|
C1級12頭が争った大屋梅賞。“先行馬”と見なされる馬が過半を占めハイペース必至と見られていたが、レースはやはり速い速い流れの中での戦いになった。
ゲートから一斉に飛び出した12頭が4コーナーへ向けて殺到していく。一瞬は5,6頭が一線になって繰り広げたダッシュ合戦、ここは1番人気ダークリンが制しては見せたもののすでにペースはハイラップの領域へ踏み込みつつあった。
最初のスタンド前直線、ダークリンはマイネルスペランザやタケデンジャズを引き連れて通過していく。既に馬群は縦長になりつつあり、先行争いを続ける前の5頭ほどの後ろは、1頭、2頭、また1頭とバラバラと散らばっていた。
前半3ハロンのラップは37秒台前半、スタート後の1ハロンが13秒台、後は12秒台が並んだ訳で、クラスやコース状態を考えれば“ハイペース“の前に「超」を付けてもいいくらいだ。
そんな流れの中、リーガルマインドはスタート後最後方、そこから少しずつ前に出て10番手あたりに付けていた。
1〜2コーナーを回りきって向こう正面に入ってすぐだった。先頭を進むダークリンの手応えが早くも怪しくなる。外からマイネルスペランザが、そしてウメノキャロルが交わして前に出る。いや、交わして、というよりはダークリンが置かれていくような格好か。
そうやって並ばれたところまではダークリンも粘っていたが、すっかり交わされてしまった所で急激に脚色が衰えた。3コーナーにかかる頃にはもう、ダークリンは外から交わされる一方。1番人気馬は、勝負所を待たずして圏外に去る事になってしまった。
一方の前の争いはどうなっていたか。替わって先頭に出たマイネルスペランザとウメノキャロル、この2頭が併走したまま3〜4コーナーを回りつつあったが、ここでの手応えはウメノキャロル優勢。ややフラフラし始めたマイネルスペランザに対しウメノキャロルはまだ余裕、阿部騎手は「自分の馬の勝ちパターンだ」と思ったという。
しかし、その頃にはすでにリーガルマインドが直後まで迫ってきていた。向こう正面に入ってもまだ後方にいたリーガルマインドだったが、向こう正面で外を通ってグングン上昇、そのまま先頭まで射程に収めてしまったのだ。
4コーナーを回る時、リーガルマインド鞍上の高松亮騎手は持ったままで前の2頭に並びかけながら、後ろを確認していた。もちろん後方から迫ってくるような脚色の馬はおらず、リーガルマインドはあとはもう、ただ一直線にゴールまで駆け抜ければいいだけだった。最後についた差は6馬身、それも実質直線半ば以降で付けたもの。他の馬の騎手も舌を巻くほどの完勝劇だった。
勝ったリーガルマインドは父コマンダーインチーフ・母ローレルポラリスの牡6歳。JRAでデビューしたが初勝利は名古屋の条件交流戦。その後程なく金沢に移った同馬は7勝を挙げて金沢A級まで上がった。名古屋を経てこの春岩手に転入、初戦は4着に敗れていたが2戦目で雪辱を果たした。
|
南関とはペースも違うし、少なくとも中団には付ける事ができるだろうと思っていました。仕掛けた時の反応が良すぎるくらいで、3〜4コーナーあたりも思った以上に楽な手応え。それで先頭に立つのが早すぎたのでしょう、最後は少しトボけてしまいましたが、心配はしませんでした。(小林俊彦騎手)