■ 先週のレース結果 −2008年 6回水沢開催後半−
取材・文/テシオ編集部
8月30日(土) 10R 
特別 第8回 ムーンライトカップ /B1・水沢ダ1600m・別定 小雨・不良
テンショウタイヨウ逃げり勝ち!地元では初の特別制覇NAR成績
ムーンライトカップテンショウタイヨウが逃げ切り勝ち。レース後騎手が下馬したが大事では無い模様。(Photo/横川典視)
A級入りを狙う9頭が戦ったムーンライトカップは3番人気のテンショウタイヨウがポールトゥウインの逃げ切り完勝。浦和での交流戦以来、地元では初の特別制覇を果たした。
 最近しばしば目にする急な土砂降りの雨。今日も8R前から激しい雨が降り始め、コースにはあっという間に水が浮き始めた。元々中間の天候が悪く、今日も不良発表で始まっただけに、雨が小降りになってもコースの水は引かない。結局最終レースになってもまだ水が浮いたままだった。

 逃げ有利の状態とあって、ゲートが開くと逃げたい馬たちが思い切って飛び出していく。内からテンショウタイヨウ、外からはオリエントボス。間に挟まる格好になったツジジオットは行きたい素振りを見せ続けたがついに前に出る事ができず、結局3番手に控えた。

 久々の逃げを打ったテンショウタイヨウだったが、先行争いの勢いのまま突っ走る事はせず、即座にペースを落としてマイペースに持ち込んだ。一瞬縦長になりかけた馬群もこれで再度固まり始め、向こう正面ではテンショウタイヨウを先頭に7頭ほどが密集。キレアジサイコウやマチカネダイキチが少し離れた後方にいたが、それもそのうち集団の後方にくっついて、そんな隊形で向こう正面を通過していく。
 前の方をガッチリ押さえられてはハイペース期待の差し馬勢も動くに動けない。ブラックオーメンの沢田騎手も「自分の馬が4番手なんて有り得ない、と思いながらも自分からは動けないし・・・」と、とにかく流れに乗る事を優先するのみ。結果、後続の馬たちは逃げるテンショウタイヨウにペースを握られてしまう事になってしまった。

 3コーナー手前でスパートし始めたのもあくまでもテンショウタイヨウの動きたいタイミング。やっと流れが速くなって動きやすくなった後続だが、一足先に動いたテンショウタイヨウは既に1、2馬身のリードを作っている。懸命に追い上げるブラックオーメンやヘライカントリーだったが、4コーナーにしてすでにかなりつらい状況だ。

 一方、先頭のテンショウタイヨウはあくまで淡々とゴールを目指し続けた。先頭に出ると気難しいところを見せる馬だけに楽々流して、というわけにはいかなかったが、後続の脚色と比較してもリードはほぼ安全圏といえるもの。結局、最後まで脚色も衰えることなく、2着に2馬身差をつけて逃げ切り勝ちを納めた。
 2着争いは、ゴール寸前まで粘ったブラックオーメンをヘライカントリーが交わして決着。4着はマチカネダイキチ、5着はミナミノサニーオーと後方から差してきた馬が食い込んだ。

 勝ったテンショウタイヨウは父エリシオ・母セイザンハヤテの牡の4歳。2歳時〜3歳時前半は堅実だけれども勝ちきれない印象の馬だったが、古馬編入後に力をつけ始めて荒尾遠征で開花。3月の浦和では交流戦を勝って中堅クラスの有力馬にのし上がってきていた。これが浦和以来の特別勝利。

■ 勝利ジョッキーコメント
 今日は逃げてみてという指示でもあり、自分では初めてかな?の逃げになりました。距離がちょっと半端かなと心配していたのですが逃げてしまえば特に気にする所もなく、またいつもは交わしたり交わされたりすると気難しいところを見せる馬なのが、今日はそれほどでもなく、最後までしっかりと走りきってくれました。(小林俊彦騎手)

出馬表・過去成績 NAR出馬表 07年結果 06年結果 05年結果
競走条件 B1級56kg、B2級以下55kg、牝馬2kg減 転入後1走以上
優先出走権
レース名の由来 「ムーンライト」・・・Moonlight。英語で「月光」の意。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 2675 458 3連複 38221 4906
複勝 1167 120/164/313 3連単 149650 2400
枠連複 16163 1034 ワイド 6887 555/821/752
馬連複 25876 1883
馬連単 35105 1361
275744



8月31日(日) 10R アドマイヤドン賞
重賞 第34回 ビューチフル・ドリーマーカップ /牝馬OP・地方競馬全国交流・水沢ダ1900m・定量 曇・不良
ジュリア逃げ切って初重賞制覇!サイレントエクセルは6着に沈むNAR成績
ビューチフル・ドリーマーカップ鞍上・鞍下とも嬉しい初重賞制覇。(Photo/横川典視)
牝馬オープンの重賞・ビューチフル・ドリーマーカップは3番人気のジュリアが逃げ切って6馬身差の圧勝。他の人気上位馬は1番人気サイレントエクセルの6着などいずれも馬券圏外に終わり、馬番3連単は72万円の大波乱となった。
 今日も雨が続く水沢競馬場。昨日の後半のように水が浮くほどではないがずっと不良の発表。すっかり逃げ馬天国と化し、一つ前の9Rで飛び出した3連単117万馬券も人気薄の逃げ馬が絡んだもの。このビューチフル・ドリーマーカップでも自然、逃げ馬の動向に注目が集まる事になった。

 誰もが「この馬が逃げる」と思った馬、それがジュリアだったのだが、スタートもバッチリ決めたジュリアはあっという間に1馬身ほどのリードを作って、まずは最初の関門をクリア。ほどなくカネショウプルートがぴったりと馬体を併せて来たがジュリアも譲らない。3〜4コーナーを過ぎ、最初の直線にはジュリア先頭のまま入ってくる事になった。
1周目直線
 カネショウプルートはレース後、「ハナを奪ってしまってもいいかと思ったが、序盤から無理をするのも・・・と2番手に控えた(村上忍騎手)」といい、クルセイズも「スタート後の勢いはそのままハナに行ってもいいくらいだったけれど、ハナまでは考えなかった(阿部英俊騎手)」という事で、いずれも行く脚はあったが無理にハナを奪う事まではしなかった。サイレントエクセルが3番手の絶好位につけていることもあったのだろうが、極々結果論的にはなるが、カネショウプルートがハナを奪いに行かず、クルセイズも少し引いた位置につけた時点で、レースの行方がかなり決まってしまったように思える。

 あくまでマイペースで逃げ続けるジュリアは淡々とラップを刻んでいく。ペースはそれほど速くはなく、カネショウプルートはやや折り合いを欠きながら、またサイレントエクセルやクルセイズも少し前に詰まり気味になりながら追走しているくらい。馬群の固まり具合は2番手以下の有力どころに有利に見えたが、しかしそこからのジュリアの走りは見事だった。
 向こう正面に入って2周目、じわっとジュリアがペースを上げる。一気のペースアップではなく、後続が来たら来た分引き離しつつ、徐々にペースを上げていくという感じだ。
 カネショウプルートは向こう正面に入った頃から手綱が動き始め、替わって追い上げるべきサイレントエクセルも2番手に上がるか上がらないかというところで行き脚が悪くなる。クルセイズは依然外の4番手あたり。気がつけば、向こう正面入り口あたりで1馬身ほどだったジュリアのリードが、3コーナーでは2馬身ほどに拡がっている。
 4コーナー、ジュリアの鞍上・齋藤雄一騎手が股の間から後をちらりと見た。リードはさらに拡がって3馬身ほど。後続はみな一杯一杯、明らかに抜けてくる馬は、いない。
齋藤騎手
 残り100m、もはやリードは拡がる一方だった。4馬身、5馬身・・・。後続の馬たちはごっちゃになったまま、その集団の中で抜きつ抜かれつをしているのみ。一度、そしてもう一度、後を確認した齋藤騎手の手が大きく上がった。まだゴールまでは50mほど残っていたが、後の馬群がはるか彼方に離れているのを見たらここで手が上がるのも仕方ないだろう。結果は6馬身差、最初から最後まで一度も先頭を譲る事がない、見事な勝利だった。

 混戦の2着争いは直線鋭く追い込んだサクラアリエルが先着、3着はハウプトローレ、4着はマツリダワルツ。クルセイズは5着、サイレントエクセルは6着、カネショウプルートは7着に終わり、馬番3連単は72万6320円の大波乱となった。



 勝ったジュリアは父メイセイオペラ・母グレシアンライコーの牝5歳。ここまでキャリア15勝を挙げA級の有力馬の一頭に成長。重特では好走しつつもなかなか勝ち星に恵まれなかったが、5歳にして待望の初タイトル、それも重賞制覇という嬉しい勝利となった。また鞍上の齋藤雄一騎手もデビュー7年目にして重賞制覇。

小西重征調教師
 なお、このレースは社台スタリオンステーション協賛・スタリオンシリーズの「アドマイヤドン賞」になっており、優勝馬馬主には副賞としてアドマイヤドン号の種付け権利が贈られた。
(写真は副賞目録をもつ小西重征調教師)





■ 勝利ジョッキーコメント
 ペースが速いのは分かっていましたが、この馬の持ち味を出し切るレースをしようと思っていました。残り800まで来ても手応えがしっかりしていて“これなら”と。あとは、先頭で直線まで行ければこの馬なら粘りきってくれると信じていました。4コーナーではもう後の馬の足音がしなかったけれど、後から来る馬がやはり怖かったので、勝ったと確信したのは残り1ハロンくらいです。この馬にこの距離は少し長いし、こういう馬場もあまり合わないんですが、よく走ってくれました。自分も初重賞で嬉しい。チャンスをくださった皆さんにはお礼の気持ちで一杯です。(齋藤雄一騎手)

出馬表・過去成績 NAR出馬表 07年結果 06年結果 05年結果
競走条件 4歳以上55kg、3歳53kg 転入後1走以上
優先出走権
レース名の由来 「ビューチフル・ドリーマー」・・・日本で本格的なサラブレッドの生産が始まったとされる明治40年に小岩井農場が輸入した牝馬で、その血を受け継いだ馬は、あのシンザン号を含め、中央競馬の8大クラシック競走のいずれかに20頭以上も勝利するなど、まさに日本の競馬における「キング・オブ・マザー」と呼ぶにふさわしい繁殖牝馬でした。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 5571 674 3連複 43135 44
複勝 2701 338/8/83 3連単 196834 20
枠連複 16396 43 ワイド 9612 34/363/36
馬連複 39409 48
馬連単 51691 91
365349



9月1日(月) 10R
特別 第31回 すずらん賞/OP・水沢ダ1600m・別定 曇・不良
まさに絶好調!ヤマニンエグザルト快勝で今季特別2勝目NAR成績
すずらん賞
8歳にして充実。ヤマニンエグザルトが今季特別2勝目を挙げた。(Photo/横川典視)
オープン馬6頭が争った青藍賞トライアル・すずらん賞はヤマニンエグザルトが危なげないレースで完勝した。
 今日は久々に晴れ間も見えた水沢競馬場。コース状態の発表は不良のままだったが、昨日ほどの逃げ馬天国ではなく、しばしば逃げ馬が捉まる展開も起こっていた。とはいえあいかわらずタイムは速め。砂が乾いていくにしたがってさらにタイムが速くなっていった。

 ほぼ一線のスタートから飛び出したのは戦前の予想通りメタモルキング。そして2番手にはダークマター、これも予想通りだった。
 そして3番手、今日はここにオウシュウクラウンがつけた。使われる毎に徐々に行き脚がつくようになってきたオウシュウクラウンは、少頭数という事もあって先行争いでそれほど苦労することなく前につける事ができた。その横にはヤマニンエグザルト。圧倒的1番人気ソーユアフロストはこの2頭の後の5番手を進む。

 先行2頭が淡々と進むのかと思いきや、意外に早い段階からレースが動き始めた。外目の4番手につけていたヤマニンエグザルトが、オウシュウクラウンを交わして3番手に上がるとそのまま前を突っつき始めたのだ。この時まだ1コーナー手前。勝負所というにはまだまだ早いところだ。

 ヤマニンエグザルトは「このままオウシュウクラウンの後にいて、外外を回らされる事になるのは避けたかった(板垣騎手)」それでコーナーに入る前に交わして前に出たわけだ。
 一方、前にいたダークマターは「2番手が獲れてしめしめと思っていたのに、“オウシュウクラウンがいるのかな”と思って後を見たらもうヤマニンエグザルトがいて、それも手応えがいいからガッカリした(関本浩司騎手)」。
 また先頭のメタモルキングは「いつもなら追いかけられたり並ばれたりすると走る気を出す馬なのに、今日は全然行く気になってくれない(村松学騎手)」と、こちらも思わぬ手応えに戸惑いながらの走りになっていた。
 ヤマニンエグザルトは、そんな2頭をうなるような手応えで追走している。向こう正面半ば、またしても早々と仕掛けたヤマニンエグザルトかダークマターを交わして2番手に上がった時、レースの行方はほとんど決まっていた。

 何とか粘ろうとしたダークマターだったが外に並ばれたところで失速し、あとは懸命に先頭を守るメタモルキングとそれに並びかけようとするヤマニンエグザルトの争いになった。
 ここ何週かはこの3〜4コーナー辺で前に並ぼうとする馬が伸びきれず、前を捉えきれないで終わる、というシーンが多く見られ、今日もその傾向が無くなったわけではなかったが、ヤマニンエグザルトはよほど余力があるのか、難なくメタモルキングを捕まえて並びかけてしまった。メタモルキングもいつもはここから粘る馬なのだが、今日はいつもと違って思うように抵抗できない。4コーナーから直線に向いたところではもう、ヤマニンエグザルトが先頭を奪っていた。

 4コーナーでちらっと後ろを見た板垣騎手、ソーユアフロストが迫っている事を確認すると、いよいよ最後のスパートにとりかかる。「先頭に出ると気を抜く事があるので、後から来る馬には気をつけていた」という板垣騎手だったがその心配も杞憂。ヤマニンエグザルトは最後まで勢いを失うことなく、ソーユアフロストの追撃を2馬身差で封じ込めてゴールを駆け抜けた。
 2着はソーユアフロスト、3着は最後失速気味ではあったがメタモルキングが確保した。4着争いは大きく離れ、オウシュウクラウンとサクラエキスプレスが並んで入線。ダークマターが6着となった。

 勝ったヤマニンエグザルトは父Pleasant Tap・母Super Snoopyの牡8歳。オープンに上がった昨年からは勝ち星こそ少なくなったが要所要所で好走。今季もあすなろ賞で水沢ダート1900mのレコードを更新、7月のマーキュリーCJpn3では3着争いに加わって5着など距離を問わない好成績を残していた。今回の勝ちタイム1分39秒0もレコードに0.5秒まで迫り、旧レコード(1分39秒3)なら上回るほどの好タイムだった。

■ 勝利ジョッキーコメント
 今日はずっと手応えがよくて、向こう正面に入ってもガンガン行けるくらい。早めに動いたのは不利なコースを通りたくなかったからで、そうやって動いても余裕があったし、そもそも少頭数だからレースがしやすかった。抜け出すとちょっと気を抜く所があるので後の馬には気をつけたけど、やっぱり、そこまでの手応えの割には差を詰められてしまったね。(板垣吉則騎手)

出馬表・過去成績 NAR出馬表 07年結果 06年結果 05年結果
競走条件 4歳以上のA級57kg、B1級以下55kg、3歳54kg、牝馬2kg減。転入後1走以上
優先出走権 1着馬・2着馬には青藍賞(9/15 盛岡ダ1600m)の優先出走権が与えられます。
レース名の由来 「すずらん」・・・ユリ科の多年草で、北部や高地の山野に多く、白色6弁の壺状の小花を総状につける。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 4609 842 3連複 24891 11016
複勝 3032 511/1158 3連単 162413 11520
枠連複 - - ワイド 5249 1192/736/1042
馬連複 35339 12594
馬連単 46031 5391
281564



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