 ワラッテオクレヨ(外)がこのレース2度目の勝利 (Photo/横川典視)
リーディング上位12名の騎手が腕を競ったゴールデンステッキ賞。しかしこのレースも200万馬券が飛び出す大波乱で幕を閉じた。
当初出場予定だった板垣吉則騎手が欠場、齋藤雄一騎手に騎乗変更となり、リーディング1位から14位までの12名の騎手(菅原勲騎手はWSJS出場で不在)で争われることになったゴールデンステッキ賞。1番人気は山本聡哉騎乗のアポロパトリオット、2番人気は佐々木忍騎手騎乗のケイジーウォリアと若手・中堅が支持された。
向こう正面中程からのスタート、まず最内枠の菅原俊吏騎手・トウショウグローズが飛び出す。村上忍騎手・サイレントステージや阿部英俊騎手・パワフルボーイがこれを追うが、トウショウグローズは断固として逃げる姿勢を示しつつペースを上げていく。そのうちこのグループにハウプトローレやテンショウタイヨウも加わって、ペースは序盤からかなり速いものになった。
なにせ馬群は、最初の3〜4コーナーで既に前後15,6馬身はあろうかという長さ。普通は直線に入ればペースが落ち着き始めるのだが、今回は先行勢がペースを落とさないのと、中団にいたグループが早くから前に詰めていったため、結局ペースが落ちる暇がない。
この直線、1番人気アポロパトリオットは先行グループの後ろ、5、6番手から前に詰めようという位置。2番人気ケイジーウォリア、3番人気ヘライカントリーはさらにその少し後ろ、菊地康朗騎手・マイネルティーダと共にグループを作って、こちらも徐々にポジションを上げている。
そんな馬群から置いて行かれそうになりながらついて行っているのがキングバッハ。さらにそこから少し離れた後ろにいたのがワラッテオクレヨ。先頭からここまで、依然として20馬身はある。
3コーナー。案の定というか、先行勢の脚色が目に見えて鈍った。これを見た好位グループが一気に外から押し寄せる。
がっくり脚が止まったトウショウグローズらをアポロパトリオットが交わしていく。その外にはサクラアリエル。少し後ろからはヘライカントリーやケイジーウォリアも迫ってくる。これらはいずれも人気上位の馬達、ここで一気に勝負が決まってしまうかに思われた。
だがしかし。そうして前に押し上げてきた馬たちもまた、脚色に余裕がなかった。それどころか、ここまで来たところでハイペースの影響が現れたのか、これらの馬達も軒並み脚が止まり始めた。
サクラアリエルはなんとか抜け出して見せたが、アポロパトリオットはもう既に頭を上げ、伸びを欠く。ヘライカントリーやケイジーウォリアは直線入り口の所でもう一杯一杯。
直線残り100m、サクラアリエルが後続を2馬身ほど引き離した。「これで決まった、と思って外を見たら、3頭くらいが凄い勢いで伸びてきていて(関本淳騎手)」。
そう。その時外から、テンショウタイヨウ、キングバッハ、そしてワラッテオクレヨが猛然と伸びてきていたのだ。
中でも大外・ワラッテオクレヨの脚が凄かった。コースのほとんど大外から内の方へ少し斜めに突っ走りつつ、それでなお内の馬達よりも脚色優勢だ。
怒濤のように伸びてきた3頭がサクラアリエルを捉えたところがゴール。勢いに勝ったワラッテオクレヨがわずかに先着し、以下キングバッハ、テンショウタイヨウ、サクラアリエルと全てクビ差で着差は僅差。しかしワラッテオクレヨは7番人気、キングバッハは5番人気、テンショウタイヨウは11番人気で、この馬番3連単は201万1130円の大波乱となった。
勝ったワラッテオクレヨは父ダミスター・母オハナチャンの牡6歳。ゴールデンステッキ賞には過去2回出走して1勝2着1回。これで自身このレースの2勝目を挙げた。また鞍上の小林俊彦騎手はこのレース5度目の優勝で、一昨年にはこの馬とのコンビでこのレースを勝っている。終わってみれば馬も人も“ゴールデンステッキ賞マイスター”の組み合わせだった。
なお、馬番3連単201万1130円の配当は今シーズンの岩手競馬最高配当(岩手競馬史上では7番目)。発売票数は4票。
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最後方だったけどこの馬のレースの形にはなっていたし、手応えも悪くなかった。まあ、ペースがあまりにも速かったからね。4コーナーから直線に入ったあたりでは2,3着はあるだろうなという感じ。斎藤君にやられたと思ったけど、そこからグンと伸びてギリギリ交わしてくれました。(小林俊彦騎手)