先週のレース結果 −2009年2回水沢開催前半− 取材・文/テシオ編集部


4月18日(土) 10R
特別 エイプリルカップ /B2・水沢ダ1800m・ハンデ 晴・良
1kg増もなんのその。ヤマニンエレメントは強かった!NAR成績
エイプリルカップ
1番人気ヤマニンエレメントが人気に応えて快勝 (Photo/横川典視)
 第2回水沢競馬から始まった賞金ハンデ競走、その最初のレースとなったエイプリルカップ。2kg増のコアレスブライトを始め9頭中5頭がハンデをもらっていたが、人気上位を占めたのはそれら斤量増加組。1番人気ヤマニンエレメント、2番人気ゲイリーリバイバル、以下シュクジャンヌ、コアレスブライト、ジェドバトラーと単勝 1〜5番人気はいずれも斤量増となった馬たちだった。

 そしてレースも、それらの馬達が中心となった。スタートダッシュをかけたゲイリーリバイバルがハナを奪い、ヤマニンエレメントが8番枠から敢然と先行策。コアレスブライトが内から外に持ち出しつつ3番手。最初のスタンド前にかかる頃にはジェドバトラーも4番手に上がってきていて、序盤から人気上位の馬たちが前を固める。ペースはややスロー。9頭がほぼ一団となって進んでいく。

 快調に逃げているかに見えたゲイリーリバイバルだったが、実はそれほど楽ではなかったようだ。「仕上げすぎてしまったのかテンションが上がりすぎていた。変につっかっかっていったりして。いつもはこういう馬じゃないんだけど・・・(村上忍騎手)」。向こう正面半ばあたり、ヤマニンエレメントが並びかけたところを再度引き離したのだが、その辺から手応えが怪しくなっていた様に感じられた。

 3コーナー、依然先頭を守り続けるゲイリーリバイバルと、それにほぼ馬体を併せたヤマニンエレメントが後続を2馬身ほど引き離す。その後ろにいるのはコアレスブライト、シュクジャンヌ、ジェドバトラー。6番手はタイキサファリだがさらに3、4馬身離れており、優勝争いはやはり人気上位組に絞られた。

 2頭並んで飛び込んだ直線だったが、ゲイリーリバイバルが粘ったのもここまで、ヤマニンエレメントに交わされた途端がっくり勢いを失う。替わって2番手に上がってきたのはシュクジャンヌ。コアレスブライトとジェドバトラーもその直後に食い下がっているが、少し脚色に差が出てきている。
 先頭に立ったところで刺さって内ラチ近くまで行ってしまったヤマニンエレメントだったが、伸び脚にはさほど影響がなかった。単独2番手に上がったシュクジャンヌもやや伸びあぐねており、結局ゴールまで2頭の差は縮まらないまま、むしろ拡がったくらいで決着。ヤマニンエレメントが2馬身半の差を付けて優勝し、シュクジャンヌが2着。3着争いは、最後はタイキサファリも加わって接戦となったが、57kgコアレスブライトがクビ差で制した。

 勝ったヤマニンエレメントは父エリシオ・母ヤマニングロッシーの牡5歳。昨年8月に転入後は1度の着外を除いてすべて3着以内という安定した成績を残しており、これで岩手移籍後の通算成績を13戦8勝とした。また、今回も1番人気だったため、13戦で11回目の1番人気という事になった。

■ 勝利ジョッキーコメント
 ハンデは1kgだったからそれほど気にならなかったし、ペースも手頃だったのであまり苦労せずいい位置が獲れましたしね。最後は刺さってしまったけど、自分が乗るといつもこうなので、それも想像の内。全体に余裕を持ってレースができました。(小林俊彦騎手)

出馬表・過去成績 NAR出馬表 08年結果  07年結果 06年結果 05年結果
競走条件 55kg、牝馬2kg減とし、当該クラスにおける1着収得賞金額25万円毎に1kg加重
優先出走権
レース名の由来 「エイプリル」・・・April。英語で「4月」の意。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 2405 1204 3連複 25974 3121
複勝 1080 326/60/76 3連単 132023 7204
枠連複 9511 1703 ワイド 5351 967/648/353
馬連複 20426 3813
馬連単 24105 3317 220875


4月19日(日) 11R 奥州 愛馬の会会長杯/日高軽種馬農業組合協賛アドマイヤボス賞
重賞 第9回 阿久利黒賞 /3歳・地方競馬全国交流・水沢ダ1600m・定量 曇・良
追った!並んだ!捉えて交わした! マヨノエンゼルまずは一冠!!NAR成績

ゴール寸前、僅差の決着。軍配はアタマ差でマヨノエンゼルに上がった (Photo/横川典視)
 3歳ダート三冠の一冠目となる阿久利黒賞。単勝1番人気はマヨノエンゼルで1.4倍、2番人気はトキワノマツカゼで2.9倍。少し離れてダンストンジールが7.8倍で3番人気。やはり人気上位は“3強”が占める事になった。少し前に行われたJRA皐月賞では断然の1番人気馬が消える結末となったがこちらは果たして・・・?というところ。

 まず飛び出していったのはマーチボーイ。ゲートのでもダッシュも速く、スタート後の4コーナーにかかる頃にははや後続を1〜1馬身半引き離す。これについていったのがリュウノシンゲンでこれが2番手。ダンストンジールとセンリグランピーも早めに押し上げており、それぞれ3番手・4番手につけている。
 前回は逃げたトキワノマツカゼは、今回は大外枠という事もあってスタート後は無理をせず、最初のスタンド前の直線を使って上昇する作戦。最初の4コーナーでは最後方、そこから1コーナーでは、ダンストンジールの直後の5番手にまで上がっていた。
 1番人気マヨノエンゼルはというと、こちらスタート良く飛び出したものの、いったん中団の、控え気味の位置につけた。これは「外に出しやすい位置さえ取れればいいと思った(山本政聡騎手)」という判断からのもので、先行争いに加わる馬をやり過ごしつつ、そのうちにちょうど先行グループと後方グループの間の、切れ目のような所に抜け出してきた。外には誰もおらず、前にいるのはトキワノマツカゼ。序盤〜中盤の位置としては願ってもないポジションがマヨノエンゼルの手に入った格好だ。

 ペースはやや遅めながらもそれほど緩みすぎる事がない、よどみのない流れ。いかにもマーチボーイらしい展開だったが、3コーナー手前、トキワノマツカゼの仕掛けに応じて他の2強も動き出して、レースが急激に動き始めた。
 3コーナー、ダンストンジールがマーチボーイを交わして先頭に出る。トキワノマツカゼが連れて上昇、マヨノエンゼルは一瞬置かれかかるがすぐに差を詰め直す。マーチボーイはこの後ズルズル後退していき、直線に向いた時には内からダンストンジール、トキワノマツカゼ、そしてマヨノエンゼル、この3頭が後続を大きく離して一団。直線の攻防は、やはり“3強”の戦いとなった。

 直線に入ってもしばらくは3頭一線の競り合いが続いた。さすがは“3強”、お互い簡単には譲らない。だがしかし、残り100mあたりで真ん中トキワノマツカゼがじわりと前に出た。外から懸命に馬体を併せに行くマヨノエンゼル。ダンストンジールはここで劣勢となって2頭との差が拡がっていく。
 残るは2頭。しかしトキワノマツカゼ・マヨノエンゼルの戦いは、これまた簡単に決着が付くものではなかった。わずかに優勢なのはトキワノマツカゼか。だがマヨノエンゼルもジリジリと、しかしはっきりと交わそうとしている。
 ゴール寸前、本当にあと数メートルというところで2頭の鼻面が揃った。ゴールの瞬間、両馬の鞍上が互いに顔を見合わす。わずかに前に出ていたのは、外マヨノエンゼルだった。
 1着マヨノエンゼル、2着トキワノマツカゼで着差はアタマ。ダンストンジールはこの攻防から3馬身離されたが3着は楽に確保。1〜3番人気がそのままという結果に、最も好配当だった馬番3連単ですら350円、複勝は3頭とも100円元返しという非常に堅い決着となった。


 勝ったマヨノエンゼルは父キャプテンスティーヴ・母エムケイミラクルの牡3歳。3月以降3連勝で重賞制覇を成し遂げ、岩手の3歳ダート三冠の最初の一冠を手に入れた。手綱を取った山本政聡騎手はこれが重賞初制覇となる。
 マヨノエンゼルは青森・佐々木牧場の生産馬で、青森産馬としてはマツリダパレス以来の重賞制覇。
 また、このレースは日高軽種馬農業協同組合協賛・スタリオンシリーズの「アドマイヤボス賞」となっており、優勝馬馬主には複勝としてアドマイヤボス号の配合権利が贈られた。


写真右/表彰式で“一冠”のポーズで歓声に応える山本政聡騎手

写真下/副賞目録を手にする優勝馬馬主




■ 勝利ジョッキーコメント
 絶対負けられないというプレッシャーがありましたから、初制覇の喜びと言うよりも正直ホッとしています。レースの位置取りは、予想より少し後ろかな、というくらいでだいたい予定通り。他の有力馬を前に見る位置につけたいと思って、そうなったので気が楽でした。
 勲さんの馬が調子いいだろうし強いと思っていたので、少し早かったかなとも思いましたが捕まえに行きました。あそこは行くしかないですからね。最後はとにかく「替われ替われと」思って。馬の力でなんとかなりました。あとは僕の想いが届いたのかな。次も勝ち続けられるようにがんばります。(山本政聡騎手)

出馬表・過去成績 NAR出馬表 08年結果  07年結果 06年結果 05年結果
競走条件 55kg、牝馬2kg減
優先出走権
レース名の由来 「阿久利黒」・・・アテルイ(大墓公阿弖流為)が坂上田村麻呂に贈った伝説の名馬と言われている。この馬はアテルイの愛馬だったが、田村麻呂との交流を経て降伏する際、武装解除の証として自らの馬を田村麻呂に託したのだという。
 また、この馬の子孫は安倍貞任の愛馬「沖黒」、源義経の乗馬「太夫黒」をはじめとする「みちのくの名馬たち」だと伝えられる。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 3100 1696 3連複 23292 11226
複勝 2082 900/633/268 3連単 143725 31007
枠連複 8496 4124 ワイド 8101 2523/1160/1242
馬連複 19070 8894
馬連単 31381 9625 239247


4月20日(月) 10R
特別 新緑賞/B1・水沢ダ1600m・ハンデ 曇・良
終わってみれば他を寄せ付けず。ヒカルメイオー特別戦連勝!NAR成績
新緑賞
57kgも特に問題なく、ヒカルメイオーがB1級戦3連勝を挙げた (Photo/横川典視)
 午前中までの陽気が一変、曇り空に冷たい風が吹き込んで、メインレースの頃の水沢競馬場は冬に戻ったかのような雰囲気となった。せっかくの満開の桜並木も曇り空にとけ込んでしまっている。

 賞金ハンデ戦の新緑賞では+2kgが1頭、+1kgが2頭いたのだが、1番人気、それも圧倒的なそれに支持されたのは+2kgのヒカルメイオー。次いで2番人気は+1kgのシルクライムライトで、ファンはハンデよりも枠順よりも、あくまでもこれらの馬たちの実力を評価した、という事か。

 ゲートが開いて先行争いを経て、スタンド前の直線でハナに立っていたのは9番人気のリバーサイドだった。シルクライムライトは8枠から猛然とダッシュするものの及ばず2番手、3番人気ヒドゥンアジェンダが3番手につけ、ヒカルメイオーはコーナーで若干外を回り気味になったのもあってか、最初は控え気味に外の5,6番手に。
 先行争いが激しくなったせいか最初からペースは速く、ハロン12秒台が並ぶかなりのハイペース。しかし前の馬たちはいずれも現級名うての快速馬、こんなペースでも楽について回るばかりか、「ペースが遅いと思った」という騎手までいたほど。
 実際、中団から後方の馬達は追走に手一杯になっているし、先行する馬たちからも、向こう正面半ばあたりから脱落する馬が出始めていた。それなのに先行するリバーサイド・シルクライムライト・ヒドゥンアジェンダは持ったままで3頭雁行状態。この3頭はいずれもB1級で逃げ切り、もしくは先行して勝った経験のある馬。スピード性能はやはりさすがだ。
 ヒカルメイオーはというと、5,6番手の位置は変わっていなかったが先行グループからは少し離されていた。「やはり斤量のせいかいつもよりもたつく感じで(小林騎手)」、という事だったが、気合いを入れ気味に押し上げて、3〜4コーナーでは先行3頭の直後にまで迫っていた。

 直線、ここまで粘ってきたリバーサイドがついに失速し、馬群が急激にひとかたまりになった。リバーサイドの隣から抜け出そうとするシルクライムライト、ヒドゥンアジェンダ。内に突っ込んでいたのはコスモクルトゥーラ。しかしこの時にはもう、ヒカルメイオーがこれらの馬達の外から一気に交わして先頭に立とうとする。
 一瞬横一線になった5頭だったが、次の瞬間にはヒカルメイオーを先頭に、内からコスモクルトゥーラ、シルクライムライト、ヒドゥンアジェンダの3頭が追う形に。
 ヒドゥンアジェンダはここで進路がなくなって外に立て直した分、わずかに伸びを欠いた。再度追いすがるヒドゥンアジェンダだったがヒカルメイオーとの差は縮まらず、ヒカルメイオーが2馬身弱の差を付けたままゴールを駆け抜けた。
 内に飛び込んでいたコスモクルトゥーラが3着確保、シルクライムライトは最後脚色が一緒になって4着に終わり、リバーサイドがギリギリ5着に粘りきった。

 勝ったヒカルメイオーは父キャプテンスティーヴ・母ヒカルヤマトの牡4歳。マイル戦では不利な大外枠、加えてハンデ2kgを背負いながらも快勝し、岩手での成績を17戦13勝とした。

■ 勝利ジョッキーコメント
 大外枠からすんなりいい位置につけられるかどうか少し心配していたが、その点はまずまず問題なかった。ただ、いつもより少しもたつき気味だったり、コーナーで外に膨れたりしていたのは57kgのせいでしょう。馬の力はこのクラスのものではないからこうしてこなしてくれるけど、今後さらに1kg増えるとなるとちょっと心配になってきますね。(小林俊彦騎手)

出馬表・過去成績 NAR出馬表 08年結果  07年結果 06年結果 05年結果
競走条件 55kg、牝馬2kg減とし、当該クラスにおける1着収得賞金額35万円毎に1kg加重
優先出走権
レース名の由来 「新緑」・・・瑞々しい若葉の緑。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 3593 2124 3連複 41711 683
複勝 3224 1273/470/88 3連単 169646 1245
枠連複 16998 4431 ワイド 11508 2649/174/80
馬連複 27151 6393
馬連単 36183 6636 310014


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