■ 先週のレース結果 −2008年 13回水沢開催前半−
取材・文/テシオ編集部
1月2日(金) 9R 社台スタリオンステーション協賛 ダンスインザダーク賞
重賞 第35回 金杯 /3歳・水沢ダ1600m・馬齢 晴・不良
最後まで強さを見せつけた! ワタリシンセイキ2歳三冠達成!NAR成績
金杯またしても完勝。ワタリシンセイキ2歳三冠達成! (Photo/横川典視)
 明け3歳の重賞・金杯は圧倒的1番人気ワタリシンセイキが完勝。全く危なげなく2歳三冠を達成した。
 2歳三冠に王手をかけて挑んだワタリシンセイキ。人気は当然のごとく圧倒的な1番人気。そしてレースも、人気どおりの圧倒的な戦いを展開した。

 逃げたのは大方の予想どおり内枠のトウホクビジン。2番人気ダンストンジールも先行策を採って2番手につけた。3番人気ハイメリーが3番手、マサノシャルナが4番手。
 ワタリシンセイキは、ゲートの出はトウホクビジンよりも速いくらいだったが、その後はやや控え気味にして行きたい馬を前に行かせ、最初のスタンド前直線では6、7番手あたりに納まった。ただしこれは「スタートは速いくらいだが、そのあと馬が自分で位置取りを下げる(関本淳騎手)」という、いつも通りの出来事。ワタリシンセイキも鞍上も、慌てず騒がずこの位置からレースを進めていく。

 といっても、真っ先に動き出すのもワタリシンセイキ。2コーナーあたりから早くも仕掛け気味に上昇開始、向こう正面半ばにさしかかる頃にはもう、先行グループの外に迫って全てを射程圏に収めてしまう。後は観衆も、レースを走っているライバルたちも、ワタリシンセイキの強さだけを見せつけられる事になった。

 外を通ってグングン上がっていくワタリシンセイキ。他の馬達が懸命についていこうとするがワタリシンセイキは持ったまま、それでいて全く違う脚色でねじ伏せていく。先行グループで生き残っているのは逃げるトウホクビジンのみ、差し馬勢では、ワタリシンセイキと共に上がろうとしたセンリグランピーは3コーナー過ぎで既に置き去りにされている。
 そのトウホクビジンも何とか先頭を守れたのは直線に入るまでだった。ずっと内ラチ沿いを走ってきた馬を、外・外を回ってきた馬が持ったままで交わしていくのだから、これではもうどうしようもない。
関本淳騎手ウイニングラン
 それでもトウホクビジンはよく粘った。ワタリシンセイキに並ばれて、しばらくは持ちこたえた。だがワタリシンセイキ、鞍上がおもむろにGOサインを出すとさらに加速。簡単にトウホクビジンを振り切って勝負を決めた。
 これまで何度も見た光景。ワタリシンセイキは楽々駆け抜けて4馬身差圧勝。ゴールの瞬間、鞍上は指を3本挙げてみせた。

 2着はトウホクビジンが粘り切った。マサノシャルナが3着、センリグランピーが4着。ダンストンジールは勝負所以降失速気味で、何とか掲示板を確保するまでの5着に終わった。

 勝ったワタリシンセイキは父ビワシンセイキ・母シャトーサウザンドの牡3歳。ここまで若駒賞・南部駒賞と二つの2歳重賞を勝っており、この勝利で2歳三冠を達成。また、昨年のビギナーズカップから始まった2歳ダート重賞・特別を全て制覇するという偉業も達成した。
 ワタリシンセイキはこの後、南関東に移籍する予定。
(写真上・ゴール後ウイニングランで声援に応える関本淳騎手とワタリシンセイキ)


三野宮通調教師 なお、このレースは社台スタリオンステーション協賛・スタリオンシリーズの「ダンスインザダーク賞」となっており、優勝馬馬主には副賞としてダンスインザダーク号の配合権利が贈られた。
(写真は馬主代理として目録を持つ三野宮通調教師)








■ 勝利ジョッキーコメント
 馬に逆らうつもりはなく、いつも通りのレースをしようと思っていました。いつもはもっと後ろの方なんですが今日はいくらか前だったかな。でも流れに乗る事だけに専念していました。これで三冠達成、凄い馬ですね。自分は盛岡所属なのでこの馬の調教や追い切りにまたがった事がない。調教師さんから具合を聞くだけだったのですが、レースの度に強くなっているのは分かった。これからももっと伸びる馬だと思います。たくさん声援をいただけて嬉しかったです。(関本 淳騎手)  

出馬表・過去成績 NAR出馬表 07年結果 06年結果 05年結果
競走条件 55kg、牝馬2kg減。転入後1走以上
優先出走権
レース名の由来 「金杯」・・・岩手県の予想新聞社でつくる予想新聞連盟から、この競走に対し副賞として純金製の「金杯」が贈られることに由来するもの。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 5689 3793 3連複 37548 1011
複勝 6675 2142/235/244 3連単 183152 1810
枠連複 12190 1039 ワイド 12001 643/1029/190
馬連複 28812 2103
馬連単 43436 2393 329503



1月3日(土) 9R
特別 第1回 睦月賞 /B2・水沢ダ2000m・別定 曇・不良
内からするするとサンワードグロー!!今季10勝目は特別戦でNAR成績
睦月賞
 内からするする3馬身。サンワードグローの奇襲が決まる (Photo/横川典視)
 2000mで争われた睦月賞は人気馬が崩れて波乱に。勝ったのは5番人気サンワードグロー、11連勝を狙った1番人気ヒカルメイオーは3着に敗れた。
 ここまで10連勝中のヒカルメイオーが登場して11連勝に王手、順当に決まるかと思われた睦月賞だったが、最後に意外な波乱が待ち受けていた。

 向日正面2コーナーよりのスタート、ゲートが開いて各馬一斉に飛び出していった後に、2頭が出遅れて取り残されているのが見えた。一頭は5番人気サンワードグロー、もう一頭は、なんと2番人気のジェド。
 2頭とも頭からしっぽまですっかり見えてしまうくらい完全に出遅れたが、しかし2000m戦とあってペースがすぐに落ちた事もあってひとまず3コーナーまでに馬群に取りつくことができた。4枠のジェドは外へ向かって外からのまくりをかけにいく。9番枠のサンワードグローは、内へと進路を取って馬群の内側へ潜り込んだ。サンワードグローにとっては、出遅れが結果的にはその後の布石になったかもしれない。

 ハナを奪ったのはエアテムジンだった。この馬もスタートはそんなに速くなかったが、二の足のダッシュで一気にハナを奪いきった。マンハッタンナイトがこれを追い、さらにはコスモスパングル、ジェドバトラーらも前へ。圧倒的1番人気のヒカルメイオーは中団の7番手あたりから追走しているのが見える。

 エアテムジンの逃げはスロー。どちらかと言えば番手か好位からの競馬をしていて、逃げたとしても短い距離か芝での速めのペースが多い馬。スローの逃げはややぎこちない感じがするが、距離が距離だけに後続も強気には攻めてこず、エアテムジンが馬群を引っ張ったまま2周目に入る。
 全体の隊列もほとんど変わらないが、動きが少ない前の方に比べると、中団の馬たちが先に、激しく動き出した。
 向こう正面半ば、ヒカルメイオーが中団から前へと上昇。チョコサンデーもこれを追って上昇する。その内側ではサンワードグローが、ヨイチノースの前に出て内ラチ沿いの進路を確保しようとしていた。最短コースを選びつつわりと派手に動くサンワードグローなのだが、全体の意識がジェドやヒカルメイオーらがいる外へと向いているせいかあまり目立って感じない。

 3〜4コーナー、今にも止まりそうなエアテムジンにマンハッタンナイトが、そしてヒカルメイオーが並ぼうとする。直線に向く時にはマンハッタンナイトが前に出る瞬間もあり、2番人気ジェド、3番人気コスモスパングルは後退しつつあるが、しかし1番人気と4番人気でまずまず順当に決まるのかと思われた。

 だが、エアテムジンが粘りに粘る。本当にもう余裕がなさそうなのになかなか止まらず、止まらないどころか徐々に盛り返しているではないか。そうこうするうちマンハッタンナイトの方が引き離されはじめた。その外のヒカルメイオーは、そんなマンハッタンナイトを交わすのにも苦労している。
 それでもなんとか2番手に上がってきたヒカルメイオー。エアテムジンを捉えに行くが、その時、内ラチ沿いを駆け上がってくる馬が一頭。真っ黒になったオレンジ帽、サンワードグローだ。
 前々走のディセンバーカップ、あの時の再現のような内ラチ強襲。そして今日は、一気に突き抜けて見る間にリードを拡げる。1馬身、2馬身・・・。エアテムジンやヒカルメイオーとは全く勢いが違う伸び。3馬身まで差が拡がったところがゴール。全くもって鮮やかな奇襲だった。
 2着にはエアテムジンが粘りきり、ヒカルメイオーはついに交わせず3着。もう一頭内を突いたヨイチノースがクビ差の4着まで追い上げていた。5人気→6人気→1人気の馬番3連単は9万1,850円の波乱。

 勝ったサンワードグローは父ホワイトマズル・母デイオラマのセン8歳。園田から転入後、下級条件から勝ち星を積み重ねてこれで今季10勝目に到達した。特別はディセンバーカップに続き2勝目。
■ 勝利ジョッキーコメント
 こういう戦い方しかできない馬だからね。インコースがうまく開いたおかげもあって勝てましたね。マイルだと忙しいのか動かない。距離は長めの方がIIのではないかと思います。しかしこれで10勝目、掲示板を外したこともほとんど無いし、ホントよく頑張ってくれています。(阿部英俊騎手)

出馬表・過去成績 NAR出馬表 新設
競走条件 B2級57kg、C1級以下56kg、牝馬2kg減。転入後1走以上
優先出走権
レース名の由来 「睦月」・・・古い呼び方で1月のこと

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 2552 104 3連複 38851 377
複勝 1611 98/162/557 3連単 134410 108
枠連複 12527 109 ワイド 7737 88/468/342
馬連複 28158 98
馬連単 31042 34 256888



1月4日(日) 9R 
特別 第9回 田瀬湖賞/C2・水沢ダ1400m・馬齢 曇・不良
逃げない競馬でもマイネマシェリ 3馬身差で快勝!NAR成績
田瀬湖賞
 マイネマシェリは直線も鋭く伸びて後続を寄せ付けず (Photo/横川典視)
 12頭が争った田瀬湖賞は1番人気のマイネマシェリが快勝。しかし結末は思わぬ波乱となった。
 12頭がコースいっぱいを使って飛び出していった先行争い、最内からはトーホウドロン、真ん中からはゲンキデタマチャン、外からはリュウノアタックとマイネマシェリが飛び出してくる。
 この4頭の競り合いからリュウノアタックがわずかに抜けはじめたところが1コーナー。トーホウドロンが2番手、マイネマシェリが3番手で大勢が定まった。
 
 「ここのところ前に行く競馬をしてくれていたおかげで行きっぷりが良かった(沢田騎手)」というリュウノアタック、C2級上位の快速馬を従えて快調に突っ走る。2番手にはマイネマシェリが上がってきてここで先頭から1馬身差くらい、さらに1馬身あってトーホウドロン・ゲンキデタマチャン、さらにさらに1馬身おいてマイネルオスカーとオメガユーロスター。わりとよどみのない流れながらもそこは好調馬揃い、各馬積極的に前に前にと詰めていって、3コーナーにさしかる頃には9頭ほどがひとかたまりに。

 そうして集団の中で折り重なるようになって進んでいった4コーナー、ここで事故が起こる。リュウノアタック、マイネマシェリに続く3番手グループの中にいたマイネルオスカーが、4頭ほどが一線になった中から抜け出し、そして少し外に出ようとした時にゲンキデタマチャンの進路を妨害。すっかり躓いてしまったゲンキデタマチャンは、鞍上の大坪騎手が落馬寸前になりながら後退していく。これで審議のランプが点灯も、ひとまずレースは継続する。

 馬群前方では、マイネマシェリがリュウノアタックを交わして先頭に立つところ。これをトーホウドロンとマイネオスカーが追撃するが、抜け出したマイネマシェリの伸びは鋭く、見る間に後続を引き離していく。外では、直線に入って伸びを欠くオメガユーロスターをノボルシラオキとコアレススマイルが捉えつつある。ここまで手応えが悪いなりに粘ってきたオメガユーロスターだったが、直線まで来てついに力尽きた。

 ゴールまであとわずか、マイネマシェリは勢いを全く止まずさらに差を拡げている。菅原勲騎手が珍しく後方を振り返っていたが、「後ろから迫ってこられていないかと思って(菅原勲騎手)」という心配は全くの杞憂。後方の競り合いは3馬身の彼方、マイネマシェリは悠々とゴールを駆け抜けた。
 2番手にはマイネルオスカー、3番手争いは内トーホウドロンと外ノボルシラオキが接戦のままゴール。しかし、4コーナーでの出来事について審議の結果、2位入線のマイネルオスカーは12着に降着。2着にはトーホウドロン、3着にはノボルシラオキがそれぞれ繰り上がった。
 結果、勝ったのは1番人気マイネマシェリだったが、2〜6番人気の馬が全て掲示板圏外に消えることになってしまい、馬番3連単は9万6,380円の波乱となった。

 勝ったマイネマシェリは父スウェプトオーヴァーボード・母リアルラヴの牝4歳。JRAでは10戦して未勝利だったが、昨秋に岩手に移籍して初戦を快勝。以降、スピードを武器に好走してきていた。この勝利が自身の3勝目。
■ 勝利ジョッキーコメント
 ペースがそれほど速くならなかったし、状態もそれなりに上向いていたのだと思います。逃げなくても競馬ができるはずの馬だと思っていたから番手からのレースになっても特に心配はしていませんでした。(菅原勲騎手)

出馬表・過去成績 NAR出馬表 07年結果 06年結果 05年結果
競走条件 56kg、牝馬2kg減。転入後1走以上
優先出走権
レース名の由来 「田瀬湖」・・・田瀬湖は岩手県花巻市東和町にある湖です。猿ケ石川をせき止めてつくられた田瀬ダムによってうまれた人造湖ですが、コイ、ヘラブナなど20種類の魚類が生息する淡水魚の宝庫として、またヨットやカヌーを楽しめる場として親しまれています。2005年に「ダム湖100選」に選ばれました。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 2466 932 3連複 51220 167
複勝 1785 526/55/86 3連単 199801 153
枠連複 22457 560 ワイド 9280 123/180/63
馬連複 38729 618
馬連単 45987 636 371725



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