■ 先週のレース結果 −2008年 3回水沢開催前半−
取材・文/テシオ編集部
5月3日(土) 10R
特別 猊鼻渓賞 /C2・水沢ダ1600m・馬齢 晴・良
リバーサイド B2級を上回る好タイムで優勝!NAR成績
猊鼻渓賞ケイジーウィザード(内)をリバーサイド(外)が捉える (Photo/横川典視)
サラ系C2級のマイル戦・猊鼻渓賞はリバーサイドが転入後2連勝で優勝。好タイムでの決着に今後の活躍の期待も高まる勝利となった。
 7頭立てと少ない頭数だけに、レースの展開もほぼ大方の予想通りとなった。
 スタート後の先行争いを制してハナに立ったのはシルバーバニヤン。これを1番人気プリムラジュリアンが追い、さらにケイジーウィザード、リバーサイドと続いた。先行馬同士の争いが収まったあたりで後続も追いついてきて、最初のスタンド前は7頭がほぼ一団となって進んでいく。
 ただし後ろの方にいる馬は追っつけ追っつけになりながらの追走。思った以上に速い流れになっているようだ。

 向正面半ば、シルバーバニヤンが失速してプリムラジュリアンが先頭に出る。これをケイジーウィザードが追い、さらに外からはリバーサイドもスッと並びかける。負けじとペースを上げるプリムラジュリアン。そこから先はもう、サバイバル合戦の様相を呈し始めた。
 なにせ、3コーナー手前でもうムチを打ち込みながら追っている馬もいるほど。一歩でも引けばそのまま置いて行かれそうな攻防に、さっきまで固まっていた馬群が今度は急速にばらけ始める。前で粘る3頭、置かれじとがんばる2頭、さらにその後方に2頭。わずか7頭なのに馬群はあっという間に縦長に。

 そして先行3頭の戦いは、直線に向いてさらに激しさを増す。3〜4コーナー中間で既に激しく手綱を動かしながらだったのに、3頭一線で直線に向いた瞬間、そこからさらにガリガリと音がしそうなほどの大激戦が始まった。プリムラジュリアン、ケイジーウィザード、リバーサイド。それぞれ一歩も引かず、とにかく一歩でも前に出ようと懸命の追い比べだ。

 直線半ばを過ぎたあたりでついにプリムラジュリアンが脱落、じわりと1馬身ほど引き離される。そしてその時には、残る2頭の戦いも決着がつきつつあった。
 脚色優勢に見えたケイジーウィザードに、外からねじ伏せるかのように迫るリバーサイド。2頭が並びかけたところでリバーサイドの鞍上・小林俊彦騎手が渾身のムチを数発。これに応えてリバーサイドが頭ほど前に出る。これで勝負が決まった。ケイジーウィザードはもう差し返す事ができず、リバーサイドがクビ差リードしてゴール板を駆け抜けた。
 3着争いは粘るプリムラジュリアンと、直線追い上げたサンワードグローの接戦。こちらは写真判定となったが、ほどなくサンワードグロー先着、アタマ差でプリムラジュリアンと掲示板に挙がった。

 勝ったリバーサイドは父エイシンワシントン・母ホットスポットの牡5歳。南関−兵庫−金沢−兵庫と転戦して4月から岩手に移籍、その転入初戦を優勝していた。今回の勝ちタイム1分42秒4は7R・8Rに行われたB2級戦のいずれをも上回っており、この馬の今後の活躍の期待も拡がる勝利となった。

■ 勝利ジョッキーコメント
 外枠でもあり、揉まれないように外から行こう、他の馬の動きを見ながら行こう、とレースを進めようとは思っていました。スタートダッシュが速かったので楽に思ったポジションが取れたし、速い流れにも良くついていった。最後、交わすところもしぶとかったですね。周りの馬はC2にしてはレベルが高かった。この馬の力もなかなかのものでしょう。(小林俊彦騎手)

出馬表・過去成績 NAR出馬表
競走条件 C2級55kg 牝馬2kg減 転入後1走以上
優先出走権
レース名の由来 「猊鼻渓(げいびけい)」:一関市東山町の砂鉄川沿いにある渓谷。全長約2kmにわたり石灰岩の絶壁や奇岩が連なり、これを見ながらの舟下りが有名です。
一関市 猊鼻渓解説ページ

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 2158 321 3連複 29944 1290
複勝 1281 121/139 3連単 135212 778
枠連複 ワイド 5770 322/297/526
馬連複 33711 1641
馬連単 41579 1196
249655



5月4日(日) 10R
特別 第34回 メイカップ /B2・水沢ダ1600m・別定 曇・良
マイネルイディオス快勝! 特別戦2連勝を飾るNAR成績
メイカップ 特別戦2連勝、転入後3連勝を果たしたマイネルイディオス(Photo/横川典視)
B2級のメイカップは1番人気のマイネルイディオスが快勝。2着〜5着も人気上位馬が占めて、比較的穏やかな決着となった。
 薄曇りながら時折日差しが差しこむ水沢競馬場。夏のように暑かった昨日に比べれば遙かに過ごしやすい天候になった。コース状態は終日良。相変わらずパワー優先、ただし昨日よりはいくらかタイムが遅く、いわゆる“時計がかかる”状態となっていた。

 レースは序盤から激しい流れになった。まずはダッシュ良く飛び出していったサイレントカイザー。「2番手でも良かった(板垣騎手)」という同馬だったが、枠差の分、外枠のマイネルスペランザが出てくるまでには若干のラグが発生。これで逃げサイレントカイザー、2番手マイネルスペランザの形がまず決まる。

 そしてその直後には元オープン馬のベルモントシーザーや1番人気マイネルイディオスもついてきたものだから、ペースが速くならないわけがない。気がつけばこの4頭、それも人気上位を占める馬たちが、いきなりスピードとスピードをぶつけあうバトルを展開。他の馬たちは懸命に追うものの追走で手一杯で、馬群は前から後ろまで15、6馬身ほど、ずらっとタテに伸びている。

 向正面に入ったところで一瞬ペースが緩んだかに見えたが、しかしサイレントカイザーが後続を引き離しにかかって再びペースアップ。この激しい流れに、後方のグループからは早々と脱落する馬も出始めた。
 そんな中、後方にいたトーヨーハヤテが外から上昇して、3コーナー手前では先行集団に加わるところまでポジションを上げてきた。同じようなポジションにいた馬たちが苦しんでいるのに比べると脚色の良さが目立つ。

 直線、一杯一杯になりながらも必死に先頭を守るサイレントカイザーに、マイネルイディオスが襲いかかる。ここまですでに激しい戦いを続けてきただけに、もうどちらも余力を振り絞っての追い比べとなったが、直線半ば過ぎにマイネルイディオスが前に出ると、この2頭の戦いには決着がついた。
 もはや脅かすもの無し、に見えたマイネルイディオスだったが、今度はそこにトーヨーハヤテが猛追。あっというまに差を詰めてくる。2馬身、1馬身、半馬身・・・。だが、マイネルイディオスももう一伸びの力を残しており、この半馬身の差は最後まで詰めさせなかった。

 勝ったマイネルイディオスは父バブルガムフェロー・母オリジナルデザートの牡5歳。JRA−東海公営を経て岩手に転入し、岩手ではこれで3連勝、特別戦は2連勝となった。通算では9勝目の勝ち星で、旧地から8戦連続連対。

■ 勝利ジョッキーコメント
 今日は流れが速くなって折り合いがつき、前走よりはずっとスムーズなレースができました。もう少し速いタイムを出せるようになればとも思うのですが、この馬は相手なりに走るタイプなのかもしれません。(菅原 勲騎手)

出馬表・過去成績 NAR出馬表 07年結果 06年結果 05年結果
競走条件 B2級56kg C1級以下55kg 牝馬2kg減 転入後1走以上
優先出走権
レース名の由来 「メイ」:May。英語で「5月」の意。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 4428 2442 3連複 41579 5898
複勝 1949 1010/182/221 3連単 179562 6731
枠連複 20960 3163 ワイド 9188 1055/2049/402
馬連複 41580 4808
馬連単 61645 5945
360891



5月5日(月) 10R
特別 第40回 駒形賞 /B1・水沢ダ1400m・別定 曇・良
レコードホルダーの意地を見せた! オリエントボス快勝NAR成績
駒形賞3着が続いたオリエントボスだったが、今日は見事な走りを見せた (Photo/横川典視)
B1級の1400m戦・駒形賞は1番人気オリエントボスが快勝。この条件のレコードホルダーである底力をいかんなく見せつけた
 朝から曇り空に覆われた水沢競馬場。今日はコースの傾向がまた変わり、逃げ馬にとっては不利な状況になっていた。逃げ馬が連絡みしたのは9レースまでのうち2つだけ。このメインレースも逃げ馬苦戦が予想された。

 しかしそんな状況もなんのその、5番人気ダンストーンアレスがダッシュ良く飛び出して、戦前の予想通りにハナを奪った。1番人気オリエントボスがその後ろを確保、カネショウエリートとナイキアヘッドがこれを追う。
 好調逃げ馬を元オープン馬たちが追う展開になってしまってはペースが速くなるのも当然で、今日もまた馬群が縦長になるレースとなった。

 後ろを2〜3馬身引き離して快調に飛ばすダンストーンアレスは、厳しい流れにも良く耐えて先頭を守り続ける。しかし、2番手オリエントボスが持ったままの手応えで迫ってくるとさすがにつらくなり、何とか先頭に立っていたのも3〜4コーナー中間あたりまで、そこでオリエントボスに先頭を譲って後退していく。
 一方、後方グループも先行グループの手応えを見て早め早めに仕掛けてきており、デュアルライフやサンワードレッツ、ツジジオットらは続々と先行グループの直後に進出。このプレッシャーもあってか先行グループは次々崩れ始め、直線に向く頃には前の方にいる馬たちの顔ぶれががらりと入れ替わっていた。

 だが、先頭オリエントボスの手応えにはあくまで余裕があった。4コーナー、後ろから来た馬が迫ってくるのを待って一呼吸置くところからして余裕綽々だったが、鞍上がゴーサインを出すと、次の瞬間にはもう後続を明らかに上回る脚色で伸び始める。
 直線入り口ではほとんど並ぶところまで来ていたデュアルライフが、見る間に1馬身、2馬身とちぎられていく。そこに加わってきたツジジオットと、デュアルライフとの2頭が懸命にオリエントボスを追うが、オリエントボスの伸び脚は全く衰えない。
 最後こそツジジオットが迫ってきたものの、それも1馬身半差まで詰めところまで。オリエントボスは最後まで脚勢を失わずにゴール板を駆け抜けた。

 勝ったオリエントボスは父スキャン・母オリエントパールの牡6歳。06年の重賞・栗駒賞でレコード勝ちをした事がある同馬だったが、その後1年半勝ち星が無く、今季はB1級に降格。3月の特別開催で早速勝ち星を挙げると、以降の特別戦でも3着2回と好走していた。

■ 勝利ジョッキーコメント
 ここ2戦はちょっと大事に乗りすぎたかもしれないと思い、今日は早めに動いていこうと考えていました。あまり早く先頭に立つとソラを使うかなと心配しましたが、そんな事はなく、最後まで良く伸びてくれた。やはり短い距離の方が戦いやすいのでしょう。(村上 忍騎手)

出馬表・過去成績 NAR出馬表 07年結果 06年結果 05年結果
競走条件 B1級56kg B2級以下55kg 牝馬2kg減 転入後1走以上
優先出走権
レース名の由来 「駒形」:岩手県水沢市にある駒形神社から命名された競走。金ヶ崎町の駒ケ岳山頂にあった社を明治36年(1903)に現在地に奉遷したもので駒ケ岳には奥宮が鎮座しています。毎年5月3日には、奉遷祭として子供騎馬武者行列が行われます。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 2489 889 3連複 29110 979
複勝 2223 628/163/545 3連単 108059 588
枠連複 10517 254 ワイド 9486 348/1095/182
馬連複 34660 1236
馬連単 33279 823
229823



5月6日(火) 10R
重賞 第8回 阿久利黒賞/3歳OP・地方競馬全国交流・水沢ダ1600m・馬齢 晴・良

三冠第一戦、制したのはリュウノツバサ!NAR成績
阿久利黒賞
ゴールデンクリークとの競り合いを制し、リュウノツバサが一冠目を勝ち取った。(Photo/横川典視)
3歳ダート三冠の第一戦にあたる阿久利黒賞はリュウノツバサが接戦を制して優勝。トライアルに続き連勝すると共に、三冠に向け、まずは一冠を手にした
 戦前、リュウノツバサに騎乗する村上忍騎手は、どんな戦法で挑むかでかなり悩んだという。先行するとはいえスタートダッシュはそれほど速くない馬だけに、他馬に内外から行かれたら前に出る事ができない可能性もある。
 特に隣は快速エイプリルボーイ。他の陣営も一目置くこのスピード馬が、いくら逃げ馬不利の状況とはいえ、先行争いで引くとは思えない。

 「もしかしたら中団から競馬をする事になるかもしれないと思っていた。でも、調教師からも“先行策だけでなくていい、中団でもいい”と言われていたから、その点は気が楽だった(村上忍騎手)」
 そんな思いをめぐらしつつ迎えたスタート、リュウノツバサ&村上忍騎手にとって思わぬ出来事が起きた。ゲートが開いた瞬間、ジャンプ気味のスタートになって出遅れてしまったのだ。
 1馬身ほど後手を踏んだリュウノツバサ。しかし「むしろこれで腹が決まった」と、村上忍騎手は控える競馬を決断。最内に進路を取りつつ、先行グループの一角にポジションを占める事になった。

 先頭は予想通りエイプリルボーイ。2番手にはこれも快速馬ウィンエヴリーがつけ、ゴールデンクリークはその直後。エイプリルボーイの逃げはそれほど速くはないペースで、ハロンラップ12秒台前半〜後半を行き来する淀みない流れをつくる。
 これはもちろん、エイプリルボーイにとっての楽な流れ。徐々に追っつけながらの追走になっていく後続には意を介さず、向正面から3コーナーへと、エイプリルボーイは黙々と逃げ続ける。

 3コーナー、ここでゴールデンクリークが勝負に出た。後退するウィンエヴリーを交わすとエイプリルボーイに並びかけ、早々と先頭に出たのだ。しかしその直後にはリュウノツバサが迫っており、こちらもゴールデンクリークに負けず劣らずの手応えで直線に向くのを待っている。すっかり苦しい位置になったエイプリルボーイだが、それでも懸命に最内のポジションを死守しているのが見える。
 後方に目をやるとコンバットキックとリュウノアシェイブが並んで追い上げてくるところで、4コーナーの時点で先頭から5、6馬身にまで迫ってきていた。

 3頭一団で突っ込んだ直線、いざ追い出しにかかったゴールデンクリークだが「ずっとフワフワして手応えを感じさせなかった(板垣騎手)」という事のせいか、少しふらついて外のリュウノツバサと接触する。
 これで2頭の脚が一瞬鈍った隙にエイプリルボーイが先頭を奪い返したが、外2頭が態勢を立て直すと、ほどなく焦点は外の2頭の戦いに移った。
 2頭が並んでいたのは、しかし、つかの間。すでに脚色はリュウノツバサ優勢になっており、形勢は「突き放そうとするリュウノツバサ、喰らい付こうとするゴールデンクリーク」に。リュウノツバサはややささり気味になってなかなか抜け出せなかったのだが、最後、追いすがるゴールデンクリークを明らかに振り切った所がゴール。半馬身差で一冠目の勝利を手にした。

 3番手にはエイプリルボーイが粘り切り、追い込んできていたコンバットキック・リュウノアシェイブの2頭はリュウノアシェイブがわずかに先着。1番人気コンバットキックは5着に終わった。

 勝ったリュウノツバサはは父スリリングサンデー・母ソウルフラッシュの牡3歳。前走のスプリングカップでは特別戦初挑戦で優勝。このレースも勝って一気に3歳戦の主役の座に躍り出た。鞍上・村上忍騎手は留守杯日高賞につづき3歳牡牝の一冠目を制覇。管理する新田守調教師はドリームキッズ(01年野菊賞)以来の重賞制覇となった。

■ 勝利ジョッキーコメント
 出遅れた時は“あっ”と思ったが、前に行けない事も頭にはあったので、あわてず好位を確保する事に切り替えた。2コーナー過ぎで外に出した時から手応えが良く、その後も前の馬を楽に追って行けた。やはり後ろからくる馬が怖かったので、その辺を調整しながら仕掛けていったが、並んでからなかなか抜け出せずヒヤヒヤしました。今まで先行して粘る、というレースをしてきましたが、控える競馬ができる、それもむしろそれが良さそうなのは収穫でした。折り合いには問題ない馬だから距離が伸びても対応できると思います。とにかく今日は馬の力に助けられました。(村上 忍騎手)

出馬表・過去成績 NAR出馬表 07年結果 06年結果 05年結果
競走条件 55kg 牝馬2kg減 転入後1走以上
優先出走権
レース名の由来 「阿久利黒」:アテルイ(大墓公阿弖流為)が坂上田村麻呂に贈った伝説の名馬と言われている。この馬はアテルイの愛馬だったが、田村麻呂との交流を経て降伏する際、武装解除の証として自らの馬を田村麻呂に託したのだという。また、この馬の子孫は安倍貞任の愛馬「沖黒」、源義経の乗馬「太夫黒」をはじめとする「みちのくの名馬たち」だと伝えられる。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 2769 326 3連複 34789 1879
複勝 1850 319/393/215 3連単 128606 1274
枠連複 14410 1457 ワイド 8637 707/272/408
馬連複 36909 3446
馬連単 38469 1508
366439


Copyright(c)2011 IWATE KEIBA KUMIAI All Right Reserved.