先週のメインレース結果 −2009年7回盛岡開催前半− 取材・文/テシオ編集部


10月3日(土) 10R 
特別 仲秋賞 /B2・盛岡ダ1600m・ハンデ 晴・重
シルクバリアント連勝! 関本浩司騎手は久々の特別勝ちNAR成績 

着差は少ないが余裕の勝利 (Photo/横川典視)
 午前中から昼頃にかけては雨模様だった盛岡近辺も午後遅くなって爽やかな青空が拡がった。夜半には仲秋の名月を眺める事もできたようだ。

 さてこのレース、出走11頭中10頭がハンデ対象となっていて混戦ムード。単勝10倍以下が5頭、馬単オッズ10倍以下の組み合わせは0とオッズの動きもそれを反映している。
 先手を奪ったのは戦前の予想通りクリスティラビット。それを後続も一団で追いかけるが、その中でも比較的積極的に出てきたのは外目の枠のシルクバリアントやギンガスター、ヒカルアルタイルといったところ。2番人気のヤマニンエレメントはそれら先行集団の少し後ろ、アルカイクスマイルも同様の位置を進む。

 向こう正面を進む間もクリスティラビットが先頭をキープ、一見同馬がペースを握っているかに見えるのだが、実はそうではなかった。事実上のペースリーダーは2番手にいるシルクバリアントで、クリスティラビットはあまり早くハナに立ちたくはないシルクバリアントが逃がしているだけ。常時引っ張りきりの手応えで進んでいるシルクバリアントを見て後続の馬達もこちらに目標を定めているようだ。

 3コーナー、早くも脚色一杯となったクリスティラビットをシルクバリアントが交わしにかかる。まだ手綱は持ったまま、それでじわじわと前に出て行くシルクバリアント。後続の、アルカイクスマイルやヤマニンエレメントらが懸命に追いすがるが、こちらは既に手綱が激しく動いている。
 直線、シルクバリアントが満を持して先頭に立つ。いざそうなるとちょっと脚色が鈍った感じの同馬だったが、しかしそれでも脚色は後続と同等かそれ以上。坂を越える頃には追いすがるのはアルカイクスマイル一頭になり、あとはこの2頭の戦いとなった
 最初2馬身ほどあった2頭の差だが、残り100mあたりからアルカイクスマイルがグングンと伸び始め、その差が見る間に無くなっていく。ゴール寸前ではあとひと伸びでアルカイクスマイルが捉えるか?というところまで迫った。だが、その時にはシルクバリアントはもう、クルージングに入っていたのだった。見た目は追い上げられた形だが、自分が確実に先にゴールできるなら無理をする必要はない・・・という余裕を感じさせる1/2馬身。優勝シルクバリアント、2着アルカイクスマイル、着差以上の力の差を感じる内容だった。

 3着争いは8頭がひとかたまりでなだれ込む大接戦。最後は56kg(+3kg)のハンデにもかかわらず積極的に動いたグリーンヒルフライと道中最後方近くから追い上げてきたドリームオブワイの競り合いになったが、ここはかろうじてグリーンヒルフライが粘りきった。
 2着と3着との差は9馬身も開いており、アルカイクスマイルも能力の高さを見せたのだが、ここでは相手が悪かった。

 勝ったシルクバリアントは父サクラローレル・母ルビータイガーの牡5歳。母は全盛期の早田牧場が持ち込んだ欧グループレース8勝馬。本馬は園田競馬でデビューして5連勝のあとJRA入りしたが、6着を最高に再度地方に転出した。9月20日の岩手転入初戦を快勝しておりこれで転入後2連勝となった。鞍上の関本浩司騎手は07年12月以来の特別勝ちとなった。

■ 勝利ジョッキーコメント
 来た当初はC1級に入るという話で、そのクラスなら楽勝の馬だと思っていたのですが実際はB2級。でも、それでもこの辺のクラスの馬ではないですよ。スタートもダッシュも速いから楽にレースができる。順調にいけばもっと上のクラスでも戦える馬ですね。(関本浩司騎手)

出馬表・過去成績 NAR出馬表
競走条件 55s、牝馬2s減とし、当該クラスにおける1着収得賞金額25万円(22万円)毎に1kg加重
優先出走権 -
レース名の由来 「仲秋」・・・旧暦で8月を指す言葉のひとつ。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 1363 207 3連複 23486 215
複勝 956 151/198/12 3連単 71810 138
枠連複 12656 2767 ワイド 4564 446/51/49
馬連複 19368 1966
馬連単 19968 768 154171


10月4日(日) 10R 中津川ゆり音楽事務所杯
特別 ハーベストカップ/B1・盛岡芝1000m・ハンデ 曇・良
“1000mマイスター”ウメノレイメイ快勝!夢はオープンへNAR成績 

1000mなら実に安定。オープン挑戦も楽しみだ (Photo/横川典視)
 このレース人気を集めたのはやはりウメノレイメイだった。今季ここまで二度行われた芝1000mの特別戦を二つとも制している同馬が単勝1.8倍、馬複や馬単の人気もウメノレイメイの2番がらみに集中するという圧倒的な支持を受けていたのだが、レースもやはりこの馬の“1000mマイスター”ぶりを再確認するものとなった。

 出走10頭、いずれも芝巧者揃いとあってスタートで出遅れはない。中でもダッシュが速かったのが大外マーチボーイで、スタートの直後にはもうこの馬が他より1馬身ほど前に出ているのが見える。最内テンショウスズラン、外ヤータンが追って行こうとするところ、その2頭の間からウメノレイメイが加速してきて2番手を確保。これで先行勢のポジションは固まった。
 とはいえそこは1000m戦、そうして各馬のポジショニングが定まった頃にはもう3コーナー目前という頃合い。中団以下の各馬はちょっと押し合いへし合いしつつ前との差を詰めつつあり、人気の一角マルブツコンバットやリザルトらも早め早めに動いてきている。

 逃げるマーチボーイ、2番手追走ウメノレイメイのペースはあくまでも淀みなく快調で、3〜4コーナー中間ではそれまで3番手につけていたテンショウスズランが少し下がっていった事から、一瞬だがこの2頭と後続との差が2馬身ほど開くシーンも。
 4コーナーから直線に至ってもまだマーチボーイのスピードは衰えない。ウメノレイメイも楽な手応えを保ったままほとんど併走、後続からはワイエスクリスティが3番手に上がろうとしているが依然として1馬身強の差が開いている。手応えの印象だとウメノレイメイは“いつでも交わせる”という勢い、しかしマーチボーイのスピードにもまだ目立った衰えが感じられず、このままならマーチボーイが粘り込んでしまうだろうと思われた。

 ところが、ウメノレイメイがマーチボーイを交わしにいって、交わしきった途端にマーチボーイのスピードががっくりと鈍った。鞍上の叱咤激励にも反応しなくなったマーチボーイ、ワイエスクリスティに交わされたばかりか、少し離れて追い上げてきた中団グループ以下にもあっさり捕まって馬群の中に呑まれていく。
 先頭に立ったウメノレイメイはきっちりリードを作り上げて楽勝態勢。ワイエスクリスティが追い上げて少し差を縮めたが、しかしそれはあくまで「少し」。2馬身半から3馬身弱あったリードが2馬身ほどになったところがゴールで、ウメノレイメイは3つめの芝1000m特別をあっさりと手に入れてみせた。

 2着はワイエスクリスティ、3着はわずかにリザルトが先着。以下サイレントステージ、テンショウスズランと続いた。マーチボーイは8着、マルブツコンバットは9着に終わった。

 勝ったウメノレイメイは父ヒシアケボノ・母タニノマイヒメの牡7歳。JRA時代から短距離を中心に走ってきており、岩手に転入後も昨冬の転入初戦の水沢1600m戦こそ勝ったもののその後は1000m戦主眼のローテーションで戦ってきた。今季の4勝は芝1000m3勝・ダート1000m1勝。このレースを勝っていよいよオープンの1000mに挑む。

 (写真/中津川ゆりさんを迎えての口取り)


■ 勝利ジョッキーコメント
 マーチボーイの手応えが良さそうだったので少し早めに動きましたが、脚を溜めて良いというタイプでもないので、こうやって一気に仕掛ける事に躊躇はなかったです。1000mなら本当に安心して乗れる。これできんもくせい賞に行けますが、1000mならオープンの馬が相手でも良いレースができるんじゃないかと期待しています。(阿部英俊騎手)

出馬表・過去成績 NAR出馬表 08年結果 07年結果 06年結果 05年結果
競走条件 55s、牝馬2s減とし、当該クラスにおける1着収得賞金額35万円(31万円)毎に1kg加重
優先出走権 1着馬にはきんもくせい賞(10月24日・盛岡芝1000m)の優先出走権が与えられます
レース名の由来 「ハーベスト」・・・Harvest。英語で「収穫」の意。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 1836 797 3連複 20359 674
複勝 909 267/92/131 3連単 79339 500
枠連複 8951 379 ワイド 5181 158/594/85
馬連複 16763 601
馬連単 23999 674 157337


10月5日(月) 10R 
特別 秋嶺賞 /B1・盛岡ダ1800m・ハンデ 晴・良
ラビットサプライズ強豪撃破! 秋を迎えて上昇急だ!NAR成績 

このメンバーでこの勝ちっぷり。荒削りだがもっと上を狙える器だ (Photo/横川典視)
 午前中までは時折雨に見舞われた盛岡競馬場も午後には晴れ間も拡がり、秋嶺賞はコース状態良で行われた。圧倒的1番人気に支持されたのはビッグファルコンで他の賭式もほとんど一本かぶりの状況だったが、結果は一筋縄ではいかなかった。

 先行馬たちの出方が注目された先行争い、ハナを奪いに行ったのはサイレントカイザーだった。マイネベリンダはわずかにゲートの出が悪く一瞬後手を踏まされそうになったが、二の足でダッシュをかけてサイレントカイザーの外・2番手に収まる。2番人気エクストラポイントが3番手、3番人気ラビットサプライズがその外の4番手。ビッグファルコンもこの先行グループに取りついており、エーシンスローインが中団にいる他は人気上位馬がみな前の方に集まった形となった。

 先行馬だが自力で逃げたのは久しぶりのサイレントカイザー。常に1馬身ほどのリードを保っているが、同時に常にマイネベリンダにマークもされており、それほど楽なペースにはならなかったのだろう。向こう正面半ばあたりまでは良かったが、残り800mのハロン棒を過ぎたあたりから脚取りが鈍り始め、3コーナーを回ったあたりでマイネベリンダに交わされてからはズルズル後退する一方になってしまう。

 この間、後方グループの追撃も急で、一時は軽く前後14〜5馬身に伸びていた馬群もぐっと凝縮してきていた。有力どころがいずれも前、加えて手応えも良いとなれば後ろの馬もいつまでも待っている訳にはいかない。
 3〜4コーナー中間では先頭マイネベリンダを巡ってラビットサプライズ、ビッグファルコン、エクストラポイントがぎっちり固まり、そしてそこに外からスーッと捲ってきたエーシンスローインが参加。直線の攻防は人気上位馬が一同に会して展開される事に。

 直線に向いてもしぶとく粘るマイネベリンダだったが、ラビットサプライズもジリジリながら、しかし着実に差を詰め、並び、そして前に出ようとしている。この2頭の戦いは坂のあたりでついに攻守逆転、先頭に出たラビットサプライズにマイネベリンダが懸命に食い下がる。
 一方のビッグファルコンはといえば、4コーナーまではラビットサプライズのすぐ外を併走していつでも交わせそうな雰囲気だったが、いざ直線に向いてみると意外に伸びを欠き、ラビットサプライズに引き離されるどころかマイネベリンダにも遅れを取っている。エクストラポイントはこの辺で一杯になって脱落、外から伸びてくるエーシンスローインは、鋭い伸びながらもまだかなりの差がある。

 残り100m、ラビットサプライズがグイッと伸びてはっきりと抜け出した。決してスパッと切れる感じではなくどちらかといえば叩きつけるような走りだが、しかししっかりと伸び、差を拡げていく。最後は2馬身半の差を付けてラビットサプライズが4連勝で初の特別タイトルを手にした。
 2着争いはマイネベリンダ対ビッグファルコンで、最後の最後で伸び始めたビッグファルコンが猛追して2頭一線でゴール。写真判定の結果、かろうじてビッグファルコンに軍配が上がった。エーシンスローインは及ばず4着、内々で粘りきったマンハッタンカフェが5着に食い込んだ。

 勝ったラビットサプライズは父スペシャルウィーク・母ミュージックガールの牝4歳。ちょうど昨年の今頃、JRA未勝利から岩手に転入した同馬は5戦3勝の成績を挙げてJRAに復帰するも1戦のみで再転入。その後は常に3着以内と安定した活躍を見せていた。これで4連勝、5月から9連続連対となった。

■ 勝利ジョッキーコメント
 夏頃までは調子が本物ではなく、負けちゃいけないレースで負けて悔しい思いもしましたが、ここに来て安定してきて本来の力が出せるようになりました。今日のメンバーはB1級でも強い方だと思う。このメンバーでこれだけのレースができるなら、上のクラスに行ってもいいレースができるんじゃないかと楽しみです。(村松 学騎手)

出馬表・過去成績 NAR出馬表 08年結果 07年結果 06年結果 05年結果
競走条件 55s、牝馬2s減とし、当該クラスにおける1着収得賞金額35万円(31万円)毎に1kg加重
優先出走権
レース名の由来 「秋嶺」・・・秋の山のいただき。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 3425 387 3連複 45996 3151
複勝 3258 377/842/440 3連単 163540 1977
枠連複 19474 2760 ワイド 7526 866/251/525
馬連複 23791 4361
馬連単 36548 1832 303558

| 注目レース・トップに戻る |


Copyright(c)2011 IWATE KEIBA KUMIAI All Right Reserved.