先週のレース結果 −2009年6回盛岡開催前半− 取材・文/テシオ編集部


9月20日(日) 10R テシオ杯/社台スタリオンSS協賛スタリオンシリーズ
重賞 ジュニアグランプリ(オンファイア賞) /2歳・盛岡芝1600m・馬齢 晴・良
北の刺客ボヘミアンが優勝!ホッカイドウ勢が2年連続の制覇NAR成績 
ジュニアGP
1番人気と3番人気の接戦。軍配はしかし、あっさりボヘミアンにあがった (Photo/横川典視)
 ホッカイドウ競馬からの遠征馬2頭を含め12頭立てで行われた『テシオ杯ジュニアグランプリ』。1番人気は岩手のロックハンドスターで1.7倍、2番人気は遠征ローズデュルワ3.3倍、3番人気も同じくボヘミアン5.4倍。単勝10倍以下はこの3頭のみで、遠征2騎の侵攻を岩手ロックハンドスターが受けて立つという図式となっていた。

 ゲートインの際、最後に枠に入る大外リュウノムサシが枠入りにちょっと手間取り、いくらか焦らされたせいなのか、スタートは少しバラバラっとした感じに。出遅れ気味だったのはコンバットジェット、グラドル、リュウノムサシあたり。出てからのダッシュが鈍い馬も少なからずおり、ゲートを出て一瞬あとの馬群は前後二列に分かれたようになった。
 しかしそれもつかの間で、そんな馬群を切り裂いてアンダーフジコが、そして外からセイントビーナスやリュウノムサシも加速してきて先行争いに突入。アンダーフジコが早くもハロン12秒台のラップで駆け始めたため、馬群は見る間に縦長になっていく。

 先行争いが落ち着いたあたりでの人気上位馬の位置取りは、ロックハンドスターが一番前の4番手、5番人気ゴールデンライフがこれを追って5番手。北海道の2頭は7番手・8番手あたりを進んでいるが、位置としては中団よりやや後方。4番人気ベルデンアインはさらにその後ろの9番手にいる。
 先行争いはほぼ収まったとはいえ、アンダーフジコはペースを落とさない。向こう正面に入ってもさも当然のようにハロン12秒台半ばのラップで飛ばし続ける。結局向こう正面一杯はアンダーフジコが先頭で馬群を引っ張り切った。後続は多かれ少なかれ追っつけ押っつけの追走だったが、しかし向こう正面も終わりに近づき3コーナーが迫る頃にはアンダーフジコの脚勢はかなり衰えており、馬群も依然縦長とはいえ有力どころはグッと前の方に迫ってきている。

 真っ先に勝負をかけたのはロックハンドスターだった。3コーナー過ぎ、先行勢の勢いが軒並み衰えたと見たロックハンドスター&鞍上・菅原勲騎手は一気に捲ってアンダーフジコに並びかけていったのだ。
 4コーナーを回りながら先頭を奪ったロックハンドスターは、直線に入るとすぐに後続を突き放しにかかった。アンダーフジコはもはや余力無く、先ほどまで先行していたセイントビーナスやリュウノムサシは既に後退。後ろをついて来ていたゴールデンライフもさほどの余力はなさそうだ。後方からの差し・追い込み勢がやって来つつあるが、しかしロックハンドスターは直線坂下であっさりと2馬身ほどのリードを作り上げた。これならこのまま押し切っておかしくない。いや、その気配が濃厚だ。

 ・・・だが。坂にかかったロックハンドスターのフットワークが急に乱れ始める。首遣いもバラつきだし、坂を越えた頃にはすっかり頭を上げてしまった。
 気がつけばボヘミアンがほとんど直後に迫ってきていた。そのボヘミアン、レース序盤は追走に苦しんでいたが3コーナーあたりからスムーズについて回り始め、直線の坂にかかっていよいよエンジン全開、一完歩毎に加速しつつあった。
 一方のロックハンドスターは、“バタバタ”になりそうなのを鞍上が懸命に叱咤してなんとか保たせているような状態に。それでは、今まさに伸びているボヘミアンに抵抗する事は難しかった。
 あっという間にボヘミアンが馬体を並べた。その時ロックハンドスターが食い下がろうとしたように見えたがそれも一瞬。次の瞬間にはボヘミアンがグッと前に出た。
 ゴール時の差こそ大きくはなかったが、しかしボヘミアンが勝ったという事ははっきりと分かった。着差はクビ、北海道勢にとっては昨年に続く2年連続での優勝となった。

 2着ロックハンドスター、3着は直線内を突いたリュウノボーイ、4着は外から伸びたコンバットジェット。この2頭に交わされたゴールデンライフがなんとか5着を守りきった。

(写真右/引き上げてきて関係者を見つけ笑みを浮かべる五十嵐騎手)



(写真下/ロックハンドスターは2着。「最後は脚が止まってしまった」と菅原勲騎手。ただ、同じような位置で先行していた他の馬はみなもっと激しく止まっている。それを思えば決してふがいない内容ではない)













 勝ったボヘミアンは父スウェプトオーヴァーボード・母オーブアンディアンヌの牡2歳。社台ファームの生産馬で社台サラブレッドクラブの「地方競馬オーナーズ」募集馬。ここまで3戦1勝の成績だったが初の芝でしっかりと適性を発揮、重賞制覇を成し遂げた。

 なお、このレースは社台スタリオンステーション協賛・スタリオンシリーズの「オンファイア賞」となっており、優勝馬馬主には副賞としてオンファイア号の種付け権利が贈られた。

(写真/優勝馬口取り)





■ 勝利ジョッキーコメント
 思ったより進みが悪くて最初は心配しましたが、最後はね、芝の適性があって、スタッフの仕上げのおかげもあって差し切る事ができました。
 芝の方が良いと思っていた馬なので盛岡の芝を使えて良かったですね。今後の路線は馬主さんとのやりとりになると思いますが、がんばっていきたいです。(五十嵐冬樹騎手)

出馬表・過去成績 NAR出馬表 08年結果 07年結果 06年結果 05年結果
競走条件 54s、牝馬1s減
優先出走権 1着馬は朝日杯フューチュリティSステップ競走へのブロック代表馬として選定されます
レース名の由来 「ジュニアグランプリ」・・・2歳の若駒をベテランの古馬に対してジュニアと表現。1999年に設立された、地方競馬で唯一芝で行われる2歳馬の重賞競走。当初は東北3場の交流レースとして設立され、レース名も「東北ジュニアグランプリ」とされていましたが、2003年より地方競馬の全国交流競走として現在の名称になりました。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 4475 621 3連複 31463 615
複勝 2899 394/1432/70 3連単 138706 458
枠連複 13342 2507 ワイド 7749 1247/82/187
馬連複 23114 4386
馬連単 33296 2260 255044


9月21日(月) 10R 蹄声会会長杯
特別 セプテンバーカップ/B2・盛岡ダ1800m・ハンデ 曇・良
今日は切れたヤマニンエレメント! 4月以来の久々勝利!NAR成績 

これがこの馬の本来の走り。久しぶりに“らしい”レースを見せてくれた (Photo/横川典視)
 徐々に雲が増え、肌寒いくらいの天候になった盛岡競馬場。しかし大型連休まっただ中とあってか場内は対前年比250%の多数のファンで賑わった。
 シュガーピュアが右後肢跛行のため競走除外(当日取消。前日発売が行われたレースのため除外扱い)となり、レースは10頭立てで行われた。

 まずは型どおりにダンストーンアレスがハナを奪いに行くが、内からローズヘイロー、外からレディストーンも追いかけて先行グループを形成。モエレアンドロメダ、ヤマニンエレメント、ドントコイタカトモといった馬達もも前目につける。このへん、先行集団に加わっているのはいずれもハンデが無いかわずかな軽量馬達。+3kgのグリーンヒルフライや+2kgのオウシュウカイザーらハンデの多いグループは中団から後方、特に人気のグリーンヒルフライ・オウシュウカイザーは並んで最後方を進んでいる。

 何とかマイペースで行きたいダンストーンアレスだが、今日は後続の追撃があまりにも積極的で楽に行けない。特にレディストーンに終始突っつかれる格好で、ほどなくモエレアンドロメダも加わってきてほとんど馬体を並べられてしまった。こうなるとダンストーンアレスは苦しく、3コーナーあたりで一杯一杯となった。
 このあたりではグリーンヒルフライやオウシュウカイザーもかなり前の方に詰めてきており、馬群はほぼ一団といっていいくらいに固まった。4コーナーを回るところで先頭はモエレアンドロメダ、すぐ内にレディストーンが粘り、ヤマニンエレメントがその後ろ、グリーンヒルフライは大外、オウシュウカイザーも外からこのグループの直後に接近。

 まだ手応えに余裕を残して直線に向いたモエレアンドロメダ、レディストーンに粘られ、一時は差し返されたりもしたが、なんとか振り切って抜け出そうとする。しかし、その後ろからもっと良い伸び脚で迫ってきたのがヤマニンエレメント。坂下で前に進路が開くと弾かれたように伸び始め、一歩先を行くモエレアンドロメダを猛追する。
 グリーンヒルフライとオウシュウカイザー、ここでも2頭並んで直線に向いたがグリーンヒルフライの方は伸びを欠いた。オウシュウカイザーの方はヤマニンエレメントの2馬身くらい後ろから追撃態勢に入っているが、前2頭の勢いと同じような脚色、ゴールまでに間に合うかどうか・・・というところ。

 坂を越えてむしろ勢いが増したように見えたモエレアンドロメダだったが、ここはヤマニンエレメントの方が上回った。鞍上のムチにも応えて真っ直ぐに伸びきったヤマニンエレメントは楽にモエレアンドロメダを交わし、最後は1馬身1/4差をつけて快勝。4月18日のエイプリルカップ以来の勝利を手にした。
 2着はモエレアンドロメダ、3着争いはオウシュウカイザーがゴール寸前でレディストーンを捉え、グリーンヒルフライが少し離れた5着となった。

 勝ったヤマニンエレメントは父エリシオ・母ヤマニングロッシーの牡5歳。昨年後半から春先にかけて好調を保ち、4月には特別戦も勝ったが、その後はハンデと昇級が重荷になったか成績を落としていた。今回は降級に加えハンデもなくなり、久々にこの馬らしい走りで勝利を手にした。

■ 勝利ジョッキーコメント
 盛岡の1800mという条件がこの馬に合うというイメージがなく、ちょっと気をつけながら乗りましたが、非常に良い走りでしたね。夏頃はクラスだけでなく調子も良くなかったのでしょう。それからすれば具合が良くなっていたのだろうしクラスも良かった。ここ何戦かの苦しいレースが嘘のような気持ちの良い走りでした。(菅原 勲騎手)

出馬表・過去成績 NAR出馬表 08年結果 07年結果 06年結果 05年結果
競走条件 55kg、牝馬2kg減とし、当該クラスにおける1着収得賞金額25万円毎に1kg加重
優先出走権 -
レース名の由来 「セプテンバー」・・・September。英語で「9月」の意。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 1681 281 3連複 28522 2628
複勝 1155 231/132/391 3連単 83339 761
枠連複 9595 502 ワイド 6218 326/603/796
馬連複 21062 1130
馬連単 23882 749 174945


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