■ 先週のレース結果 −2008年 8回盛岡開催前半−
取材・文/テシオ編集部
10月18日(土) 10R 
特別 第33回 ウイナーカップ /3歳OP・盛岡芝1700m・別定 晴・良 
芝戦線に新星登場! コスモテンロウ初勝利が初特別NAR成績
ウイナーカップ転入3戦目のコスモテンロウが初勝利 (Photo/横川典視)
 3歳限定最後の芝特別となったウイナーカップはこれが転入3戦目となるコスモテンロウが優勝。自身初の勝利を特別制覇で決めた。
 3歳のトップクラスが集まったとあって、レースは序盤からけれんのないぶつかり合いとなった。
 ウィンエヴリーが逃げるかと思われていたが、それを力任せに抑えるようにマサノパンダがハナを奪いに行く。これにモエレハナオーもついていってウィンエヴリーは3番手。カネショウプルートやジェベルロバーツ、リュウノツバサなども先行グループに加わっており、名のあるところはこぞって前の方につけている事になる。
 この時コスモテンロウは後方から中団あたりまで進出しているところ。「身体が大きいせいか、どうも出遅れ気味になる(小林俊彦騎手)」という同馬は今回もゆっくりとしたスタートを切って出遅れ寸前。しかしその後のダッシュはまずまずで、中団のやや後ろ目あたりのポジションから徐々に前の方へと取りついていた。

 注目はやはりウィンエヴリーの動きで、今日は3番手につけている事もあって“どこから動くのか”が焦点となった。実際にウィンエヴリーが動き出したのは3コーナー手前、マサノパンダの脚色が鈍り、モエレハナオーが先頭に立とうというところだった。

 飛ばしていたマサノパンダの脚色が3コーナー手前で悪くなり、モエレハナオーが持ったままで先頭に出ようとする。しかし、こちらも手応えが良かったウィンエヴリーはさらにその外から被せるように並びかけ、モエレハナオーが先頭に立ったかどうか、という時にもう外から交わして先頭を奪ってしまった。
 交わされたモエレハナオーはやや遅れ気味。これでウィンエヴリーが楽に単独先頭・・・かと思いきやそう簡単には納まらなかった。ウィンエヴリーの外にはもうコスモテンロウが迫ってきており、さらにはダイショウルシアンも楽な手応えで捲ってきていたのだ。
 直線に向いた時の勢いでは外の2頭、コスモテンロウとダイショウルシアンが優勢。ウィンエヴリーは既にムチが入っており、ここからの攻防は完全に外2頭が主役となった。

 ウィンエヴリーを交わす時に一瞬もたついたコスモテンロウだったが、ここは鞍上が激しくムチを打ち込んで叱咤。コスモテンロウもこれに応えてグイッと抜け出す。そこにスピードに乗ったダイショウルシアンが急追、ほとんど馬体が並ぶところまで追い上げてくる。
 一時はダイショウルシアンが突き抜けそうな勢いを見せたが、コスモテンロウも一歩も引かない、譲らない。激しい追い比べを繰り広げる2頭はそのままなだれ込むようにゴール。結果、内コスモテンロウがわずかにクビ差で凌ぎきっていた。
 3着争いは前で粘る馬・後ろから追い込んできた馬とで数頭が横一線となったが、一足早く抜け出していたリュウノツバサがわずかに先着。1番人気ウィンエヴリーはリュウノツバサとの追い比べに敗れる形で4着に終わった。

 勝ったコスモテンロウは父Barathea・母Salviostraの牡3歳。JRAでは10戦未勝利も芝の中・長距離で惜しいレースを続けていた。岩手移籍後はいきなり古馬との戦いとなったがそれでも僅差の戦いぶりを見せており、特別戦でもしっかり力を出し切った。

■ 勝利ジョッキーコメント
 今日は落ち着いているからスタートもうまくいくかと思ったが、ちょっと出が悪かったね。でもペースが遅かったのであまり苦労せず前の方につける事ができた。抜け出してからソラを使ったが、後ろから馬が来てまた伸びてくれました。現状では芝の方がいいのかな。2400mとかも使ってみたい。今後の成長も期待してもいいのでは。(小林 俊彦騎手)

出馬表・過去成績 NAR出馬表 07年結果 06年結果 05年結果
競走条件 55kg、牝馬2s減とし、本年度3歳級収得賞金200万円毎に1kg加重。さらにサファイア賞の1着馬1kg加重。転入後1走以上
優先出走権 -
レース名の由来 「ウイナー」・・・winner。英語で「勝者」の意。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 2658 555 3連複 31713 880
複勝 1821 292/157/215 3連単 136494 443
枠連複 15410 473 ワイド 7137 350/482/193
馬連複 29977 1172
馬連単 40816 571
266026



10月19日(日) 10R 社台SS協賛 ソングオブウインド賞
重賞 第28回 若駒賞 /2歳・地方競馬全国交流・盛岡ダ1600m・馬齢 晴・良
落鉄しつつも4馬身差完勝。ワタリシンセイキ、やはり強し!NAR成績
若駒賞ダートは4戦4勝。ワタリシンセイキはやはり強かった (Photo/横川典視)
 「未来優駿」第一戦の若駒賞は圧倒的1番人気に支持されたワタリシンセイキが快勝。岩手2歳最強の走りを改めて見せつけた。
 単勝1.4倍。圧倒的な人気を集めたワタリシンセイキだったが、レースは決して楽ではなかった。
 スタート直後、4番枠のジェリーキングがよれてワタリシンセイキのトモに接触。一瞬バランスを崩したワタリシンセイキは右前を落鉄してしまったのだ。

 「普通の2歳馬ならあの瞬間にアウト(関本 淳騎手)」というほどのアクシデント。ワタリシンセイキはここはなんとか持ちこたえたが、その影響かレース序盤はいつも以上に行き脚がつかず、馬群の中程で追っつけ気味の追走を強いられる事になる。

 一方、ハナに立っていたのは予想通りマーチボーイだった。引き込み線から本コースに合流する頃には単独先頭に立っていたが、しかしクラサッキーやアイビー、ダンストンジールあたりまで迫ってきてあまり楽な形にはなっていない。何度か引き離そうとするマーチボーイだったが常に後続が追い立てるように食い付いてくる。そうこうするうちペースも速めになっており、苦しくなったマーチボーイは3コーナーあたりでフットワークが乱れ始めた。

 この3コーナーあたりではダンストンジールが3番手から2番手を窺い、ワタリシンセイキはまくってまくって5,6番手あたり、そこからさら上昇中。センリグランピーがワタリシンセイキを追いかけてきて、マヨノエンゼルは最後方から一頭交わしたところ。

 4コーナーから直線、マーチボーイがいよいよ失速して後退していく。クラサッキーも手綱が激しく動いており、ダンストンジールが替わって先頭に出ようとする・・・がしかし、その時にはもう外からワタリシンセイキが、まとめて交わして突き抜けようというところだった。

 ダンストンジールとワタリシンセイキと、人気上位2頭の追い比べになったのもわずかの間。並んだ時点で手応えの差が歴然としていただけに、あっさりとワタリシンセイキが突き放して決着をつけた。
 あとはワタリシンセイキの一人舞台。流して走っても差は開く一方で、ダンストンジールとの差は4馬身差まで拡がった。ゴールした時、鞍上の関本淳騎手はワタリシンセイキの首をポンと叩いて小さくガッツポーズ。余裕綽々の勝利だった。

 2着はダンストンジールが確保。3着争いは、直線に入ってずっと競り合っていたセンリグランピーとフェニックスクインの2頭を直線豪快に追い込んだマヨノエンゼルが捉えた。このマヨノエンゼルが人気薄(10番人気)で、1番人気が優勝、3番人気馬が2着になったにもかかわらず馬番3連単43,340円の波乱を巻き起こした。2番人気のマーチボーイは完全に失速、最下位11着に終わった。
三野宮 通調教師
 勝ったワタリシンセイキは父ビワシンセイキ・母シャトーサウザンドの牡2歳。芝の2戦は勝てなかったがダートに戻って雪辱。これでダート戦は4戦4勝、内3勝が重特戦となった。

 また、このレースは社台スタリオンステーション協賛・スタリオンシリーズの「ソングオブウインド賞」となっており、優勝馬馬主には副賞としてソングオブウインド号の配合権利が贈られた。
(写真は馬主代理として目録を持つ三野宮通調教師)


■ 勝利ジョッキーコメント
 いつも前半の行きっぷりが良くない馬ですが、今日はゲートを出てすぐアクシデントがあって馬が怯んだ上に落鉄。それでよけいに行き脚が悪かった。ただ、道中は意識して砂を被せるようにもしていました。今までは楽に勝ちすぎて砂をかぶった事がなかったですからね。これからを考えるとそういうレースも覚えておかないと。初めての盛岡ダートでしたが何の問題もなかった。だいたい最初のアクシデント、普通の2歳馬ならそこで終わり。それでも最後まで走り抜いたのだから、やっぱりこの馬はたいしたものですよ。(関本 淳騎手)

出馬表・過去成績 NAR出馬表 07年結果 06年結果 05年結果
競走条件 54kg、牝馬2s減 転入後1走以上
優先出走権 1・2着馬には南部駒賞(11/16 水沢ダート1600m)の優先出走権が与えられます。
レース名の由来 「若駒」・・・若く、勢いのある馬。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 2786 1472 3連複 37641 156
複勝 1476 515/164/74 3連単 180287 307
枠連複 19885 1790 ワイド 9456 638/83/22
馬連複 36992 3637
馬連単 60427 4452
348946



10月20日(月) 10R
特別 第9回 オクトーバーカップ/B2・盛岡ダ3000m・別定 晴・良
長い長いサバイバルレースの果て 栄冠はケイジーウィザードにNAR成績
オクトーバーカップ
ようやく実力に見合ったタイトルを奪取。待望の勝利だ (Photo/横川典視)
 ダート3000mのオクトーバーカップは4番人気ケイジーウィザードがモエレタキシードを1馬身退けて優勝。待望の特別初勝利を挙げた。
 スロー必至と見られたレース、やはりいきなり緩い流れとなって各馬折り合いに苦しむ事になった。

 ハナを奪いに行ったのはタイキサファリ。他に行く馬がいないのなら思いきって、という作戦だったそうで、最初ついてきたのがバルクだけだった時にはその作戦もうまくいくかと思われた。
 しかし、スタートして最初の向こう正面を進んで、ハロンラップが14秒台〜15秒台に落ちた時、モエレキヤノンがかかり気味に突っかかってきて先頭に出てしまったあたりから様相が変わってきた。
 モエレキヤノンに前に行かれたタイキサファリはこちらも前に突っかかろうとするし、2番手〜3番手につけたバルクも行く気を逸らすのに汲々とし始める。センリオーもこの辺の動きに反応したのか徐々に行きたがりはじめ、鞍上が他の馬の後ろに入れて折り合いをつけようとする姿が目立ち始めた。
 そんな中、ケイジーウィザードは他馬が作ったポケットの中に潜り込んで折り合いに苦しむことなく追走。また中位にいるモエレタキシードやカリズマウィッシュらも割と折り合いのついた、楽な走りをしているように見える。
 この辺の調教並みのタイムでの戦いの中、うまく折り合いをつけられたか否か。それがレース後半の流れ、そして結果を左右したようだ。

 向こう正面半ば、そこまで既に縦長になっていた馬群はついに大きく2つに分かれ、前7頭・後ろ3頭となってさらにちぎれ始めた。先頭をゆくモエレキヤノンは3コーナーで一杯一杯、タイキサファリも辛くなっており、前の方に向けて差を詰めていっているのはケイジーウィザード、センリオー、そしてモエレタキシードにカリズマウィッシュの4頭。バルクやモエレキヤノンは間もなくこのグループから脱落し、後退していく。

 直線に向いた時にはケイジーウィザードが先頭に立っていた。これに内からスッとモエレタキシードが馬体を併せる。タイキサファリとセンリオーはこの攻防についていけず、カリズマウィッシュも一歩遅れる。直線の戦いは完全にケイジーウィザードとモエレタキシードの一騎打ちとなった。

 どちらかといえば「競り合いに弱い」と見られているケイジーウィザード。一時はモエレタキシードが交わしそうな勢いを見せ、ケイジーウィザード鞍上の板垣騎手も「こういうところから競り負ける事がある馬で、今日もダメかなと思った」という。
 しかし、そこからケイジーウィザードは粘りに粘った。ムチが激しく飛び交う必死の追い比べの中、先に抜け出したのはケイジーウィザードの方。クビくらい前に出たところからさらにぐいっ、ぐいっとモエレタキシードを突き放そうとする。モエレタキシードもよく食い下がったが、ケイジーウィザードが半馬身くらい前に出たところでモエレタキシードが力尽き、長い長い戦いに終止符が打たれた。

 後続の各馬は大きく散らばっており、3着カリズマウィッシュが4馬身差、4着センリオーがさらに6馬身差で5着タイキサファリがさらにさらに6馬身差。4角で脱落したモエレキヤノンは5着からまたさらに大差という具合で、最下位アイリッシュクインまでは「大差」の文字が3つ挟まり、タイム差では15.5秒もつくという結果となった。

 勝ったケイジーウィザードは父ブラックタキシード・母マルゴメモリーの牡5歳。この春に南関から転入して以来ほとんどフル稼働、「強いC級馬」の一角として6勝を挙げたが特別勝ちにはわずかに届かずに来た。JRA未勝利、南関でも未勝利だったので、これで待望の特別タイトルを手にした。

■ 勝利ジョッキーコメント
 自分が乗った感じでは短い方がいいと思っていてこの距離は半信半疑。でも折り合いには苦労しない馬だからその点は心配していなかった。前走が1200mだったからちょっと行きたがる素振りも見せましたが、馬ごみに入れてやると折り合いがついた。その辺はうまくいったかな。最後も、いつもなら競り負けるパターンなんだけどよく頑張ったね。こういう距離やペースが合うのかもしれない。(板垣吉則騎手)

出馬表・過去成績 NAR出馬表 07年結果 06年結果 05年結果
競走条件 B2級56kg、C1級54kg、C2級52kg、牝馬2s減 転入後1走以上
優先出走権
レース名の由来 「オクトーバー」・・・October。英語で「10月」の意。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 2250 244 3連複 33016 1262
複勝 974 223/175/132 3連単 107357 818
枠連複 11328 971 ワイド 6432 472/237/273
馬連複 24283 2343
馬連単 29696 1242
215336



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