■ 先週のレース結果 −2008年 1回盛岡開催前半−
取材・文/テシオ編集部
5月31日(土) 10R
盛岡市中核市移行記念 特別 第9回 南昌山賞 /C2・盛岡芝1600m・馬齢 曇・良 
芝なら違う! コスモスパングル、クビ差でも自信の勝利NAR成績
南昌山賞 着差は少なかったが、コスモスパングルがきっちり勝ちを手にした(Photo/横川典視)
OROパーク盛岡競馬場に移って最初のメインは芝1600mの南昌山賞。10頭が争ったレースは1番人気コスモスパングルが優勝した
 今週から開幕した盛岡開催。今日土曜も早速4つの芝レースが組まれ、この南昌山賞は本日3つめの芝レースだった。
 圧倒的といえる人気を集めたのはコスモスパングルで単勝オッズ1.3倍。トーセンエンパイアが6.4倍で2番人気、コスモアテナが7.3倍で3番人気。

 スタートして飛び出したのはコスモアテナだったが、ボウキョウやトーセンエンパイア、コスモスパングルらも追って出ていって、意外に激しいハナ争いが発生した。
 ここは最終的にコスモアテナがハナを獲ったものの、しかしそんな先行争いの影響か、その後はややかかり気味になるのを抑えながらの走りに。結局ペースも落ちず、馬群はあっというまに縦長、それも最後方まで20馬身以上はあるかというほど伸びる。
 これではさすがにコスモアテナも苦しい。向こう正面半ばあたりで手綱が動き始め、3コーナー手前で早くも後続に交わされて3番手に後退してしまう。そこから一気に失速する事は無かったものの、3番人気馬はここで優勝争いから脱落した。
 一方、先頭に立ったボウキョウだが、外に並ぶトーセンエンパイアはいつでも動けるという手応えで他馬の動きを見ている。その見ている先はもちろんコスモスパングル。こちらも3コーナー手前から動き始め、直線入り口では前を射程圏に納める位置に接近。

 直線は、外からまくるコスモスパングルと、直線での勝負を挑んだトーセンエンパイアとの戦いとなった。わずかにトーセンエンパイアがリードして始まった戦いは、しかしいざ追い出してみるとトーセンエンパイアの伸びが鈍く、あっさりコスモスパングルが先頭に出てしまう。追いすがるトーセンエンパイアだったが、残り100mあたりでコスモスパングルが1馬身ほど突き放して、この2頭の勝負は決した。

 2頭がこのままゴールになだれ込むかに思えた時、今度はゴールドザイオンが猛烈な伸びで襲いかかって来た。直線入り口では4番手、坂でいったん引き離されたゴールドザイオンだったが坂を越えて急伸、トーセンエンパイアを捉え、そしてコスモスパングルをもぐんぐんと追いつめる。
 だが、既にトップスピードに乗っていたコスモスパングルは最後まで足取り乱れず、ゴールドザイオンの追撃をクビ差凌ぎきってゴール。着差以上に余力を感じさせての勝利となった。

 勝ったコスモスパングルは父タマモクロス・母ブライトシウンの牡7歳。JRAで芝2勝、岩手でのフレンドリーカップでも2着2回と好走している芝適性をいかんなく発揮してみせた。
 ちなみに勝ちタイム1分38秒4は昨年の芝1600m戦31レースの中で3位タイにあたる。そんなタイムが8Rでも出ており、また最終11Rの芝1700m戦、1分46秒1のタイムも速い時計で、今年の芝コースはかなり状態が良さそうな雰囲気だ。

■ 勝利ジョッキーコメント
 ややペースが速かった分と、トーセンエンパイアもJRAで芝を勝っている馬という事で、意識して早めに追っていったので、その分、最後追い上げられる格好になりました。でも交わされる心配はしませんでした。ダートでは終いが甘くなるのですが、芝なら最後までしっかり走る。やはり芝向きの馬なんでしょうね。(小林俊彦騎手)

出馬表・過去成績 NAR出馬表 07年結果 06年結果 05年結果
競走条件 55kg 牝馬2kg減 転入後1走以上
優先出走権
レース名の由来 「南昌山」:岩手県矢巾町の西部に位置する山。ブナの原生林など、手つかずの自然を堪能できます。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 2283 1332 3連複 29023 1425
複勝 820 283/65/126 3連単 134621 1596
枠連複 9901 599 ワイド 7603 491/1135/157
馬連複 26105 1764
馬連単 39087 1838
249443



6月1日(日) 10R
特別 第9回 ガーベラ賞 /3歳オープン・盛岡芝1700m・定量 曇・良
芝に新星登場か!? ウィンエヴリー芝で大変身!NAR成績
ガーベラ賞 弾むような伸びでウィンエヴリーが快勝(Photo/横川典視)
3歳芝の特別戦・ガーベラ賞は1番人気と2番人気の戦いに。勝ったのは2番人気のウィンエヴリー、昨年10月以来の勝利が特別制覇となった。
 崩れそうで崩れない天気、時折小雨がぱらついたが本降りにはならず、芝コースの状態は「良」でレースを迎えた。
 昨夜はまとまった雨が降っていたはずだが、その影響も無かったのはさすがは水はけのいいコースというところ。

 ハナに行きたそうな馬は何頭かいたが、ドンと飛び出したのはリュウノフリーダム。6番枠から思い切ってハナを奪いに行ったこの馬を、セントゴールやリュウノゼウスが追いかける。一瞬ハナに行くのかに見えたウィンエヴリーは控えて4、5番手、テンショウベストが早くもウィンエヴリーの隣に進出。今の芝コースは比較的前残りの傾向が強いためか、有力各馬も前・前を意識した位置取り。

 リュウノフリーダムは先頭に立つとしっかりペースを落とし、向こう正面に入る頃にはスローに近い流れになっていた。そんな中、テンショウベストは相変わらず4番手あたりの外、ウィンエヴリーはすぐ隣で内と、先ほどまでと変わらぬ位置をキープ。この2頭の手応えは他の馬よりも明らかに良く、それで内外に並んで進んでいるから、言ってみれば前でガッチリと壁を作っているような格好。結果各馬ともほとんど位置取りを変えないまま、勝負所へと進んでいった。

 注目の2頭、先に動いたのはテンショウベストだった。というか、ミラクルジョンコが後方から思い切ってマクリに出て、テンショウベストはそれを抑えるために先に動かなければならなくなったのだ。
 テンショウベストはミラクルジョンコのマクリを許さず、この攻撃を凌ぎ切ったが、その代償として4コーナーをやや大きく回る事に。これで、それまでにほとんどテンショウベストに並ばれていたセントゴールやリュウノフリーダムが再び1馬身ほど前に出る形になった。改めて追い上げるテンショウベスト、内外少し開いてはいたがセントゴールを捉えた・・・という時、内ラチ沿いを赤い帽子が抜け出してきた。ウィンエヴリーだ!
 直線入り口では4番手、そこから最内に突っ込んだウィンエヴリーは、直線に入ったところで末脚が一気に爆発。全く違う脚色で躍り出てきたのだ。
 懸命に追うテンショウベストだったが一度開いた差を縮める事ができない。結局ウィンエヴリーは最後まで脚色を鈍らすことなくゴール板を駆け抜け、テンショウベストに2馬身の差をつけて快勝した。

 勝ったウィンエヴリーは父ムタファーウェク・母フィールドブーケの牡3歳、昨年の北海道トレーニングセールでの購買馬。デビュー当時から素質の高さが評価されていたウィンエヴリーだが、近走は先行して勝ちきれないレースが続いていた。久々の芝で鞍上も驚く変身を遂げ、昨年10月以来の勝ち星を挙げた。

■ 勝利ジョッキーコメント
 こんなに瞬発力がある馬だとは思っていなかったので、乗っている自分が驚きました。4コーナーあたりから上がっていく時の感触が、ボスアミーゴと同じようなガツンと伸びる手応え。凄く切れる。ダートでは詰めが甘かったけど、間違いなく芝向きなんですね。(菅原 勲騎手)

出馬表・過去成績 NAR出馬表 07年結果 06年結果 05年結果
競走条件 55kg 牝馬2kg減 転入後1走以上 本年度収得賞金200万円毎に1kg増
優先出走権 1着馬にはオパールカップ(7/13 盛岡芝1700m)の優先出走権が与えられます
レース名の由来 「ガーベラ」:Gerbera(ラテン語)。南アフリカ原産のキク科の多年生観賞植物で、タンポポを大きくした形の、白・黄・橙真紅色などの花を咲かせます。(別称:アフリカタンポポ)

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 2192 592 3連複 21899 1951
複勝 1238 256/669/50 3連単 87033 1999
枠連複 9062 3556 ワイド 6814 2201/197/345
馬連複 27541 10287
馬連単 30368 4751
186147



6月2日(月) 10R
重賞 第28回 岩手ダービー ダイヤモンドカップ/3歳オープン・盛岡ダ2000m・定量 晴・良
ついに雪辱! ゴールデンクリークがダービーを制して頂点へNAR成績
ダイヤモンドカップ 大きなハナ差。ゴールデンクリークが岩手3歳の頂点に立った(Photo/横川典視)
ダービーウィーク第2戦・岩手ダービーダイヤモンドカップは2番人気ゴールデンクリークがハナ差で優勝。大舞台でライバルに雪辱を果たすとともに、待望の重賞タイトルを手に入れた。
 戦前の下馬評はリュウノツバサとゴールデンクリークの2強一騎打ち。前売りでの単勝オッズもリュウノツバサが上回るかと思えばゴールデンクリークが売れ、するとまたリュウノツバサが抜き返す、と抜きつ抜かれつの接戦が続いた。
 最終的にはリュウノツバサが1番人気、ゴールデンクリークが2番人気に落ち着いたが、馬単も馬複も4番9番2頭の組み合わせが圧倒的。9頭立ての馬複36通り、馬単72通り中、馬複4−9、馬単4←→9の組み合わせだけが10倍を切るという猛烈な支持率で、ファンは、どちらが勝つにせよこの2頭の一騎打ち、と判断したわけだ。

 しかしレースは、最初から予想外の展開になった。逃げると思われていたエイプリルボーイが、ゲートが開いた瞬間、脚を滑らせて出遅れ。このため2番人気ゴールデンクリークがハナに立ったのだ。
 「行く馬がいるから2番手でいいと思っていた」とレース後に語っていた板垣騎手。しかし、そのエイプリルボーイは居るべきところにおらず、先頭に立つ形になったバトルアイも決して逃げたいわけではない。しばしお互いの出方を探るような時間が過ぎ、ゴールデンクリーク・板垣騎手は敢然とハナに立つ事を選択した。
 直後にはモエレハナオーが、そしてリュウノツバサが続く。最大のライバルがそこに来てしまっては、もはや引く事はできない。ゴールデンクリークにとっての2000mは、鞍上すら想像していなかった展開で始まる事になった。

 とはいえ、3歳の中でトップクラスの力を持つ馬が3頭揃って先行しているわけだから、レースの流れも全くこの3頭の手元にあった。エイプリルボーイが4番手に上がってくるが、前に並ぶとか交わすとかいう位置までには行けない。やや離れた後方勢−コンバットキックもこの集団にいる−も、そのグループの中で位置取りを前後しながら進むのみ。結局、3頭が雁行したままレースは終盤の攻防に突入していく。

 ここに来てもまだひとかたまりの3頭。先頭ゴールデンクリーク、2番手はモエレハナオーとリュウノツバサが競り合う形、それぞれ一歩も引かない・譲らない。
 直線の攻防はゴールデンクリークが1馬身ほどリードして始まった。突き放しにかかるゴールデンクリーク、それを追うモエレハナオーとリュウノツバサ。
 この2頭の戦いは、4コーナーのあたりでは外リュウノツバサが優勢に見えたが、しかしほどなくリュウノツバサの脚色が鈍る。「向こう正面に入った頃からもう、手応えがフワフワしてしまっていた(村上忍騎手)」リュウノツバサは、ここにきてついに失速してしまったのだ。ここから先はゴールデンクリークとモエレハナオーの一騎打ちとなった。

 実はゴールデンクリークも苦しんでいた。もともと先頭に立つとソラを使う馬、直線に入って追いだしたあたりから頭を上げ、思うように伸びなかったのだ。それを見てここぞとばかりに差を詰めるモエレハナオー。1馬身以上あった差が見る間に3/4馬身、1/2馬身と縮まっていく。2頭の馬体がほとんど並んだ、というところがゴール。結果はハナ差。しかし、ゴールデンクリークははっきりとモエレハナオーを抑えきっていた。
 3着争いは、すっかり脚が止まってしまったリュウノツバサをコンバットキックとクリティカルマスが追い上げたが、かろうじてリュウノツバサが3着を確保。コンバットキックが4着、クリティカルマスが5着となった。

 勝ったゴールデンクリークは父ストローズクリーク・母クリーングリーンの牡4歳。3歳になって急激に力をつけた同馬は、3歳のシーズン緒戦・スプリングカップ、重賞・阿久利黒賞と続けて2着、前走の七時雨賞は優勝と3歳重特戦線の中心に成長。この岩手ダービーダイヤモンドカップを制してライバルに雪辱すると共に、岩手の3歳の頂点に立った。

■ 勝利ジョッキーコメント
自分でも予想していなかった展開でしたが、ああなってしまっては仕方ないと腹を決めて行きました。折り合いがつく馬なので距離は心配していませんでしたが、自分から走る気を出さない馬なので、最後まで保ってくれるかな?というのが心配でした。直線は勲さんの馬が来て「これは拙い展開になった」と思ったのですが、並ばれると自分の馬もやる気を出してくれました。リュウノツバサだけでなく、昨日から絶好調の菅原勲騎手もね、怖いと思っていたんで、「やっぱり来たか」と思いましたけども、自分の馬も本当に良く走ってくれました。(板垣吉則騎手)

出馬表・過去成績 NAR出馬表 07年結果 06年結果 05年結果
競走条件 56kg 牝馬2kg減 転入後1走以上
優先出走権
レース名の由来 「ダイヤモンド」:Diamond。炭素だけからなる鉱物。等軸晶系で多くは正八面体、斜方十二面体をなす。硬度は最も高く、光沢も極めて美しく、美麗なものは宝石となる。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 8326 2215 3連複 61579 12539
複勝 5649 1625/886/1686 3連単 302751 7846
枠連複 21093 1947 ワイド 16076 1142/4220/1205
馬連複 51365 3678
馬連単 87370 4452
554209



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