 枠順が1枠だったので内に潜り込むしかない。一か八かでしたが、それで外から捲られて負けたのなら仕方がないと決めていました。前さえ開けば伸びる馬ですから、どこで出そうか、どこが開くのか。引っ張っている2頭はいずれ止まるだろうから少し外目を意識していましたね。4コーナーではちょっと割り込む感じになったけどあれで前が開いた。後ろは気になりましたが、こちらも伸びてくれれば負けないだろうと信じていました。この馬は古馬を相手に本当によく頑張ってきたと思います。この結果が年度代表馬につながれば嬉しいですね。(小林俊彦騎手)

出馬表・過去成績 NAR出馬表 08年結果 07年結果 06年結果 05年結果
競走条件 5歳以上57kg、4歳56kg、牝馬2kg減とし、今年度の桐花賞の1着馬2kg加重
優先出走権
レース名の由来 「トウケイニセイ」・・・競走成績43戦39勝2着3回3着1回という成績を残し、1995(平成7)年に引退した岩手生粋の名馬。3歳のデビュー戦快勝後、浅屈腱炎による1年7ケ月もの長期休養を余儀なくされるも奇跡的な復活により、当時の日本記録となる18連勝を樹立した他、41戦連続連対の記録を持つ名馬。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 5731 2287 3連複 61433 17177
複勝 2591 888/579/308 3連単 274395 27790
枠連複 22907 8898 ワイド 12829 3607/1847/960
馬連複 46593 15484
馬連単 63274 11883 489753


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