■ 先週のレース結果 −2008年 5回盛岡開催後半−
取材・文/テシオ編集部
9月13日(土) 10R
特別 第11回 三陸リアス賞 /C1・盛岡ダ1600m・別定 曇・稍重 
大・大・大接戦&大波乱!9番人気セレナガールが波乱を巻き起こす!NAR成績
三陸リアス賞大接戦。軍配は外セレナガールに上がった (Photo/横川典視)
 11頭が争ったダートのマイル戦・三陸リアス賞は大接戦の末に9番人気セレナガールが優勝。3連単は100万馬券の大波乱となった。
 ゲートが開いた瞬間、一頭の馬が大きく躓き、ほとんど落馬寸前になったシーンがスクリーンに映し出されて場内は一瞬静まりかえった。
 その馬が黒い帽子で、そして単勝1.2倍の圧倒的1番人気に支持されているパラダイスオピウムだと分かって、今度は場内が大きくどよめいた。
 逃げているのはジャッキードリーム。2番手にフォーナインミダスが併走、やや離れてセレナガール、また少し離れてシュガーピュアとブレーブスターと、前の方を固めるのはほとんどが人気薄の馬。ここでパラダイスオピウムが最後方から先行集団直後まで上がっていく姿が見えて場内のざわめきがようやく収まったが、しかしレースは序盤から波乱の気配が濃厚に漂っていた。

 ジャッキードリームのつくる流れはゆったりしてそれほど速くない。加えてパラダイスオピウムがグングン上昇して4番手あたりまで上がってきたものだから、後方の馬群も早めに動き始め、やや縦長だった馬群は3コーナーあたりでは前後7〜8馬身ほどに凝縮する。
 ここで馬群が詰まってしまった事がパラダイスオピウムを余計に辛くしてしまったかもしれない。先行馬が内をガッチリ固め、パラダイスオピウムはいつまでも外・外を回るハメに。3〜4コーナー中間、やはりというか、さすがのパラダイスオピウムの手応えも一杯に。この圧倒的1番人気馬は、道中の4番手が最高ポジションになってしまった。

 ここから差し馬が台頭してくるかと思われたが、しかし2番人気クードゥフードルは直線に向く頃には脚色に余裕が無くなり、3番人気サージェリーは直線入り口で未だ最後方。気がつけば、もうバタバタになりつつある先行勢が、必死に先頭を守ってゴールを目指しているではないか。

 坂を越えたところでジャッキードリームがついに失速・後退。替わってフォーナインミダスとセレナガールが抜けだして競り合い始める。3番手争いの集団は6、7頭が横一線になっているが、前の2頭からは1馬身以上の開きがある。
 前の闘いはフォーナインミダスがわずかに優勢。しかしセレナガールも最後のひと伸びでグッと差を詰める。ずっと半馬身ほどあった差が急激に無くなって、2頭がほとんど鼻面をあわせたところがゴール。
 スロー映像では全く差が分からないほどの僅差、写真判定も10分以上に及んで一時は同着かと思われたが、しばらくのち着順掲示板には1着7番・2着5番、着差ハナの文字が浮かび上がる。軍配は9番人気セレナガールに上がった。
 フォーナインミダスが2着、混戦の3着争いは馬群を突き抜けてきた10番人気コンゴウザハリアーが制し、9人気→5人気→10人気の馬番3連単は105万1880円の大波乱となった。

 勝ったセレナガールは父ブラックタキシード・母ベルガールの牝5歳。一昨年の転入当初は連続好走したものの、その後は人気を裏切る事の方が多くなった。今季もやや不調のままシーズンインして凡走が続いていたが、夏を迎えて調子を戻し、ここ5戦は連続して掲示板に食い込んでいた。

■ 勝利ジョッキーコメント
 早めに動いても溜めていってもちょっと詰めが甘くなる、脚の使いどころが難しい馬。揉まれるのも良くないので、今日はとにかくスムーズに行って、いいタイミングで脚を使う事だけを考えていました。しかしこの勝ちは馬の頑張りですよ。乗っている方がバタバタになっているのに良く伸びてくれた。馬が良く頑張ってくれました。(山本聡哉騎手)

出馬表・過去成績 NAR出馬表 07年結果 06年結果 05年結果
競走条件 C1級56kg、C1級55kg、牝馬2s減 転入後1走以上
優先出走権
レース名の由来 三陸リアス・・・岩手県から宮城県まで180kmに渡ってつらなるリアス式の海岸より。宮古付近から南はいわゆる“リアス式海岸”、北は隆起型の絶壁で、良港は宮古から南部に多くなっています。また、三陸海岸の沖合は北上する黒潮と南下する親潮がぶつかり合って、世界有数の漁場となっています。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 2585 29 3連複 35428 20
複勝 1606 24/106/32 3連単 142531 10
枠連複 14150 77 ワイド 6857 31/15/25
馬連複 23609 109
馬連単 42996 28
269762



9月14日(日) 10R 
特別 第31回 桂樹杯 OP・盛岡芝1600m・別定 晴・良
ここは盤石。ボスアミーゴ、芝の重特戦4連勝を飾るNAR成績
桂樹杯ボスアミーゴ快勝。これで芝の重特を4連勝。(Photo/横川典視)
秋の芝シーズン開幕を告げる桂樹杯は圧倒的1番人気のボスアミーゴが快勝。芝重特グランドスラムに向け順調なスタートを切った。
 ほぼ横一線のスタート。まずは外からウエスタンフォルスが果敢にハナを奪いに行く。逃げると思われたサクラエキスプレスは2番手、タイキランデヴーは3番手。以下クルセイズやカネショウエリートも前へ。逃げている馬こそ少し意外だったが、他はほぼ戦前の予想通りの位置取りとなった。

 一方、圧倒的な1番人気に支持されているボスアミーゴはというと、実はこの時ほとんど最後方近いところを進んでいた。
 少し前にいるのがコスモアンファング、後ろにいるのがサイレントグリーンといずれも追い込み馬。ただ、春の芝戦でも同様の位置を進んでおり、ここのところ中盤あたりまでの反応がやや鈍い同馬にとっては、まずまず定位置といっていいポジションではある。

 逃げるウエスタンフォルスは前半3ハロンを38秒台で通過、わりとゆったりしたペースに持ち込んだ。後ろに切れる馬がいるとあって先行勢もできる限り辛抱、数頭がすっかり固まってしまってもほとんど位置取りを変えずに進んでいったのだが、3コーナー手前、ボスアミーゴが先行グループ直後に迫ってきて、ついに馬群が動き始めた。
 まずサクラエキスプレスが動いた。ウエスタンフォルスを交わして先頭へ、得意の芝マイルとあってサクラエキスプレスはここに来ても手応え抜群、しっかりした足取りで直線に飛び込んでいく。この直後、外にはカネショウエリート、内にはクルセイズとタイキランデヴーがつけているが、しかしボスアミーゴも、カネショウエリートのさらに外から楽々捲ってきて既に射程圏に迫ったか。

 直線に向いたところでウエスタンフォルスが粘りを見せ、坂の所で盛り返して先頭を奪い返そうとする。この反撃にあったタイキランデヴーは、内を突いたものの交わしきれないうちに逆に脚色を失ってしまう。
 これで先頭はウエスタンフォルスとサクラエキスプレスが依然併走。隣にはクルセイズとカネショウエリート、その後ろからはコスモアンファングも追い上げてきている。
 こうして内の方の馬の頑張りが目についたが、ボスアミーゴも負けてはいない。既に加速モードに入ったボスアミーゴはグングン進出、カネショウエリートらを難なく捉えると、次は先頭に向けて脚を伸ばす。
 この時、サクラエキスプレスとボスアミーゴの間が狭くなり、並んで突っ込もうとしていたクルセイズとカネショウエリートが共に一瞬抑える不利。これでこの2頭は2馬身ほど置かれてしまった。

 ボスアミーゴはサクラエキスプレスを交わして先頭に出る瞬間、いつものようにちょっと遊んで脚が止まったが、鞍上が軽く気合いを入れてやるとしっかり反応。グイッと伸びて後続を突き放し、1馬身半までリードを拡げてゴールを駆け抜けた。
 2着争いは粘るサクラエキスプレスと立て直したクルセイズにカネショウエリート、そしてコスモアンファングまで加わって大接戦。最後の勢いはクルセイズのそれが目立ったが、ここはサクラエキスプレスがかろうじて2着を守った。5着コスモアンファングまでの4頭の着差は全てクビの僅差だった。

 勝ったボスアミーゴは父アドマイヤボス・母サクラユキクインの牡4歳。シーズン前半のダート戦では苦戦したが、芝レースになればこれまで通りの強さを見せて春には3連勝。今回を加えて芝の重特戦で4連勝。秋の芝シーズンを順調なスタートを切った。次走はOROカップの予定。昨年はコスモバルクに敗れたこのレースを勝てば、岩手で行われる2歳〜古馬の芝重賞を全て制覇するという大記録達成となる。

■ 勝利ジョッキーコメント
 この馬にはこれくらいの距離がいいと思っていましたが、馬に落ち着きが出たせいか以前ほどの行き脚がつかなくなって。今はこの距離だとちょっと短いのかもしれません。とはいえ最後の伸びはいつも通りで安心して乗れます。地元の芝では本当に強いですね。(菅原 勲騎手)

出馬表・過去成績 NAR出馬表 07年結果 06年結果 05年結果
競走条件 4歳以上のA級57kg、B1級以下55kg、3歳54kg、牝馬2kg減 転入後1走以上
優先出走権 1着馬・2着馬にはOROカップ(9/28盛岡芝1700m)の優先出走権が与えられます
レース名の由来 「桂樹」・・・桂は山地に自生する落葉樹。盛岡市の市木にも指定され、枝が垂れるシダレカツラは、この地方特有の変種でもあり、市内には国の天然記念物に指定されるものもある。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 5962 3819 3連複 41663 794
複勝 2471 939/101/127 3連単 171163 908
枠連複 17601 819 ワイド 10425 362/1191/131
馬連複 33189 1379
馬連単 53474 1609
335948



9月15日(祝月) 10R
重賞 第16回 青藍賞/OP・盛岡ダ1600m・定量 晴・良
またしてもガッツポーズ祭り! 悠里&トーホウライデン重賞2勝目だ!!NAR成績
青藍賞またもや特大ガッツポーズ。高橋悠里騎手歓喜のゴール (Photo/横川典視)
南部杯トライアルの青藍賞は2頭競走中止の波乱。勝ったのは4番人気トーホウライデンで、岩鷲賞に続き重賞2勝目を勝ち取った。
 前売りの段階での1番人気は、ヤマニンエグザルトとソーユアフロストの間で転々と入れ替わっていた。
 最終的にはヤマニンエグザルトが2.0倍で1番人気、ソーユアフロストは3.1倍で2番人気となったが、馬複・馬単から3連単まで、いずれも6−9の組み合わせもしくはそれを含む組み合わせが人気を集める、いわゆる一本かぶりとなった。

 だが、レースの主導権はこの2頭にあるとは言い難かった。ハナを奪ったのはメタモルキングで、これをダークマター、リバーサイドが追いかけていく。サイレントエクセルが早々と4番手につけ、ブラーボウッズ、ソーユアフロスト、ヤマニンエグザルトらは中団から後方に固まっている。前ではメタモルキングとダークマターの2頭が抜きつ抜かれつのハナ争いをしているが、しかしペースが速くなっているわけではなく、流れはむしろスロー。レース全体の流れは先行勢が作り上げていた。

 向こう正面半ば、トーホウライデンは中団の7、8番手におり、外から上がっていくブラーボウッズをやり過ごしてその後ろに入ろうというところだった。「内に入り込もうかとも思いましたが、前の馬がガッチリ固めていて入る場所がなかった。それに前にいる馬たちが最後までそのままとも思えず、それなら勲さんの後ろにいれば(位置取りは)間違いないと(高橋悠里騎手)」。“これは外に行くしかない”と外に振ったトーホウライデンだったが、これが後に少なからぬ幸運をもたらす事になる。

 3コーナー手前、ペースの遅さに加え、前の馬が最後まで持たないと見た後方集団が早めに動き始める。特にブラーボウッズは早々と動き出して捲ってきており、みちのく大賞典の再現のようなレース運びに場内の注目が集まっていた。
 その時、ちょうど3コーナーから4コーナーへと回っていくところで、後方から上昇してきていたマンジュデンコウベに故障発生。サイレントエクセルがこれにぶつかり、さらに止ろうとしたマンジュデンコウベにサンワードダンクが突っ込んで転倒。2頭が競走中止となる事故となった。
 トーホウライデンが内に入っていれば、もしかしたらこの事故の影響を受けたかもしれない。早めに外に切り替えていたのが正解だった。

最後の直線 4コーナー、粘る先行2頭の外からブラーボウッズが交わそうとする。その後方からはトーホウライデン、そしてソーユアフロストが追い上げ体勢。ヤマニンエグザルトはこの時点でなんと8番手、サイレントエクセルが事故のあおりで少し離れていたため、実質的な最後方でもがいている・・・。

 懸命に追うブラーボウッズだったが、しかし先行2頭を交わしきれないまま脚色一杯。替わって先頭に躍り出たのはトーホウライデンだった。岩鷲賞同様、コーナリングの勢いをそのまま直線の伸びにつなげて、あっという間に1馬身ほど突き抜ける。
 その外からはソーユアフロスト。大外を回ってもなお勢いがあり、簡単に2番手に上がってそしてトーホウライデンに襲いかかる。この時の脚色はソーユアフロスト優勢、トーホウライデンの高橋悠里騎手も「正直言って交わされると思いました」というほどの伸びだった。

 しかし。坂を越えてトーホウライデンが再び伸びたのか、ソーユアフロストが止まったのか。あと1馬身ほどというところまで迫った後は2頭の脚色が同じになった。必死に追撃するソーユアフロスト・高松亮騎手だったが半馬身ほどに迫るのが精一杯。若手2人の激闘は、トーホウライデン・高橋悠里騎手の勝利で終わった。

 勝ったトーホウライデンは父ブライアンズタイム・母アングシヤスフレンドの牡6歳。昨季後半からはオープンで活躍、7月の岩鷲賞では待望の重賞制覇を果たした。クラスターCは挫跖により無念の取消、しかし再スタートのこのレースを見事勝って、再びグレードレースに駒を進める事になった。

■ 勝利ジョッキーコメント
 道中のポジションはペース次第、行く馬を行かせて流れに乗っていこうと考えていました。内に入ろうかと思ったけれど行き場がなかったし、それに内から捌いていくのではこの馬の勝つレースができない。ならば外で、勲さんの後ろについていれば間違いないだろうと。ソーユアフロストが来るのは分かっていたので、追い比べに持ち込めたらなんとか勝負できるのではと思っていましたが、最後は自分の思った以上に走ってくれました。取消明けで正直不安はあったが、やはりこの馬は強いですね。クラスターカップの取消は自分も残念だった。南部杯には無事出走して、この馬の力を試してみたいです。(高橋悠里騎手)

出馬表・過去成績 NAR出馬表 07年結果 06年結果 05年結果
競走条件 4歳以上57kg、3歳55kg、牝馬2s減 転入後1走以上
優先出走権 1着馬にはマイルチャンピオンシップ南部杯(10/13盛岡ダ1600m)の優先出走権が与えられます
レース名の由来 「青藍賞」・・・“青は藍より出でて藍より青し(※)”のことわざに倣い3歳馬が4歳以上の古馬に挑戦できる重賞競走として、平成5年の岩手県競馬組合設立30周年を記念して、設立された競走。 (※)「青色の染料は藍の葉から取るが、もとの色よりも美しくなる」ことから、弟子が先生よりすぐれることをいいます。出藍(しゅつらん)の誉れ。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 4576 332 3連複 52054 447
複勝 3395 316/778/119 3連単 198553 246
枠連複 24693 9137 ワイド 11442 457/169/317
馬連複 49700 1872
馬連単 64493 838
408906



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