今日の盛岡競馬場は曇り空に覆われた。ときおり雨がこぼれ落ちてきて返し馬の時はちょっと強くも降ったが、コース状態は良のままレースを迎えた。単勝1番人気はロックハンドスター。前売り段階では少し割れ気味でもあったが、レースが近づくにつれロックハンドスターに支持が集まり、最終的には単勝1.3倍の断然人気となった。
2コーナー奥からのスタート、ゲートが開くと同時に先行争いに飛び出していった馬達の中から、大外パールレディが抜け出そうとする。これをセイントビーナスやダークライが追い、ロックハンドスターやベルデンアインも早めの追走。これで先行争いが激しくなるかと思われたのだが、引き込み線から向こう正面の直線に入ったあたりでパールレディが控えたために逆に急激にペースが落ちた。
押し出されるように先頭に出たセイントビーナスにしろ、3番手で追っていたダークライにしろ、今度は一転して手綱を抑えるような格好に。最後方で一頭離れて進むストリーム、それ以外の11頭はあっという間にひとかたまりになった。
そんな中、ロックハンドスターはダークライの直後の外で4番手あたりにいるのが見える。包まれないよう、いつでも動けるよう、注意深く進んでいるのが窺える位置取りだ。その後ろにはベルデンアイン、そしてリュウノボーイらの人気上位勢の姿も。サンデーゴールドは集団の中ではやや後方、ちょっと折り合いを欠き気味に進んでいる。
セイントビーナス・ダークライの2頭が並んで進んでいたのは3コーナーまで。ダークライが先に仕掛けて先頭を奪うが、しかしそれを見たロックハンドスターもすかさず動いてダークライのぴったり外側に進出する。そしてそして、これをきっかけにリュウノボーイにベルデンアイン、さらにはサンデーゴールドも捲ってきて、それまでやや淡々と流れていたレースは3コーナーを過ぎて激しく動き始めた。
しかし。せめぎ合う集団の中でロックハンドスターの手応えは明らかに他を上回っていた。4コーナーを回るまではダークライの外で抑え気味にし、直線に向ききったところで満を持して追い出しにかかる。慎重の上にも慎重を期したロックハンドスター&阿部騎手の戦法だったが、いざゴーサインを出してみればあっさりと後続を突き放し、グングンとリードを拡げていく。
食い下がるダークライ、懸命に追い上げるリュウノボーイ。だがロックハンドスターは差を拡げる一方。
リュウノボーイの伸びも決して悪くなく、ダークライを振り切りリュウノムサシの追撃も全く寄せ付けなかったのだが、ここはロックハンドスターがさらに上をいった。最後は4馬身差、阿部騎手の控えめなガッツポーズも飛び出した。

リュウノボーイが2着、さらに4馬身離れてリュウノムサシが3着。ダークライは最後脚が止まったが4着は守り抜いた。最後方から追い込んだストリームが5着に食い込み、サンデーゴールドは6着、ベルデンアインは7着に終わった。
(写真右/2着となったリュウノボーイ。「もう少し流れが向いてくれればもっと差は縮まった。力のある馬」と村上忍騎手)

勝ったロックハンドスターは父マーベラスサンデー・母コンティンジェンシーの牡2歳。デビュー戦3着の後は特別戦を含め3連勝で頭角を現し、前走ジュニアグランプリでは2着だったもののこの若駒賞できっちり雪辱を果たした。通算成績6戦4勝。阿部英俊騎手はひまわり賞に続いて今季重賞2勝目、瀬戸幸一調教師は初重賞制覇。
なお、このレースは日高軽種馬農業協同組合協賛スタリオンシリーズの「キッケンクリス賞」となっており、優勝馬馬主には副賞としてキッケンクリス号の配合権利が贈られた。

今季は凄く安定して走ってくれていたし芝も得意。この距離ならどこからでもレースができるからね。ちょっとムラな所があって昨年などは成績が安定しなかったけれど、このタイム1分46秒1)を出せるのだから持っている力はなかなかのもののはず。相手なりに走るタイプだから芝ならB1あたりでもひけを取らないと思いますよ。(板垣吉則騎手)