先週のレース結果 −2009年3回盛岡開催前半− 取材・文/テシオ編集部


7月11日(土) 10R 
特別 FM岩手杯 /B1級・盛岡芝1000m・ハンデ 曇・良 
短距離は自信の舞台! ウメノレイメイ特別2勝目を挙げる!NAR成績 

短距離ならそう簡単には負けない。自信に溢れた走りを見せたウメノレイメイ (Photo/横川典視)
 盛岡開催に替わって早速行われた、いかにも盛岡らしい戦い・芝1000m戦。単勝1番人気はマルタラヴとなったが全体的に割れ気味となり、非常に悩ましいレースになる事が予想された。

 一線に飛び出した12頭、一瞬の間の先行争いの後、ウメノレイメイが馬群をリードし始めた。これについていくのはタカノグラディウス。その後ろにはモエレマーメイドやサイレントステージも押して食い付いてくる。人気のマルタラヴはいったんは先行争いに加わる姿勢を見せたものの、徐々に位置取りを下げて中団あたりを追走。

 ハナを奪ったウメノレイメイはあくまで快調に飛ばしている。「後ろの馬が来たら自分ももっと前に出て引き離そう、というくらいの余裕はあった(阿部騎手)」というウメノレイメイ、1馬身ほどのリードを保ったまま3コーナーから4コーナーへ。2番手は依然としてタカノグラディウス、3・4番手もモエレマーメイドとサイレントステージで変わらず。
 この辺の馬群は割と余裕を持って先行している4頭と、やや追っつけ加減に追走する後ろのグループという形に分かれつつあり、ペース自体もそれほどハイペースとは言えない状況とあって、優勝争いは先行するグループの中の馬に限られてきた印象があった。

 直線を向いてもウメノレイメイの勢いは止まらない。坂の手前あたり、タカノグラディウスが並びかけようとしたところが一番危なかったシーン。だがウメノレイメイは、タカノグラディウスを振り切ると徐々にリードを拡げ始める。「最後は少し止まり気味(阿部騎手)」だったそうだが、この2頭の戦いはほぼ終結していた。

 一方の2着争い。ウメノレイメイを追うタカノグラディウスに、内からサイレントステージが、外からはモエレマーメイドが襲いかかる。この争いの中では一瞬サイレントステージが抜け出しかけたように見えたが、結局抜けきれないままに息切れしてしまう。
 外のモエレマーメイドは、しかししぶとく追い上げた。鞍上の大きなアクションに応え、モエレマーメイドは一完歩毎に伸び脚を増す。ゴール寸前でタカノグラディウスを捉え、さらに伸びてウメノレイメイにも詰め寄ろうとする。

 だが、モエレマーメイドがタカノグラディウスを交わした頃にはもう、ウメノレイメイはゴール板に達する寸前。結局1馬身差を守りきってウメノレイメイが勝利を手にした。
 2着モエレマーメイド、3着にはタカノグラディウスが粘った。人気のマルタラヴは6着、ヘライカントリーが9着に敗れ、馬番3連単は42,580円の波乱となった。

 勝ったウメノレイメイは父ヒシアケボノ・母タニノマイヒメの牡7歳。JRA時代からずっと短距離戦中心に走ってきただけあって、岩手でも5月の立夏賞、このFM岩手杯と芝・ダの1000m戦を勝ち抜いて見せた。
 ここでB1の特別戦を勝った同馬だがこれは格上挑戦、格付け的にはまだB2級におり、次走は次開催のB2級芝1000m戦・姫神賞に向かうとの事。

■ 勝利ジョッキーコメント
 スタートは速かったし道中のスピードもしっかり。後ろの馬の出方次第ではもっとペースを上げても良いと思うくらい余裕もあった。短いところなら安心して戦えますね。(阿部英俊騎手)

出馬表・過去成績 NAR出馬表 08年結果 07年結果 06年結果 05年結果
競走条件 55kg、牝馬2kg減とし、当該クラスにおける1着収得賞金額35万円毎に1kg増。
優先出走権
レース名の由来 「FM岩手」・・・岩手県内をエリアとするFMラジオ局で、その社名を冠とした特別競走。なお同放送局では毎週金曜日20:00〜、みちのくレース・ラジオ番組「勝ちそー」を放送中です。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 1467 267 3連複 21848 127
複勝 1445 212/79/66 3連単 70377 122
枠連複 7218 200 ワイド 4658 139/92/47
馬連複 18075 459
馬連単 22375 359 147463


7月12日(日) 11R IAT杯/日高軽種馬農業協同組合協賛スタリオンシリーズ
重賞 第10回 オパールカップ(アドマイヤボス賞)/3歳・盛岡芝1700m・別定 曇・良
エイブルインレースが再び岩手の芝を制圧。夢は秋のGIへNAR成績 

最後まで楽な手応え。エイブルインレースの強さは確かに昨年以上 (Photo/横川典視)
 天候が崩れそうだという予報があった盛岡競馬場周辺だが、結局レースまでは崩れず保った。コース状態は良、パンパンの良馬場とはいかないが昨日よりも乾いた感じの芝だった。

 まず飛び出したのは大方の予想通りマーチボーイだった。この馬らしいロケットスタートを決めたマーチボーイはゲートを出てすぐ1馬身ほどリードを作った。これをアンダージョイナーが追いかけようとするが、最内の1番人気・エイブルインレースも前に出てきている。「隣の馬が速かったので無理はせず(戸崎騎手)」、マーチボーイを先にやっておいて2番手を確保、は自身の想定内の行動だったようだ。

 逃げると思われていた馬が逃げて、圧倒的1番人気の馬が2番手につけてしまっては後続は非常に動きづらい。2番人気フレンチマリーはアンダージョイナーを交わして3番手、岩手のマヨノエンゼル、トキワノマツカゼらは中団からやや前目を進んでいるが、いずれペースは落ち着いてスローになった。

写真/1周目の直線、エイブルインレースはすんなり2番手を確保

 1コーナーから2コーナー、先行争いのためというよりは自身のいい位置を取るために縦長になっていた馬群は、流れが遅いがゆえに2コーナーを過ぎたあたりから急速に固まり始める。向こう正面半ばあたりでは先行〜中団グループのほとんどがひとかたまりに、半ばを過ぎる頃には後方の離れた位置にいたセンリグランピーまでがこのグループに取りついてきたほど。
 そんな流れの中、エイブルインレースは前後の間隔をしっかり保ちながらあくまでも2番手を、あくまでもレースの流れを掴み続けている。

 3コーナー、ペースアップを図るマーチボーイを、“ペースを創るのは自分だ”といわんばかりにエイブルインレースが追い上げ、交わす。これを見た後続の動きも一気に激しくなり、内外から追撃を開始するのだが、エイブルインレースの手応えはまだまだ余裕、鞍上は未だムチを抜いてすらいない。

 堂々先頭に立ったエイブルインレースを追うのは外フレンチマリー、そしてセンリグランピー。内からはエンジンソウルが食らい付いてきている。トキワノマツカゼとマヨノエンゼルはその後ろで並んで追い上げているが、勢いはちょっと不利に見える。

 坂の手前、渾身の力を振り絞ってフレンチマリーが並びかけようとする。一瞬ほとんど馬体が並んだかにも見えたのだが、しかしエイブルインレースはギリギリの所で交わさせない。そもそも戸崎騎手はまだムチを使っていない。ハミをかけながら追っているだけなのだ。
 内外から迫られかけたところでようやく戸崎騎手がムチを入れた。肩へトモへ、2発、3発と打ち込むとエイブルインレースも即座に反応、グンと伸びて後続を突き放す。
 これで勝負は決した。後続との差は、ごく簡単に1馬身半ほどに開いていた。後はもうゴールを駆け抜けるだけ。余裕綽々のままエイブルインレースが盛岡芝重賞2勝目を手に入れた。

 3頭一団でなだれ込んだ2着争いはフレンチマリーが半馬身ほどリード。3着争いは外センリグランピーがわずかに先着し、またしても人気薄で上位に食い込んで見せた。
 岩手の2冠馬マヨノエンゼルは5着、トキワノマツカゼはハナ差の6着に終わった。

 勝ったエイブルインレースは父フジキセキ・母フサイチエイブルの牝3歳。昨秋のジュニアGPをホッカイドウ競馬所属として制した同馬はその後1戦を経て南関東へ移籍、そこでもJRA挑戦を続けていた。
 地方所属ながらこれで6戦連続芝だけに出走しているエイブルインレースは、この勝利を手みやげに紫苑ステークスへ、そして秋華賞出走を目指す模様。




■ 勝利ジョッキーコメント
 盛岡の芝は綺麗で走りやすそうで、今日はいいレースができると自信を持って挑めました。スタートでは隣の馬が速かったのですが、すんなり2番手を取れそうだったのでそこに入って、後は自分のペースで。馬はとても良い感じで走っていてくれたので僕が邪魔をしないようにと気をつけました。後ろから馬が来たところでさらに闘争心を出してくれたのできっちり勝てましたね。まだ8分くらいの仕上がりで、それでこれだけのレースをしてくれるのだからやはり強い。もっと良い走りをしてくれる馬ですので、この後の戦いにも期待しています。(戸崎圭太騎手)

出馬表・過去成績 NAR出馬表 08年結果 07年結果 06年結果 05年結果
競走条件 55kg、牝馬2kg減。
優先出走権 1着馬にはJRA菊花賞ステップ競走への出走権が与えられます
レース名の由来 「オパール」・・・Opal。英語で「蛋白石」の意。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 4813 3097 3連複 32862 130
複勝 4673 2139/395/35 3連単 144942 325
枠連複 16655 6276 ワイド 8640 1656/83/23
馬連複 26323 5874
馬連単 37781 6821 276690


7月13日(月) 11R ABS秋田放送杯
特別 ジュライカップ/B2級・盛岡ダ1600m・ハンデ 曇・不良
エクストラポイント逃げて圧勝!村上忍騎手は地方通算1500勝達成NAR成績 

影をも踏ませぬとはこのこと。これで転入後2連勝。(Photo/横川典視)
 日曜の夜半から月曜の午前中にかけて比較的激しい雨が降り、コース状態は昨日までとは一転して不良馬場、それもダートはやや水が浮くような状態に。そもそも今週は、週末に雨が降ったせいもあって前残りの高速馬場になっていたが、それに加えての雨でその傾向は一層強まった。

 ここまでのダート戦、全レースで逃げもしくは先行馬が連に絡んでいるとあっては、先行争いも激しくなって当然というもの。ここでもゲートが開いた瞬間4、5頭が猛然と飛び出して我先に前に出ようとする。結局その争いは引き込み線ほぼいっぱいの間続いて、ようやく収まったのは2コーナーで本コースと合流するあたりに来た頃だった。

 最後まで競り合ったのはエクストラポイントとラビットサプライズ、そして出ムチを入れて突っ込んできたベルモントジャイロの3頭。横一線に競り合ってきた3頭だったが、2コーナーあたりに達してエクストラポイント先頭、以下ベルモントジャイロ、ラビットサプライズの順で隊形が決まった。既に馬群は縦に伸び、前の3頭、真ん中の5頭、離れて追走する2頭、という感じに大きく3つのグループに分かれた。

 前の3頭はあくまでも快調に飛ばし続ける。今日はコースも軽く、速い。加えて先行力には自信を持つ馬達、それが3頭並んで先行しているのだから、そうそう遅いペースになる訳がない。前の3頭はわりとゆったり、自分たちのペースで走っているように見えるが、後続は追っつけ気味に追走してなお差が徐々に開くような格好。3コーナーにさしかかる頃にはもう、先行3頭と残る7頭との間に大きなギャップができてしまっていた。

 直線はこの3頭の、いや、エクストラポイント対他の2頭の形になった。コーナーから直線へと進むエクストラポイントは依然楽な手応えのまま。追う2頭はちょっと辛くなってきたか、手綱の動きを激しくしながら懸命に追いかける。どちらかといえばラビットサプライズの方が余裕がある感じ、ベルモントジャイロはだいぶ苦しそうだ。
 直線入り口で1馬身半くらいだった差が、どんどん拡がっていく。坂を越える時こそ一瞬伸びを欠くように見せたエクストラポイントだったが、越えてしまえば勢いを取り戻してまた差を拡げていく。ついてきていた2頭は完全に振り切られ、もはや誰もエクストラポイントを脅かすものはない。

 何度か後ろを振り返っていた村上忍騎手も、大きな差が開いたのを確認すると最後は流してゴール。それでも2着に6馬身差の、楽々逃げ切り勝ちだった。
 2着はラビットサプライズ、3着はベルモントジャイロが一杯になりながらも確保。結果、2番人気→1番人気→4番人気で決まって3連単は2,010円。荒れまくった1日の中でこのメインレースが最も順当に決まった。

 なお、エクストラポイント鞍上の村上忍騎手はこれが地方競馬通算1500勝。前走・10レースで勝って“残り1”としてからあっさり達成し、そして最終12Rも勝って3連勝で締めくくった。

 勝ったエクストラポイントは父フレンチデピュティ・母ビバリーホリデーのセン馬の4歳。JRA未勝利→笠松競馬に移籍して2勝→JRA復帰と移ったもののJRAでは結局勝ち星無く、この6月に再度の地方競馬移籍で岩手へ。前走は移籍初戦を圧勝しており、これで2連勝となった。

■ 勝利ジョッキーコメント
 2連勝、いずれも圧勝だったのですが、本当はこういう力がある馬なんでしょう。スムーズに走ってくれればいつでもこれくらい走る力がある。気分を害したら・・・の不安はちょっと感じますが、馬がその気になってくれていればね。そうすればこの辺のクラスに留まる馬じゃないですよ。(村上 忍騎手)

出馬表・過去成績 NAR出馬表 08年結果 07年結果 06年結果 05年結果
競走条件 55kg、牝馬2kg減とし、当該クラスにおける1着収得賞金額25万円毎に1kg増。
優先出走権
レース名の由来 「ジュライ」・・・July。英語で「7月」の意。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 4492 1661 3連複 34878 3761
複勝 2618 836/692/260 3連単 134079 4934
枠連複 14327 5620 ワイド 9080 2994/482/545
馬連複 21394 8266
馬連単 33302 6777 254170


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