■ 先週のレース結果 −2008年 10回水沢開催後半−
取材・文/テシオ編集部
12月6日(土) 9R 
特別 第31回 ゴールデンステッキ賞 /B2・水沢ダ1900m・別定 雪・不良
こちらも大波乱! ゴールデンステッキ賞は200万馬券の決着!NAR成績
ゴールデンステッキ賞
ワラッテオクレヨ(外)がこのレース2度目の勝利 (Photo/横川典視)
 リーディング上位12名の騎手が腕を競ったゴールデンステッキ賞。しかしこのレースも200万馬券が飛び出す大波乱で幕を閉じた。
 当初出場予定だった板垣吉則騎手が欠場、齋藤雄一騎手に騎乗変更となり、リーディング1位から14位までの12名の騎手(菅原勲騎手はWSJS出場で不在)で争われることになったゴールデンステッキ賞。1番人気は山本聡哉騎乗のアポロパトリオット、2番人気は佐々木忍騎手騎乗のケイジーウォリアと若手・中堅が支持された。

 向こう正面中程からのスタート、まず最内枠の菅原俊吏騎手・トウショウグローズが飛び出す。村上忍騎手・サイレントステージや阿部英俊騎手・パワフルボーイがこれを追うが、トウショウグローズは断固として逃げる姿勢を示しつつペースを上げていく。そのうちこのグループにハウプトローレやテンショウタイヨウも加わって、ペースは序盤からかなり速いものになった。
 なにせ馬群は、最初の3〜4コーナーで既に前後15,6馬身はあろうかという長さ。普通は直線に入ればペースが落ち着き始めるのだが、今回は先行勢がペースを落とさないのと、中団にいたグループが早くから前に詰めていったため、結局ペースが落ちる暇がない。

 この直線、1番人気アポロパトリオットは先行グループの後ろ、5、6番手から前に詰めようという位置。2番人気ケイジーウォリア、3番人気ヘライカントリーはさらにその少し後ろ、菊地康朗騎手・マイネルティーダと共にグループを作って、こちらも徐々にポジションを上げている。
 そんな馬群から置いて行かれそうになりながらついて行っているのがキングバッハ。さらにそこから少し離れた後ろにいたのがワラッテオクレヨ。先頭からここまで、依然として20馬身はある。

 3コーナー。案の定というか、先行勢の脚色が目に見えて鈍った。これを見た好位グループが一気に外から押し寄せる。
 がっくり脚が止まったトウショウグローズらをアポロパトリオットが交わしていく。その外にはサクラアリエル。少し後ろからはヘライカントリーやケイジーウォリアも迫ってくる。これらはいずれも人気上位の馬達、ここで一気に勝負が決まってしまうかに思われた。

 だがしかし。そうして前に押し上げてきた馬たちもまた、脚色に余裕がなかった。それどころか、ここまで来たところでハイペースの影響が現れたのか、これらの馬達も軒並み脚が止まり始めた。
 サクラアリエルはなんとか抜け出して見せたが、アポロパトリオットはもう既に頭を上げ、伸びを欠く。ヘライカントリーやケイジーウォリアは直線入り口の所でもう一杯一杯。

 直線残り100m、サクラアリエルが後続を2馬身ほど引き離した。「これで決まった、と思って外を見たら、3頭くらいが凄い勢いで伸びてきていて(関本淳騎手)」。
 そう。その時外から、テンショウタイヨウ、キングバッハ、そしてワラッテオクレヨが猛然と伸びてきていたのだ。
 中でも大外・ワラッテオクレヨの脚が凄かった。コースのほとんど大外から内の方へ少し斜めに突っ走りつつ、それでなお内の馬達よりも脚色優勢だ。
 怒濤のように伸びてきた3頭がサクラアリエルを捉えたところがゴール。勢いに勝ったワラッテオクレヨがわずかに先着し、以下キングバッハ、テンショウタイヨウ、サクラアリエルと全てクビ差で着差は僅差。しかしワラッテオクレヨは7番人気、キングバッハは5番人気、テンショウタイヨウは11番人気で、この馬番3連単は201万1130円の大波乱となった。

 勝ったワラッテオクレヨは父ダミスター・母オハナチャンの牡6歳。ゴールデンステッキ賞には過去2回出走して1勝2着1回。これで自身このレースの2勝目を挙げた。また鞍上の小林俊彦騎手はこのレース5度目の優勝で、一昨年にはこの馬とのコンビでこのレースを勝っている。終わってみれば馬も人も“ゴールデンステッキ賞マイスター”の組み合わせだった。
 なお、馬番3連単201万1130円の配当は今シーズンの岩手競馬最高配当(岩手競馬史上では7番目)。発売票数は4票。

■ 勝利ジョッキーコメント
 最後方だったけどこの馬のレースの形にはなっていたし、手応えも悪くなかった。まあ、ペースがあまりにも速かったからね。4コーナーから直線に入ったあたりでは2,3着はあるだろうなという感じ。斎藤君にやられたと思ったけど、そこからグンと伸びてギリギリ交わしてくれました。(小林俊彦騎手)

出馬表・過去成績 NAR出馬表 07年結果 06年結果 05年結果
競走条件 B1級56kg、B2級以下55kg、牝馬2kg減。転入後1走以上
優先出走権
レース名の由来 「ゴールデンステッキ」・・・みちのくレース岩手競馬を代表する、現在リーディング上位の騎手による「腕競べ競走」で、騎乗馬も抽選で決定されることから、普段見られないカップリングも楽しみな一戦。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 2276 118 3連複 34874 13
複勝 1337 74/30/21 3連単 109004 4
枠連複 17286 1463 ワイド 6111 30/24/16
馬連複 26520 104
馬連単 30772 57 228180



12月7日(日) 9R
特別 第18回 白嶺賞 /OP・水沢ダ1600m・別定 曇・不良
オープンに遅れてきた新星登場!4歳アンダーボナンザが勝ち名乗りNAR成績
白嶺賞
またしても波乱となった白嶺賞。アンダーボナンザが特別初勝利を挙げた (Photo/横川典視)
 トウケイニセイ記念トライアルの白嶺賞は古馬オープン戦線の現状を示すかのような波乱。しかし勝ったのは4歳アンダーボナンザ、そしてオウシュウクラウンが久々の好走を見せ、先の期待を感じさせる戦いではあった。
 古馬オープン級でマイル戦。普通なら手掛かり多く分かりやすいレースになりそうなものだが、今年の混戦ぶりそのままの微妙なメンバーにオッズも割れ気味。
 単勝1番人気はダンディキングだったが、トーホウライデン、アンダーボナンザ、ジュリアらも差が無く続き、結局12頭中6頭が単勝10倍以下。馬単は10倍以下がひとつもなく、馬複も最後の段階で5-8、8-10が売れたものの、例えば2番人気−3番人気の5-10でも11倍のオッズをつけていたように基本的には割れていた。

 レースはジュリアがハナを切って始まった。2枠から矢のように飛び出したジュリアは他を振り切って簡単にハナを奪いきる。
 2番手にはオウシュウクラウン。「スタートがもの凄く良かったから思い切って前に出てみた。さすがにジュリアには敵わなかったがすんなり2番手は獲れた(関本浩司騎手)」という積極的な先行策だったのだが、この時点ではまだ周りは警戒していない。
 以下、コスモスパーブが3番手、6番手あたりにアンダーボナンザとダンディキングが併走。その直後にトーホウライデン。ヤマニンエグザルトは今日は先行争いに加わらず後方9番手、ブラーボウッズとダイワフォーチュンが並んで最後方を進むという位置。ペースはともかくとして各馬ひとまず自分の狙う位置は獲れた、という形ではあった。

 ただ、波乱の予兆はあった。ダンディキングは後方から外を捲って4番手まで上がっていったが、それはムチを入れながらだったし、トーホウライデンはペースが上がり始めたらすぐ追っつけ気味になって余裕がない。逃げるジュリアにしても、それほど緩くはない流れの中、常にオウシュウクラウンにかぶられ気味になる苦しいパターン。
 向こう正面後半にかかって人気上位馬が前の方に固まってきたが、それぞれ決して余裕はなく、いつどうなってもおかしくない気配は濃厚に漂っていた。

 3コーナー、早くもここで先頭がジュリアからオウシュウクラウンに入れ替わる。「あまり早くハナに立ちたくなかった」というオウシュウクラウンだったが、依然いい手応えを保っているだけに無理に抑えるわけにいかない。
 そして、同時に外からすーっと上がっていったのがアンダーボナンザ。こちらも「先頭に出るととぼけるから、できるだけ前に馬を置いておきたかった(村上忍騎手)」と、ここまでは先行グループの後ろでひたすら流れに乗る姿勢。ここでいよいよ目標をオウシュウクラウンに定め、勝負をかけにいったのだ。
 この争いの中にはダンディキングもトーホウライデンも、既に加わっていなかった。先ほどまでは先行グループの直後にいた2頭だが、3〜4コーナーの攻防の間に次々後続に交わされ、直線に向く頃には2頭ともほとんど最後方あたりにまで下がっていた。

 直線、先頭に立つオウシュウクラウンを見て場内がどよめく。この馬が4角先頭とは桐花賞以来ではないか。しかしそれも僅かの間。加速のついたアンダーボナンザが一気に脚を伸ばして先頭を奪う。
 オウシュウクラウンもよく粘り、一方のアンダーボナンザは先頭に出てやはりソラをつかった様だったが、勢いは既に優勢。最後はアンダーボナンザもきっちり伸び切り、オウシュウクラウンに2馬身の差をつけてゴールを駆け抜けた。
 オウシュウクラウンはほぼ2年ぶりの連対を確保。直線追い上げてきたヤマニンエグザルトが3着に食い込み、3番人気→11番人気→5番人気の馬番3連単は26万7700円となってメインは連日の波乱。また、今日だけでも7R・8R・9Rと3レース連続の10万馬券となった。

 勝ったアンダーボナンザは父スキャン・母アンダースワローの牡4歳。2歳時は重賞でも好走していたが、南関に移籍−復帰−移籍とするうち長期休養もあったりして好成績を残せずにいた。今季は岩手で使われつつ調子を上げ夏以降はレースぶりも安定。この勝利が通算6勝目で初の特別勝ちとなった。
■ 勝利ジョッキーコメント
 あまり早く捲ったり先頭に出たりしたくなかったので、道中は他の馬の様子を見ながら、手応えの良さそうな馬の後ろで流れに乗るようにしていました。オウシュウクラウンが行った時も、本当はもう少し引っ張りたかったんだけど、ああなっては仕方ないからね。交わすところでやっぱり止まり気味になったけどしっかり勝ってくれました。元々これくらいの力はある馬ですが、最近は安定して力を出せるようになったのが大きいですね。(村上 忍騎手)

出馬表・過去成績 NAR出馬表 07年結果 06年結果 05年結果
競走条件 A級57kg、B1級以下56kg、牝馬2kg減。転入後1走以上
優先出走権 1・2着馬にはトウケイニセイ記念(1月12日 水沢ダ1600m)の優先出走権が与えられます
レース名の由来 「白嶺」・・・山々に雪が降り積もり、真っ白に見える様子。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 2055 328 3連複 45337 92
複勝 1735 548/49/139 3連単 134212 37
枠連複 17377 333 ワイド 7718 46/289/38
馬連複 36606 172
馬連単 39403 119 284443



12月8日(月) 10R 
特別 義経賞/C2・水沢ダ1400m・別定 曇・不良
連勝馬・好調馬対決 激闘に断を下したのはヒカルメイオー!NAR成績
義経賞
ハイレベルの戦いにヒカルメイオーが断をくだす (Photo/横川典視)
 ハイレベルの戦いを経てきている馬がずらりと集まった義経賞。強豪同士の激戦を制したのは7連勝中のヒカルメイオーだった。
 10Rに行われた義経賞はハイレベルのC1級を戦い抜いてきた11頭で争われた。単勝人気は4頭ほどが激しくつばぜり合いをしていたが、最終的に転入後3戦2勝のマイネベリンダが1番人気、4連勝中のジャンドゥーヤが2番人気、以下転入後4戦3勝ラビットサプライズ、7連勝中ヒカルメイオーと続いた。いずれも本命を張っておかしくない馬ばかりだ。

 横一線のスタート、ハナを奪いに行ったのは戦前の予想どおりマイネベリンダ。馬群の真ん中からダッシュを付けて抜け出してくるマイネベリンダは早速頭ひとつリード、そのまま単独先頭を獲りきるかと思われた。
 しかし、こちらも好スタートを切った2枠のドリームオブスターも譲らない。2頭しばらく併走していたが、結局ドリームオブスターが先頭、マイネベリンダがわずかに引いて2番手となって1コーナーに飛び込んでいく。

 マイネベリンダは勝った2勝がいずれも逃げ切り圧勝のスピード馬。しかしドリームオブスターも逃げて5連勝を重ねてきた意地がある。この2頭の戦いは単なる競り合いにとどまらず、ハロンラップ12秒台前半をコンスタントに叩き出す厳しい流れとなって現れた。
 もっと上級の、B級くらいの馬が戦ってもここまでは・・・という展開。しかし、確かに序盤からついていけない馬もいた事はいたが、それでも過半数の馬がこんな流れをついて回っているのだから、今回のメンバーの実力がC1級にしてはいかに高いかが窺えようというもの。
 向こう正面後半、さすがに先行2頭のペースが落ち始めた時(それでもハロン13秒台をキープしていたが)、2頭の後ろに6頭ほどが押し上げて来た。3〜4コーナーから直線に入る頃も依然として8頭がひとかたまり。その中には人気上位の馬が一頭も脱落せずに生き残っている。決着はこの先、直線の攻防にもつれ込むことになった。

 マイネベリンダが1馬身ほどのリードを持って直線へ。ひとかたまりだった集団は直線に入ってパッと横一線に拡がった。ジャンドゥーヤは大外、ラビットサプライズはその内。ヒカルメイオーはマイネベリンダの内に進路を向け、それぞれそこから追い上げ体勢。
 前走はここから楽に後続をちぎったマイネベリンダだったが、しかし今回は、ここまでのペースが効いたのか前ほどの伸びがない。鞍上が懸命にムチを入れて粘り込みを計るが、しかし脚色は既に内ヒカルメイオー優勢。競り合いの形だったのも一瞬で、ほどなくヒカルメイオーが捉えて交わして先頭に出た。

 マイネベリンダも決してばったり止まったわけではないがもはや抵抗できず、ヒカルメイオーが追いすがるマイネベリンダをジリジリと引き離して1馬身弱リードしたところがゴール。勝ちタイム1分27秒7は今のコース状態・C1級としては出色の好時計。
 3着争いは伸びを欠くラビットサプライズをコスモフェデラーがゴール寸前交わして先着。人気の一角が崩れたために馬番3連単は3万1520円の好配当、これで今週はメインレースが全て万馬券決着となった。

 勝ったヒカルメイオーは父キャプテンスティーヴ・母ヒカルヤマトの牡3歳。この勝利が特別戦2勝目、また連勝を8に伸ばした。

■ 勝利ジョッキーコメント
 ちょっとズブイとは聞いていましたが思っていた以上で、最初からずっと追いっぱなし。それでも全然行く気を出してくれなかったのが、向こう正面に入って突然行く気になって前の馬に詰まってしまった。でもおかげで息が入って、最後の伸びにつながりました。自分が連勝を止めるのではと心配していたが止めずに済んで良かった。自分も久々の勝ちで、それが嬉しいです。(南郷家全騎手)

出馬表・過去成績 NAR出馬表 新設
競走条件 C1級56kg、C2級55kg、牝馬2kg減。転入後1走以上
優先出走権
レース名の由来 「義経」・・・源義経より。平安時代末期の源氏・平氏の戦いの中で功績を挙げた義経でしたが、兄頼朝と齟齬が生じてその地位を追われ、最後は奥州・平泉の地で果てました。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 2385 317 3連複 34959 554
複勝 1718 355/310/122 3連単 115715 271
枠連複 10908 999 ワイド 6643 611/120/127
馬連複 24930 2243
馬連単 32705 1451 229963



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