
ゴール前の大接戦を凌ぎきったサイレントカイザーが優勝 (Photo/横川典視)
好調馬揃いのB2級特別・ノベンバーカップは出走馬の勢いそのままに大接戦。これを凌いだサイレントカイザーが勝って初特別勝ちを果たした。
実力馬・好調馬が揃ったこのレース、1番人気に推されたのは前走で3000mの特別を勝ったケイジーウィザードだった。2番人気はアルディ、3番人気ジェドと前走優勝馬が続き、4番人気にはサイレントカイザー。ここまでが単勝10倍以内。馬複などもこれらの馬が中心となっていた。
4コーナーポケットからのスタート、ここでジェドがあおり気味になって出遅れてしまう。ハナを奪ったのは最内のサイレントカイザー。ゲートの出がもっと速い馬は他にもいたが、サイレントカイザーは二の足でダッシュを効かせ、真っ先に4コーナーに飛び込んでハナを主張し切った。これにケイジーウィザードとパーシング、アルディなどがついていって先行グループを形成。ジェドは最後方からグングンとポジションを上げていくのが見える。
前を行くサイレントカイザーとケイジーウィザードのペースはあくまで快調で、1〜2コーナーを回って向こう正面に入る頃には後続を2、3馬身引き離すほど。サイレントカイザーの手綱を取る阿部騎手は「ケイジーウィザードは無理に来ないと思っていたので、隣でガリガリ追ってくるのを見てちょっと驚いた」というが、自分にしてもはじめからハナに立つつもりできているだけにここで譲る気はなく、ケイジーウィザードに対しては常に1馬身ほどの差をキープして走り続ける。この辺の攻防で一時ペースが速くなりかけたが、向こう正面に入って落ち着いて、これでサイレントカイザーにとっては楽になった。
3コーナー、ケイジーウィザードの手綱が動き出し、それを待っていたかのようにアルディやジェドが差を詰めてくる。中ではアルディが楽にサイレントカイザーに並ぼうかという手応え。ジェドはここまで来て急に手応えが悪くなっており、むしろケイジーウィザードの方が盛り返し気味だ。
直線に入っても先頭を守るサイレントカイザー。ここからいよいよスパートをかけようとするが「直線に来たら遊びはじめて(阿部騎手)」、サイレントカイザーは寄れたり気を抜いたりし始めてしまう。それでも先頭は譲らなかったものの後続との差は一気に詰まった。外にはアルディとケイジーウィザード。内側には、サイレントカイザーが外に寄れるのを見て進路を切り替えてきたテンポウキングやマイネピルエットが突っ込んできている。
もう間もなくゴール、しかし微妙に行き脚の鈍ったサイレントカイザーに向かって、内外から数頭が一気に迫ってくる。外はアルディとケイジーウィザード、内にはテンポウキング。1馬身強あった差が、あっという間に3/4馬身、半馬身、そして馬体が並ぶところまで縮まってくる。
ゴールした瞬間はサイレントカイザー、アルディ、ケイジーウィザードの3頭がほぼ一線となった。4着は10番とすんなりあがったが1〜3着は写真判定に。しばらくの間の後、1着に1番、2着に5番、3着には3番と表示が。着差はそれぞれクビ・ハナ。サイレントカイザーがわずかにリードを守りきった。
勝ったサイレントカイザーは父トーホウエンペラー・母ベルグチェリーの牡4歳。一昨年の大晦日にデビューしてシーズンを挟んで4連勝。その後も堅実に走り続けたが、今年の夏ごろからスランプ気味になってしんがり負けを喫するほどに。それが秋を迎えてようやく復調、前々走の復活Vに続き今季3勝目を手にした。
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位置取りは出たなり。トーセンダズルが凄く速かったのと、ウメノキャロルも勢いをつけて出てきたのでそこでは無理をしなくて良いかと。道中は他馬の動きを見ながら余裕を持って進めました。タイムも良いし、やはりこの馬は走りますね。(小林俊彦騎手)