■ 先週のレース結果 −2008年 4回盛岡開催前半−
取材・文/テシオ編集部
7月12日(土) 10R エルンテ・フェスト杯
特別 千沼ヶ原賞 /C2・盛岡ダ1600m・馬齢 晴・良 
ここは力通りの決着 良血ヤマニングリフォンが接戦を制すNAR成績
千沼ヶ原賞良血馬が待望のタイトル奪取(Photo/横川典視)
6頭立てで行われたC2級の特別戦・千沼ヶ原賞は1番人気のヤマニングリフォンが優勝。特別初制覇を果たした。
 6頭立てのこのレース、人気は早い段階からヤマニングリフォンの一本かぶり。馬複などは2番がらみの組み合わせのみが10倍以下だし、3連単も、2番が1着の組み合わせばかりに人気が集まっている状況。単勝も締め切り寸前まで2番が1.0倍の1番人気
 そしてレースも、2番ヤマニングリフォンが主導権を握り続けた。

 ゲートが開いてハナを奪いに行ったのはそのヤマニングリフォン。1番人気馬が敢然と先頭に立ってしまうと、後続は自然、その後ろに従う形になっていく。2番手にはヤマニングリフォンの外に並ぶような形でジョウテンベガ、3番手は内ニッポートップオーと外デューティアスが争う形。直後にヤマボウシピンクで、やや離れてダイタクバイキングと続く。いずれにせよハナに立ったヤマニングリフォンのペース。全6頭の集団は淡々と進んでいく。

 3コーナー、集団からニッポートップオーが脱落し、しばらくしてヤマボウシピンクも手応えが見劣りはじめる。ヤマニングリフォンを追うのは依然強気に進むジョウテンベガとデューティアスに絞られたが、間もなく、外から被せるように仕掛けていったデューティアスが2番手に上がって、その後の攻防はこの2頭が争うことになった。

 ヤマニングリフォンとデューティアスの2頭がほとんど並んで入ってきた直線、手応えも2頭同じように見えるが、まずは型どおり、ヤマニングリフォンが突き放しにかかって1馬身ほどリード。しかしデューティアスも簡単には突き放されず、しぶとく喰らい付く。
 そうして1馬身ほどの差がついたまましばらく進んでいたが、坂を越えたあたりでヤマニングリフォンのペースがいくらか落ちた。妙にフワフワして前に進まないのだ。
 これを見てデューティアスがすかさずスパートをかける。一瞬はほとんど並んでしまったかに見えたほどで、この瞬間の勢いは明らかにデューティアスが上回る。
 が、外から並ばれそうになったヤマニングリフォンはまた脚を伸ばし、再び差が1馬身ほどに開いたところがゴール。最後はちょっと危なく見えたが、結局はヤマニングリフォンの完勝といっていい結果となった。

 6馬身離れた3着はジョウテンベガ、後方から追い上げたダイタクバイキングが4着。ヤマボウシピンクが5着で、ニッポートップオーはさらに大きく離された6着だった。

 勝ったヤマニングリフォンは父マンハッタンカフェ・母ティファニーラスの牡4歳。昨秋に転入後は善戦すれども勝ち星に恵まれずにいたが、今季に入って3勝を挙げ、ハイレベルのC2上位でも好走するようになっていた。母ティファニーラスは米G1を2勝した名牝。05年秋にこの世を去っており、このヤマニングリフォンはティファニーラスの最後の産駒であり、かつ唯一の現役競走馬となっている。

■ 勝利ジョッキーコメント
 最近少し遊ぶようなところを見せ始めて、差を詰められたのはそのせい。メンバーが弱いうちは遊ぶ前に勝っていたから良かったけれど、メンバーが強くなってまた遊び遊びし始めたのはちょっと気がかり。でも元々力はある馬だし、以前に比べても馬がずっと良くなっている。ひとつ上のクラスくらいなら十分通用すると思いますよ。(村上 忍騎手)

出馬表・過去成績 NAR出馬表 新設
競走条件 55s、牝馬2s減 転入後1走以上
優先出走権
レース名の由来 千沼ヶ原(せんしょうがはら):雫石町の笊森山(ざるもりやま)と三角山の鞍部に広がる高層湿原より。アオモリトドマツの林に開けた面積約46haの湿原で、大小さまざまの池塘が無数に点在するさまからこの名が付けられたといわれています。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 2311 1242 3連複 15925 1976
複勝 1358 660/202 3連単 139509 10478
枠連複 ワイド 4761 836/498/158
馬連複 20789 6791
馬連単 34827 8060
219480



7月13日(日) 10R IAT杯
重賞 第9回 オパールカップ 3歳・地方競馬全国交流・盛岡芝1700m・定量 晴・良
涼しい顔で突き抜けた! 南関の刺客カクテルラウンジ重賞制覇NAR成績
オパールカップ直線だけの競馬。カクテルラウンジが一気に抜けた(P/横川典視)
3歳芝の重賞・オパールカップは3番人気の大井・カクテルラウンジが直線一気で快勝。超良血馬が、北の地で重賞タイトルを手にした。
 遠征馬5頭、地元勢7頭という構成になったオパールカップ。1番人気はリュウノツバサ、2番人気はウィンエヴリーと共に岩手勢が占め、大井からの遠征馬カクテルラウンジが3番人気。
 オッズではリュウノツバサが1.6倍と抜けていて、ウィンエヴリー3.5倍、カクテルラウンジ5.8倍。単勝10倍以下はこの3頭だけ。リュウノツバサが断然の支持を集めていた。

 いよいよスタートという時、3番アーサルビーがゲートの中で立ち上がりかけた。いったん体勢戻ってゲートが開いた瞬間、アーサルビーは再び立ち上がってしまって大きく出遅れ。両隣のオウシュウライオン・リュウノアシェイブも影響を受けたのか出遅れ気味に。2番から4番までがぽっかり開いたおかげでウィンエヴリーが楽にハナを奪う形になった。
 また、5番デキシーメイや6番カクテルラウンジも無理に行く気はなく引き気味。結果的に2番から6番までが引っ込んで、これを見たテンショウベストとリュウノツバサがすかさず前に出て行く。
 ややあってオウシュウライオンが上がってきて2番手争いに参加するが、そこで1コーナーに突入して先行争い終了。ペースはそれほど速くならず、レース序盤はウィンエヴリーが楽に主導権を握ったかに見えた。
リュウノツバサは7着に終わった
1周目の直線を進むリュウノツバサ

 前回は暴走気味になったウィンエヴリーだったが、今回はマイペースに持ち込んだ。続くテンショウベスト、リュウノツバサもそれぞれに折り合いをつけて進んでおり、馬群はやや縦長になってはいるがあくまでスローに近い流れ。中団にいるピンクゴールドもペースが遅いと見たか、早めに動き出しているのが見える。カクテルラウンジはこの時点で7、8番手あたり、デキシーメイと並んで中団のやや後ろ目の位置だ。

 いよいよ3コーナーの勝負所。先頭ウィンエヴリーをめがけて後続がどっと差を詰め始めた。各馬とも「スローペース・前残り警戒」の早めの仕掛けに打って出た。
 この時、カクテルラウンジはまだ8番手あたりで、逆に周りから取り残されているようにも見える。まるで、周りとは違う流れに沿って進んでいるかのようだ。

 ウィンエヴリーが十分な手応えを残して直線に向いた。テンショウベストもまだ食い下がり、リュウノツバサも、テンショウベストの外から懸命に交わしにかかる。ここまでこのグループにいたオウシュウライオンやジェベルロバーツはやや遅れ気味、勝負は前の3頭に絞られたかに思われた。だが・・・。

 それは直線の坂にかかったところだった。ピンクゴールドを押しのけるようにカクテルラウンジが姿を現した。この時はまだ5番手か6番手、ウィンエヴリーとの差は5馬身ほどもあっただろうか。だがそこからのレースの主役は、ようやく馬群を割って出てきたこの馬だった。
 グン、と加速したカクテルラウンジはテンショウベスト以下を並ぶ間も無く交わし去り、あっという間にウィンエヴリーに迫る。ウィンエヴリーも抵抗しようとするが、いかんせんコースの最内と真ん中あたりに離れていては追い比べに持ち込む事もままならない。ゴールまで残り10mほど、カクテルラウンジが先頭に躍り出た所で勝負は決した。

 ウィンエヴリーが2着、テンショウベストが3着に粘り切り、直線追い上げたデキシーメイが、ゴール寸前ジェベルロバーツを捉えて4着に。リュウノツバサは直線半ばから伸びを欠いて7着に終わった。

カクテルラウンジ関係者 勝ったカクテルラウンジは父タニノギムレット・母ランニングヒロイン、母父サンデーサイレンスという超良血馬。5月以降の2戦はいずれも大敗を喫していたが、左回り・芝の条件で変身を遂げた。

 なおこのレースは「日高軽種馬農業協同組合協賛・スタリオンシリーズ」の「アドマイヤボス賞」となっており、優勝馬の馬主には副賞としてアドマイヤボス号の種付け権利が贈られた。


■ 勝利ジョッキーコメント
 なるべく我慢して直線に賭ける感じで、という指示でしたし、自分でも抑えていこうと考えていました。コーナーがきついコースでもあり、あまり早く仕掛けてコーナーで膨れても、と思ったのでギリギリまで我慢。最後は一完歩ごと、追うごとに伸びてくれましたね。盛岡はゲンのいいコースだと思っています。また来た時も応援よろしくお願いします。(吉田稔騎手)

出馬表・過去成績 NAR出馬表 07年結果 06年結果 05年結果
競走条件 55kg、牝馬2kg減とし、本年度収得賞金200万円毎に1kg増。転入後1走以上
優先出走権 1着馬にはJRA菊花賞ステップ競走への出走権が与えられます
レース名の由来 「オパール」・・・Opal。英語で「蛋白石」の意。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 7000 903 3連複 43828 343
複勝 3001 180/522/131 3連単 161975 249
枠連複 20813 2014 ワイド 10112 418/147/302
馬連複 37342 1419
馬連単 56532 848
340603



7月14日(月) 10R
特別 第9回 ジュライカップ/B2・盛岡ダ3000m・別定 曇・重
3000mの長丁場を乗りきって トーヨーハヤテ待望の特別勝ちNAR成績
ジュライカップトーヨーハヤテ特別制覇。平澤厩舎も久々のタイトル(Photo/横川典視)
ダートでは日本最長距離となる3000m戦・ジュライカップは1番人気のトーヨーハヤテがクビ差で優勝。待望の特別勝ちを成し遂げた。
 3000mという長距離、明確な逃げ馬がいないメンバー。間違いなくスローになるというのが戦前の予想だったが、やはりレースは序盤から我慢比べのようなスローペースで進んでいく事になった。

 「馬が行く気になっていた(菅原俊吏騎手)」というセンリオーがまず飛び出したが、ややあってヤマニンペティアンとゲンパチコジーンも前に出てくる。1400mのスタート地点から出て、向こう正面半ばにかかる頃にはヤマニンペティアンが先頭に立っていた。
 この、スタートしてすぐのところこそ各馬バラバラと縦長になり、先頭から最後尾まで12〜3馬身ほどにも拡がったが、案の定というか、最初の3コーナーにかかる頃にはラップ13秒台後半、コーナーあたりでは14秒台に落ち、あっという間に7頭がひとかたまりになってしまう。最初のスタンド前から1コーナーあたりでは15秒台に落ちただろうか。

 競馬新聞の調教欄を見ていただければ分かるように、わりと強めに追い切った時でハロンラップ13秒くらい、「馬なり」という時でハロンラップ15秒台くらいのもの。ハロン14秒から15秒台というのは調教でも軽いくらいというペースだ。
 とはいえ、こういう事態もこの距離では予想された事。今回のメンバーは折り合いには特に難のない面々でもあって、昨年のようにかかって突然加速してしまうような馬も出ず、各馬ひたすら折り合いに専念しつつ、ごく淡々と歩を進めていく。

 1周目を過ぎて残り1000mのあたり、先頭のヤマニンペティアンがじわりとペースを上げる。だがここではまだ全体は動かない。本格的に動き出したのは残り800mを過ぎた3コーナーからだった。
 ペースを上げたヤマニンペティアンを、センリオーとゲンパチコジーンが簡単には行かせないとばかりに外から押さえ込む。その直後には既にトーヨーハヤテもぴたりとつけている。その後ろのグループ−といっても3頭しかいないが−も、俄然ペースを上げて差を詰めていく。

 ヤマニンペティアンが脱落して押し出されるように先頭に立ったセンリオーだが、しかし直線に入ってもまだ脚色には余裕。ゲンパチコジーンもまだ脚は止まっておらずセンリオーに懸命に喰らい付く。トーヨーハヤテは外に持ち出して前2頭を交わそうというところ、その後ろでも、最内を突くコスモエスパース、馬群を割ろうとするエイシンガッサン、大外から追い上げるナリタルーキーとめいめいの位置から追い上げ体勢。このあたりの6頭は、前後2,3馬身ほどの間にあってほとんど横一線だ。

 エンジンのかかったトーヨーハヤテが、その横一線の中から抜け出してくる。楽に突き抜けるかと思われたが、先頭に出たトーヨーハヤテは脚色が一瞬鈍った。これで内のセンリオー、外のナリタルーキーが差を詰める格好になったが、トーヨーハヤテはそれ以上の反撃を許さず、クビ差リードを保ってゴールを駆け抜けた。
 1着から3着はそれぞれクビ差、3〜4着3/4馬身、4着から5着はまたクビ差。折り重なるようにゴールへ飛び込んだ5頭はわずか0秒2の範囲に密集していた。しかし前半から中盤のスローペースとは打って変わって、上がり3ハロンは37秒台の上がりの競馬で決着した。

 勝ったトーヨーハヤテは父フレンチデピュティ・母トーヨーカーリアンの牝5歳。JRA500万下から道営・南関を経てこの春岩手に転入。ここまで7戦すべて3着以内という安定した成績を残していた。これが特別初勝利。また平澤厩舎は05年以来3年ぶりの特別戦優勝となった。

■ 勝利ジョッキーコメント
 折り合いがつく馬なのでこの距離でも心配していなかった。道中もいつでも動ける位置を常に確保できていた。抜け出して先頭に出ると後ろからくる馬を待ってしまう馬だし、内の馬にも思いの外がんばられたけれど、交わされるとは思わなかったです。(菅原 勲騎手)

出馬表・過去成績 NAR出馬表 07年結果 06年結果 05年結果
競走条件 55s、牝馬2s減 転入後1走以上
優先出走権
レース名の由来 「ジュライ」・・・July。英語で「7月」の意。

発売票数 的中票数
単勝 3980 1617 3連複 38165 5559
複勝 1966 599/322 3連単 168901 8992
枠連複 ワイド 6837 906/897/395
馬連複 37539 7121
馬連単 49608 6154
306996



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