■ 先週のレース結果 −2008年 4回盛岡開催後半−
取材・文/テシオ編集部
7月19日(土) 10R
特別 第16回 FM岩手杯 /B1・盛岡芝1700m・別定 晴・良 
カネショウエリート差し切った! 初の芝タイトル獲得だ!NAR成績
FM岩手杯実はこれが初の芝特別勝ちのカネショウエリート(Photo/横川典視)
芝1700mで争われたFM岩手杯は1番人気のカネショウエリートが3番人気マイネルティーダを抑えて優勝。3歳時から芝で活躍していた馬が、ようやく初の芝タイトルを手にする事になった。
 好調馬・芝得意な馬が多くどこからでも狙えそうなメンバー構成になったFM岩手杯だが、スタート後の先行争いにもそんなメンバーの実力拮抗感が現れていた。

 ゲートが開いて先行争いに加わっていったのは内からカネコメハーシル、ガイアヴァンテ、キレアジサイコウにナイキアヘッド、ケイアイフォーユー。マイネルティーダやアグネスモリガンも抑えたわけではなく、実に出走馬の過半数が先行争いに参加。
 結果、断固譲らなかったケイアイフォーユーがハナを奪い、これをナイキアヘッドとアグネスモリガンが追って馬群は1周目のスタンド前から既に縦長。ペースは当然のようにハイペースへと傾いていく。

 人気のカネショウエリートはといえば徐々に先行グループの中に潜り込んでいって4、5番手。2番人気のガイアヴァンテはカネショウエリートの直後、3番人気マイネルティーダは馬群の外に出してこれも4、5番手かという位置。人気上位の馬たちはめいめい狙いのポジションに納まっているようだ。

 勝負所にかかってもケイアイフォーユーは勢いを落とさず逃げ続け、続くナイキアヘッドも、やや苦しそうに見えながらもなかなか脱落しない。これを見たマイネルティーダ、3コーナーを前に一足早い仕掛けにうって出た。「前の2頭の手応えからするとかなり粘られるかもしれないと思って、早めに捲る手を選んだんだけど・・・(関本淳騎手)」。そしてカネショウエリートやコスモダークも、マイネルティーダが通った後を抜けて一気に先頭グループに取りついてくる。3〜4コーナー、馬群の動きは俄然激しさを増す。
 この後続が押し寄せるプレッシャーが影響したのか、それまで楽に見えた先行2騎の手応えが、直線に向くか向かないかというところでぱたりと悪くなってしまった。すでに加速モードに入っていたマイネルティーダは早くも坂下で、押し出されるように先頭に出てしまう。
 前がもっと粘る、と思って動いていたマイネルティーダにとってはこれは計算外の出来事。だが時すでに遅く、後ろからはカネショウエリートとコスモダークが、マイネルティーダを目がけて猛追して来ていた。

 中でも勢いがあったのがカネショウエリートで、マイネルティーダとナイキアヘッドの間を割って抜け出してくると、そのままマイネルティーダを交わし去ろうとする。マイネルティーダも馬体を併せて抵抗したが、カネショウエリートが頭ひとつ抜け出したところがゴール。クビ差でカネショウエリートに軍配が上がった。

 3馬身離れた3着にコスモダーク、さらに2馬身離れた4着にナイキアヘッドが粘り込み、直線追い込んだワンヌンが5着となった。

 勝ったカネショウエリートは父メイセイオペラ・母シルバークリエートの牡4歳。2歳時からトップクラスで活躍し、勝ち星こそ少ないものの芝・ダ問わず常に上位を争っていた馬。特に岩手の芝では掲示板を1度も外した事がない堅実派。今季はB級で勢いを取り戻し、これで3連勝。芝のタイトルはこれが初となった。

■ 勝利ジョッキーコメント
 もう少し前でレースをしようかと考えたが、思った以上にペースが早くなったので好位からの形。でもそれで全く心配はなかった。直線でもマイネルティーダの後ろにいれば必ず抜けていけると思ったからね。なかなか勝ちきれないレースをする馬だったのにここに来て3連勝しているのは、それだけ状態がいいのと成長分があるのでしょう。これならもっと強いメンバーとも戦っていけるのではと思います。(村上 忍騎手)

出馬表・過去成績 NAR出馬表 07年結果 06年結果 05年結果
競走条件 B1級56s、B2級以下55kg、牝馬2s減 転入後1走以上
優先出走権
レース名の由来 「FM岩手」・・・岩手県内をエリアとするFMラジオ局で、その社名を冠とした特別競走。なお同放送局では毎週金曜日20:00〜、みちのくレース・ラジオ番組「勝ちそー」を放送中です。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 2681 893 3連複 31124 853
複勝 1429 660/156/76 3連単 136988 1516
枠連複 10780 1576 ワイド 6885 808/259/185
馬連複 25876 4005
馬連単 39458 3583
255221



7月20日(日) 10R ミタケ塗工杯 HBA協賛アドマイヤボス賞
重賞 第30回 せきれい賞 OP・地方競馬全国交流・盛岡芝2400m・定量 晴・良
僅差の勝利! ボスアミーゴ、芝3連勝で芝シーズン前半戦を締めくくるNAR成績
せきれい賞追撃をギリギリ凌いだボスアミーゴが優勝(Photo/横川典視)
11頭が争った芝2400mの重賞・せきれい賞は1番人気と2番人気が大接戦。わずかにアタマ差で1番人気のボスアミーゴが優勝した。
 地元8頭・遠征馬3頭の計11頭の出走馬の中で1番人気に支持されたのは岩手のボスアミーゴ。ここまでの実績を見れば当然という評価で単勝オッズ1.2倍の断然人気に推されていた。

 2番人気は愛知のマヤノグレイシーで8.3倍。こちらはJRA所属時代の芝実績の高さが評価されたようだ。単勝10倍以下はこの2頭のみ、オッズ上は一騎打ちの様相だったが、実際のレースもその通りになった。

 枠入り後にちょっと落ち着かなかったサクラエキスプレスが、ゲートが開いた途端一気に飛び出していった。ゴールデンミションやマヤノオスカー、クルセイズらが追っていくが、サクラエキスプレスは後続を1馬身ほど引き離して走り続ける。その後3コーナーにかかるあたりから徐々にペースが落ちたものの、この先行ダッシュが影響したか、2400m戦としては珍しく比較的速いペースで進んでいく事になった。

 先行グループはサクラエキスプレスを先頭にゴールデンミション、クルセイズ、マイネルアンセム、コスモアンファングら。中団のやや後ろ目にダンストンリアルやマヤノグレイシーがおり、後方にサイレントグリーンがいるのは予定通り。しかし、なんと1番人気のボスアミーゴは最後方から進んでいて、これが分かると場内はさすがにどよめいた。
 出遅れたわけではなく抑えてのこの位置取り。最近はそれほど前の方に行かなくなったとはいえ、しかしサイレントグリーンよりも後ろの最後方とはさすがに思いも寄らなかった。ここから果たしてどう動くのか?

 逃げるサクラエキスプレスの足取りは、2周目の向こう正面に入ったあたりから徐々に怪しくなっていた。これを見てゴールデンミションやクルセイズが差を詰めていく。中団以下はひしめき合いつつポジションの奪い合い、マヤノグレイシーはやや外目から前を窺い、ボスアミーゴは徐々に進出して中団グループの外に取りついてきた。
 前を行く3頭ほどが同じような隊列で進んでいた一方で、中団以下のグループはすでにかなり活発に動き始めていたのだ。
宇都騎手
2着マヤノグレイシーの宇都騎手は「もっとスムーズに進めていれば・・・」と悔しがった。

 3コーナーを過ぎてサクラエキスプレスの脚色ががっくり鈍る。最後の抵抗で後続を引き離したサクラエキスプレスだったが、もはやそれ以上の余力無く、直線に入る頃には完全に後続に捉えられた。
 ここで前を捉まえに行ったのはマイネルアンセム。しかしその直後にはクルセイズ、外にはボスアミーゴも迫っており、さらのその後ろにはマヤノグレイシーやダンストンリアル、コスモアンファングも接近。気がつけば全馬がほぼ一団になりつつ直線の攻防へ。

 マイネルアンセムが一瞬先頭に出るが、すぐにボスアミーゴが先頭を奪った。内からはクルセイズ、その後を追ってコスモアンファングが鋭く伸びてくる。マヤノグレイシーは外に持ち出してボスアミーゴの3馬身ほど後ろ。
 早くも先頭に立ったボスアミーゴだったが、ここまで早めに動いてきたのが影響したか、伸び脚にいつもの切れがない。切れが無いどころか、坂のあたりでは内のクルセイズの方が前に出ていて、ボスアミーゴはそれをなかなか捉えられずにもがいているではないか。そうこうしているうちに外からマヤノグレイシーが猛然と接近。その脚色は外からまとめて差し切ってしまいそうな勢いだ。

 だが、これが貫禄というべきか。ボスアミーゴは最後の一伸びでクルセイズを捉えると、マヤノグレイシーの追撃も凌ぎきってゴールイン。わずかにアタマ差、薄氷を踏むような勝利ではあったが、ボスアミーゴが1番人気に応えて重賞制覇を果たした。

ボスアミーゴ馬主・調教師 勝ったボスアミーゴは父アドマイヤボス・母サクラユキクインの牡4歳。シーズン当初のダートでは苦戦したが芝に替わって完全に勢いを取り戻し、これでここまでの古馬オープンの芝レースを3戦全勝として前半の芝シーズンを締めくくった。

 なおこのレースは「日高軽種馬農業協同組合協賛・スタリオンシリーズ」の「アドマイヤボス賞」となっており、優勝馬の馬主には副賞としてアドマイヤボス号の種付け権利が贈られた。


■ 勝利ジョッキーコメント
 最近は以前のようにかかるようなところが無くなって、今日も落ち着きすぎているほど。元々そんなに前に行くつもりはなかったけれど、それにしても後ろ過ぎたのでさすがに焦りました。そんな事もあっていつもより早めの仕掛けになり、最後は甘くなって追いつめられてしまった。最後はもう、馬に「お願い」している状態。願いが叶って良かったです。(菅原 勲騎手)

出馬表・過去成績 NAR出馬表 07年結果 06年結果 05年結果
競走条件 4歳以上57kg、3歳55kg、牝馬2kg減、転入後1走以上
優先出走権 1着馬にはJRA天皇賞・秋ステップ競走への出走権が与えられます
レース名の由来 「せきれい」・・・スズメ・セキレイ科に属する小鳥の総称で、多くは水辺に住み長い尾を上下に振る習性があります。セグロセキレイ・ハクセキレイ・キセキレイなどがおり、岩手県盛岡市の市鳥として指定される。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 3907 2496 3連複 45422 2954
複勝 1979 1102/238/78 3連単 182048 5155
枠連複 16261 2546 ワイド 9454 1672/906/166
馬連複 32881 5373
馬連単 55916 6973
347868



7月21日(月) 10R 農林水産大臣賞典
重賞 第12回 マーキュリーカップJpn3/OP・盛岡ダ2000m・別定 曇・良
古豪、久々勝利の美酒!サカラートが3年ぶりの重賞制覇!NAR成績
マーキュリーカップ完勝といっていい勝利。サカラートが久々の美酒。(Photo/横川典視)
14頭が覇を競ったダート2000mのJpn3・マーキュリーカップは8歳の古豪サカラートが快勝。3年ぶりの重賞制覇を果たした。
 JRA勢優勢の下馬評を受け、単勝人気もやはりJRA勢が上位を占めた。1.3倍の圧倒的人気になったのはフィフティーワナー。続く2番人気は6.4倍でサカラート。他のJRA勢も10倍台前半で並ぶ。ここに1頭加わった地方馬が川崎のシンメイレグルスで単勝7.5倍、サカラートと大きな差のない支持を受けていた。

 気温25度程度、爽やかな風が吹いて過ごしやすい天候に恵まれた盛岡競馬場。枠入りもごく順調、スタートも特に出遅れなく横一線に飛び出した。
 と、ここまではごく平穏なレースになりそうな雰囲気だったが、最初の直線もスタンド前にかかる頃に状況は一転する。ペルフェットが前に出るところをケイエスゴーウェイが交わしてハナに立とうとする。さらにそれをフィフティーワナーが追いかけていく。ここまではよかったが、そのさらに外から、エイシンロンバードが一気に前に出て行って流れが変わった。
 1〜2コーナー中間で、結局エイシンロンバードが強引にハナを奪い取ったのだが、グレード勝ち級の馬が先行争いしてしまったために前半3ハロンは35秒台のハイラップ。馬群も当然のごとく、前後20馬身近い縦長の隊列になっていく。

 先頭に立ったエイシンロンバードだったが、しかしその走りは決して余裕綽々、ではなかった。追っつけるまではいかないが、鞍上が走るのを促しながら進む感じ。向こう正面に入って急激にペースを落としたものの、案の定というか、3コーナーを前にエイシンロンバードは早くも失速・後退し始める。

 3〜4コーナー、依然2頭併走するフィフティーワナーとシンメイレグルス。その後ろではサカラートの手応えが非常にいい。エイシンロンバードはすでに全く失速してしまった。やや離れたところで5,6番手を争っているのはスウィフトカレントとヤマニンエグザルト。だが前4頭ほどの勢いではなく、ここから届くかどうか・・・。

 直線に入るところでは、これはシンメイレグルスがしてやったかと思われた。フィフティーワナーはムチを入れながら苦しい手応えなのに、シンメイレグルスは鞍上の的場騎手が手綱を持ったままの手応え。的場騎手も「岩田君の馬の手応えは悪いし、こっちは手応えがいいし、これは“勝った”と思った」という。
 しかし、その後ろにもっと手応えのいい馬がいた。サカラートだ。4コーナーから直線、前を行く2頭をスッと捉えたサカラート、鞍上の中舘騎手がちらっと後ろを見た。
 勝負はこの時、ほぼ決まっていた。

 弾むような足取りで飛び出したサカラートが一気に先頭を奪う。フィフティーワナーも、そこまでの苦しそうな脚色が嘘だったかのように再び伸び始める。が、勢いに乗って突き進むサカラートの方が明らかに優勢だ。
 結果、サカラートは最後まで脚色を鈍らすことなく一直線に駆け抜け、食い下がるフィフティーワナーを1馬身半突き放してゴールに飛び込んだ。

 3着争いは、シンメイレグルスの脚が直線半ばで止まったためにゴールまでもつれた。外からヤマトマリオン、内からはヤマニンエグザルトが突っ込んできて3頭一団。この争いは外ヤマトマリオンが制して3着を確保。シンメイレグルスが4着を死守し、ヤマニンエグザルトが5着となった。

 勝ったサカラートは父アフリート・母スカーレットレディの牡8歳。05年には東海S・BGC・日テレ盃とG2を3連勝してダート最強馬ともうたわれたが、同年のJBCクラシックで1番人気4着と敗れてから、好走すれども勝ち星がない、長いトンネルに入っていた。これが2年10ヶ月ぶりの勝利であり、重賞制覇となった。鞍上の中舘騎手は05年クラスターCに続いて岩手のグレードレース2勝目。

■ 勝利ジョッキーコメント
 スタートに難がある馬なのですが、綺麗にスタートを切ってくれて思い通りの位置が取れました。スタートが悪ければ一番後ろから、という事も考えていましたから、思っていた中では一番いい位置。道中は折り合いもついて手応え良く、良すぎるのが心配なくらいでした。久々に乗りましたが歳と共に大人びて、むしろ乗りやすくなっている感じ。これからもどんどん走ってもらわなければいけない馬、僕もサカラートもまだまだ大丈夫そうなので、これからも応援よろしくお願いします。(中舘英二騎手)

出馬表・過去成績 NAR出馬表 07年結果 06年結果 05年結果
競走条件 4歳以上56kg、3歳54kg、牝馬2kg減
7月11日までのG1競走1着馬3kg、G2競走1着馬2kg、G3競走1着馬1kg加重(ただし、2歳時の成績を除く)
※G1、G2及びG3競走は、それぞれJpn1、Jpn2及びJpn3競走を含む
優先出走権
レース名の由来 「マーキュリー」・・・Mercury。英語で「太陽系第1惑星である水星」の意。夏季に中・長距離で競われる全国交流ダートグレード競走。

発売票数 的中票数
単勝 72504 8383 3連複 281980 35555
複勝 40563 7933/16194/3738 3連単 1288823 20191
枠連複 80868 20170 ワイド 70047 19677/2789/7325
馬連複 245721 69560
馬連単 295906 19205
2376412



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