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先週のメインレース結果
−2009年8回盛岡開催後半−
取材・文/テシオ編集部
10月24日(土) 10R
特別
きんもくせい賞
/OP・盛岡芝1000m・別定 晴・良
馬群を割って抜け出した!芝シーズンを締めくくったのはエアムートン
なんと49ヶ月ぶりの勝利。エアムートンが存在感をアピール (Photo/横川典視)
今シーズンの盛岡開催も今週で終了。芝レースも残りわずかとなって、このきんもくせい賞がメインレースとしては最後の芝戦。そんなレースが岩手では初の1000mのオープン特別でもあって、シーズンの締めくくりにふさわしい好レースが期待された。
1番人気となったのはトーセンザオー。次いでウメノレイメイ、ボスアミーゴの順で、他の賭式をみてもこの3頭がやや抜けた人気を集めていた。ところでボスアミーゴが岩手の芝で3番人気になったのは2歳時のジュニアGP以来の事で古馬となってからは初めて。コスモバルクが登場しても2番人気は確保していたのだが、これはやはり1000mという距離が心配されての事なのだろうか。
ゲートが開いてトーセンザオーの白い馬体が半馬身ほど抜け出してきた。が、ウメノレイメイ、そしてコアレスウィークも押して出てきて、さらにはテンショウスズランもこの争いに加わってきた。結局トーセンザオーは、ウメノレイメイ・コアレスウィークの先行争いを前に見ながら少し控えて3番手を進む事に。その直後にはワイエスクリスティ、やや下がってエアムートンが馬群の中。ボスアミーゴは最初は少し置かれ気味だったが徐々にポジションを上げていく姿が見える。
と、そんな各馬の位置が定まった頃にはもう3コーナーを回るところ。有力どころはとにかく前へ前へと押し上げており、この辺で既に馬群は前後二つの集団に分かれていた。
馬体をぴったり合わせたままの先行二騎は3〜4コーナー中間で早くも苦しくなった。4コーナー手前でコアレスウィークが失速気味、ウメノレイメイも直線に向く頃にはもう手綱が動き始めている。そんな2頭をおもむろに外から交わしにいくトーセンザオー。3番手追走から先行馬の脚色にあわせて仕掛けてすんなり先頭、自分の手応えはまだ十分残っており、筋書き通り、狙い通りの勝ちパターンかと思われた。
だが、もっと手応えのいい馬が残っていた。それがエアムートンだ。3コーナーあたりから馬なりで先行馬の直後に進出、コーナー中間では手綱を引っ張りきりで「どこから行こうかと行く場所を探す(板垣騎手)」ような状態。
その“どこに行こうか”と選んだ先がコアレスウィークとウメノレイメイの間だった。ここにはラストモアも目をつけていた。このルートはほぼぴったり2頭分の幅、しかしラストモアも手応えよく、エアムートンとラストモアが2頭同時に鼻面を突っ込んだ。一瞬2頭同時に抜けてくるかに見えたが、瞬発力の差か、エアムートンが一足先に抜け出し、ラストモアはわずかに遅れて抜けて来る。外にいるのはウメノレイメイを振り切ったトーセンザオー。この3頭がほぼ一線になって最後の攻防を展開する。
しばしの追い比べの後、最内ラストモアがわずかに遅れた。残る2頭の追い比べはエアムートン優勢か。しかしトーセンザオーも懸命に食い下がり、ほとんど首の上げ下げ、一進一退の競り合いがゴールまで続く。最後はわずかにエアムートンが首を伸ばしたところがゴール板。エアムートンが自身約4年ぶりの勝利を手にした。
2着はトーセンザオー、3着はラストモアが粘った。ボスアミーゴは猛然と伸びてきたものの及ばず4着、ここまでがほぼ一団で、5着は3馬身離れてトロンハイム。ウメノレイメイは直線で失速し7着に終わった。
勝ったエアムートンは父エアジハード・母マザーエルフの牡7歳。船橋デビュー、南関所属でJRA遠征して芝で2連勝した後JRA入りしたが勝ち星なく、この春から岩手に移籍。桂樹杯では人気薄で2着に食い込むなど芝で存在感を示していた。前回の勝利は2005年9月。今回が49ヶ月ぶりの美酒となった。
■ 勝利ジョッキーコメント
これまでも芝で乗せてもらっていましたが、距離が長いと最後止まってしまう感じで、マイルかそれ以下がいいのかなと考えていた。でも1000mは短すぎるかもとも思っていたのですが、今日は道中ずっと良い手応えでどこからでも行けそうな勢い。こんなに力強いレースをしてくれるとはね。芝がだいぶ傷んできているからタイムもこれで上々でしょう。芝の最後の特別を勝てて良かったです。(板垣吉則騎手)
出馬表・過去成績
NAR出馬表
08年結果
07年結果
−
−
競走条件
A級57kg、B1級以下55kg、牝馬2kg減
優先出走権
-
レース名の由来
「きんもくせい」・・・金木犀。もくせい科の常緑低木で、秋にオレンジ色の小さな花を咲かせます。本来雌雄同株ですが、日本には雄株しか入ってきていないので花は咲くものの実ができないとされます。
発売票数
的中票数
発売票数
的中票数
単勝
2681
118
3連複
25343
178
複勝
1364
130/345/53
3連単
109767
126
枠連複
10080
1976
ワイド
5258
275/87/116
馬連複
18938
929
馬連単
24556
244
計
197987
10月25日(日) 10R
サンケイスポーツ杯/社台SS協賛スタリオンシリーズ
重賞
第32回北上川大賞典
/OP・地方競馬全国交流・盛岡ダ2500m・別定 晴・良
リュウノキングダム強し!2つめの岩手のタイトルを悠々手中に
強行軍も苦にせず実に強い内容。ちなみに10月の重賞はすべて4馬身差で決着 (Photo/横川典視)
盛岡開催の締めくくりとなるダート2500mの重賞・北上川大賞典。1番人気は3歳マヨノエンゼルが奪い、差のない2番人気には船橋・リュウノキングダムが支持された。単勝オッズ10倍以下はこの2頭だけで馬複・馬単などもこの2頭の組み合わせが断然人気。オッズ的には2頭一騎討ちの様相のままゲートが開いた。
まずハナを奪いに行ったのはエイシンイッパツ。これをドリームスナイパー、サイレントエクセルが追っていく。リュウノキングダムもスムーズなスタートを切ってすんなりと先行集団に取りついた。もう一頭の遠征馬・エンジンソウルを挟んでマヨノエンゼルは馬群中程の外。程なくリュウノキングダムが外に持ち出してきて、マヨノエンゼルはライバルをマークする位置となる。
最初の3〜4コーナーを回って急速にペースを落とすエイシンイッパツ。一周目のスタンド前では調教より少し速いくらいか・・・というスローペースで進んでいったが、しかしそうなる事は各馬とも織り込み済みのこと。他の先行馬も無理に競りかける気はなく、エイシンイッパツを前にやってひたすら控える姿勢を見せる。
そんなペースの中、リュウノキングダムはぴったりと折り合って進んで行くがその後ろのマヨノエンゼルはちょっと折り合いを欠いて、しばしば行きたがる素振りを見せるのを鞍上がなだめる姿が見える。この辺の折り合いの差がその後の結果に影響したのかもしれない。
直線を抜けて1〜2コーナーに入っても各馬の位置取りも間隔もほとんど変わらず。だが、向こう正面に入ってほどなく、リュウノキングダムが自ら動き始めて“開戦”の火蓋を切った。
1〜2コーナーですでに周りの出方を窺っていたリュウノキングダム、このあたりから仕掛けるタイミングを計っている気配が明らかだったが、向こう正面に入ったあたりで一呼吸置いて、残り1000mを合図にしたかのようにおもむろにポジションを上げ始めた。まずサイレントエクセルを競り落とし、次いでドリームスナイパーにぴったり馬体を併せに行くリュウノキングダム。マヨノエンゼルもこれにあわせて動こうとするが反応が鈍く、そのうちに外からゴールドマインに捲られてポジションを落としている。
このゴールドマインの動きが実に積極的だった。マヨノエンゼルの後ろから一気に捲っていくと、その勢いのままリュウノキングダムの外から被せていこうとする。“そのまま抜けてしまうのか”というくらいの激しさだ。
しかしリュウノキングダムは軽々とこれを受け止めると、あっさりと突き放してしまった。内のエイシンイッパツを交わしたところでちらりと後ろを見た村上騎手、さっき馬体を併せる勢いだったゴールドマインを2馬身ほども引き離している。再度食い下がろうとするゴールドマインだったが、この後はもう、リュウノキングダムが他を引き離す一方だった。
ビジョンを見て後続との差を確認した村上騎手は追う手を緩める。最後は流してゴールしたが、それでも2着ゴールドマインとの差は4馬身。リュウノキングダムが圧倒的とも言える内容でシアンモア記念に続き岩手の重賞2勝目を挙げた。
2着はゴールドマインが確保。マヨノエンゼルは直線の伸びもいつものキレがなく、逃げ粘るエイシンイッパツをギリギリ捉えて3着にあがるのが精一杯。5着にはドリームスナイパーが食い込んだ。
(写真右/マヨノエンゼルは1番人気に支持されたものの3着。「マイル戦の後のせいかいつもより折り合いを欠いていた。この馬らしくないレースになってしまった」と小林俊彦騎手)
勝ったリュウノキングダムは父スキャターザゴールド・母サンライズグロリアの牡4歳。この5月にシアンモア記念を優勝し、続くみちのく大賞典でも2着の実績。その後、夏の間は休養して9月から復帰して3戦1勝、今回は前走後中10日というこの馬にしては珍しい厳しいローテーションが心配されたが、終わってみれば春の2戦以上に強い内容での勝利だった。
なお、このレースは社台スタリオンステーション協賛・スタリオンシリーズの「ネオユニヴァース賞」となっており、優勝馬馬主には副賞としてネオユニヴァース号の配合権利が贈られた。
(写真/副賞目録を持つ馬主・蓑島竜一氏と齋藤敏調教師)
村上忍騎手インタビュー
■ 勝利ジョッキーコメント
僕は初めて乗ったんですが強い内容のレースを見てるんで、自分がミスしなければ何とかなると思っていました。何頭か行かせてその後ろで、という指示でもあり、狙い通りの位置。ペースが遅かったので前を楽させないよう自分から流れを速くしていって、それでも最後までよく反応してくれました。この馬は若いですし、これからももっと強くなるのではないでしょうか。(村上 忍騎手)
出馬表・過去成績
NAR出馬表
08年結果
07年結果
06年結果
05年結果
競走条件
4歳以上57kg、3歳55kg、牝馬2kg減
優先出走権
−
レース名の由来
「北上川」・・・岩手県北部の七時雨山付近に発し、奥羽山脈と北上高地の間を南流し、岩手県中央部、宮城県北東部を貫流して追波湾に注ぐ、長さ約250kmの東北第一の河川。
発売票数
的中票数
発売票数
的中票数
単勝
4034
1325
3連複
40084
6786
複勝
4126
1640/403/800
3連単
145569
3359
枠連複
17039
1700
ワイド
7850
414/2410/419
馬連複
27520
1776
馬連単
37017
1860
計
283239
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これまでも芝で乗せてもらっていましたが、距離が長いと最後止まってしまう感じで、マイルかそれ以下がいいのかなと考えていた。でも1000mは短すぎるかもとも思っていたのですが、今日は道中ずっと良い手応えでどこからでも行けそうな勢い。こんなに力強いレースをしてくれるとはね。芝がだいぶ傷んできているからタイムもこれで上々でしょう。芝の最後の特別を勝てて良かったです。(板垣吉則騎手)