8頭立てで行われたムーンライトカップ。単勝1番人気となったのはエーシンスローインで2.2倍、僅差の2.3倍・2番人気にビッグファルコン、以下ヘライカントリー、ブラックオーメンと続いた。馬複・馬単などの売れ行きはエーシンスローイン絡みが優勢で、軸はこちらという見立てが多かったようだ。
ゲートが開いて外からブラックベガスが一気にハナを奪いに行く。どちらかと言えばゆっくり行きたい馬が多いメンバー、他に前に出てきたのはサイレントカイザーくらいだったがこちらも無理に競り合うつもりはなく、最初の3コーナーまでにブラックベガスがハナを奪いきった。
1周目のスタンド前にさしかかったところでの隊列は、先頭ブラックベガス、2番手にサイレントカイザー、3番手が内のブラックオーメンで外ビッグファルコンもほぼ同じ位置。マイネルアンセムを挟んで外に1番人気のエーシンスローイン、内に3番人気のヘライカントリー。サンワードグローはスタートしてすぐ控えて、当初は1頭離れて最後方を進んでいる。
転入緒戦以来の積極策に打って出たブラックベガスは、実に自由に流れを作っていた。スローかと思いきや後続を引き離し、引き離したかと思えば後続を引きつけ・・・。ここで効いたのが向こう正面半ばからの一気のペースアップ。ここまでわりと自由に、楽に走ってきたブラックベガスが快調にペースを上げていくのに対し、後方では流れに乗り損ねる馬も出始める。4コーナーから直線にさしかかる頃には、ブラックベガスの作る流れに乗れた4頭と、一瞬乗り切れなかった4頭とが前後に分かれるシーンも。
1馬身ほどのリードを保って直線に飛び込んだブラックベガス。脚色がやや陰りつつあるがまだそれほどではない。その後ろではサイレントカイザー、ビッグファルコン、エーシンスローインが3頭並んで追い比べだ。
この3頭の戦い、ジリっとした伸び脚の追い比べだったのも一瞬で、エンジンがかかったビッグファルコンが伸び始めると他の2頭はあっという間に置き去りに。
そしてブラックベガス。内ラチ沿いで懸命に粘る同馬だが、加速のついたビッグファルコンには抵抗できなかった。内外離れたまま、馬体を併せる事もなく難なくブラックベガスを捉えたビッグファルコンはさらに1馬身半までリードを拡げてゴール。JRA時代はダート2戦いずれもしんがり負けだった馬が転入後1ヶ月あまりで早くもダート2勝目を挙げた。

勝ったビッグファルコンは父フジキセキ・母プレミアムショールの牡8歳。JRA時代はクリスタルC2着、NHKマイルカップ5着など芝の短距離〜マイルで活躍した実績をもつ。8月の岩手初戦、ダート1600mを勝って芝の桂樹杯に挑むも4着、連闘でここに進んで見事2勝目を手にした。
ちなみに昨日のオーガストカップを勝ったシュクジャンヌ号とビッグファルコン号は同じ熊谷厩舎所属で担当厩務員が同じ。担当馬が2日連続特別勝ちという珍しい快挙となった。
もともとオープン、ここでは力が上の馬なのですが、今回は馬の状態が良かったのが勝因でしょうか。この夏はわりとゆったりしたローテーションで走ってきたおかげで走りがしっかりしていました。55kgでこれだけ伸びるのだからたいしたものです。(齋藤雄一騎手)