■ 2007年 10回水沢 重賞・特別レース結果 取材・文/テシオ編集部
田瀬湖賞 寒菊賞 シクラメン賞 白嶺賞

2007年12月1日(土) 9R
特別 第8回 田瀬湖賞/C2級・水沢ダ1400m・別定 曇・稍重
ねじ伏せた! オンワードオウガ3連勝で特別制覇!NAR成績NAR出馬表

アイスカービングをギリギリで捉えたオンワードオウガ(Photo/横川典視)
 土曜のメインレース・田瀬湖賞は1番人気オンワードオウガが逃げ粘るアイスカービングをゴール寸前で捉えて優勝。転入後3連勝を果たした。
10頭中4頭の3歳馬が人気上位を占めた田瀬湖賞。1番人気は連勝中のオンワードオウガ、2番人気は転入初戦を逃げ切ったアイスカービング。以下エスペランサロッホ、エガオニサセテと続く。とはいえ単勝10倍以下はエスペランサロッホまでの3頭で、エガオニサセテからは10倍台。3歳4頭の中でも3頭が目立って人気を集める形だ。
 そしてレースも、やはりその3歳馬が中心となって引っ張った。

 スタート後の先行争いは数頭が参加して激しくなったが、プリティビクトリアを抑えてアイスカービングがハナを奪い、その後の主導権を握る。スタート直後は一瞬もたついたアイスカービングだったが、その後の猛烈なダッシュでハナを奪い取った格好。
 これをエガオニサセテ、プリティビクトリア、ミスターヒョードルが追い、ここまで4頭が先行グループ。オンワードオウガはそこからさらに2,3馬身離れた5番手あたりを追走。いくぶん速めの流れをやや追っつけながらだが、手応えには余裕がありそうだ。そのさらに後ろにはエスペランサロッホがいるが、こちらは向こう正面でいくらか置かれ気味になっている。

 レースを引っ張ったのはアイスカービングだったが、レースを動かしていったのはやはりオンワードオウガだった。向こう正面半ば過ぎから外を捲って上昇し始めると3コーナー入り口あたりで早くも2番手に進出。これを受けてアイスカービングもペースアップ、4コーナーをまわる頃には3番手以下がちぎれてしまい、直線を待たずに早々と2頭の一騎打ち体勢になってしまった。

 しかし、楽な手応えで捲ってきたオンワードオウガだったが、直線に向いての伸びが今ひとつでなかなか前を捉えられない。もちろんアイスカービングもしぶとく粘っているのだが、それ以上にオンワードオウガの伸びが悪く、鞍上が懸命にムチを入れても逆にアイスカービングに引き離されている。
 残り100mでもまだアイスカービングが3/4馬身ほどリード。そのうえ最後の粘りを発揮して、さらにオンワードオウガを引き離そうとする。一瞬アイスカービングのリードは1馬身ほどに開いたか。
 が、最後の最後でオンワードオウガがもう一伸びをしてみせる。グッと差が詰まり、馬体が並ぶ2頭。ゴールの瞬間はどちらも目一杯に首を伸ばした。そのほんの僅かなタイミングの差で、外オンワードオウガが少しだけ早くゴールへ飛び込んでいた。

 2着アイスカービング、離れた3着にプリティビクトリア。以下ホウイツ、ミスターヒョードルとバラバラと入線。2〜3着は6馬身の差が開いたが、優勝争いは結果ハナ差。まさに2頭の一騎打ちだった。

 勝ったオンワードオウガは父スキャン・母オンワードセルボの3歳牡馬。JRA時代は計7戦して未勝利という成績で岩手に転入していたが、その初戦から完勝続きの2連勝を挙げていた。これで3連勝となったが、このレースをもってJRAに復帰する可能性が大だ。

■ 勝利ジョッキーコメント
 馬の調子があまり良くなかったようで、道中の反応がこれまでと比べてもうひとつ。直線なども離されかけて、前の馬を捕まえきれないかと思いました。それでも、ギリギリでしたけどしっかり差してくれましたからね。力のある馬ですね。(菅原 勲騎手)
優先出走権
レース名の由来 「田瀬湖」・・・田瀬湖は岩手県花巻市東和町にある湖です。猿ケ石川をせき止めてつくられた田瀬ダムによってうまれた人造湖ですが、コイ、ヘラブナなど20種類の魚類が生息する淡水魚の宝庫として、またヨットやカヌーを楽しめる場として親しまれています。2005年に「ダム湖100選」に選ばれました。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 2321 1074 3連複 27739 385
複勝 1464 504/258/22 3連単 141229 618
枠連複 11452 4295 ワイド 7219 1642/90/36
馬連複 24383 9975
馬連単 42296 10019
258102



2007年12月2日(日) 9R 社台スタリオンステーション協賛
特別 第6回 寒菊賞(スニッツェル賞)/2歳・水沢ダ1600m・別定 小雨・稍重
シュロ 待望の特別勝ち!金杯の有力候補へ名乗りを挙げる!NAR成績NAR出馬表
重特挑戦3度目のシュロが優勝。金杯の有力候補に名乗りを上げた(Photo/横川典視)
 日曜日のメインレースは2歳馬による特別戦・寒菊賞。金杯トライアルともなっているこのレースを勝ったのはシュロ。重特好走組を含めて一蹴し、重賞へ向け大きな一歩を踏み出した。
実力拮抗と見られたこのレース、シュロが1番人気に推されたものの、それほど抜けた人気ぶりではない。単勝10倍台前半の馬も複数いてどちらかといえば割れた感じの人気になった。

 そんな混戦ムードのレースを引っ張ったのはエイプリルボーイだった。リュウノフリーダムやリザルトを制して大外枠からハナを奪うと、ペースを緩めずスタンド前を駆け抜ける。

 この時、エイプリルボーイ鞍上の阿部騎手は「それほど速いペースだとは感じなかった」とレース後に語っていたが、実際はかなりのハイペース。現に3番手リュウノフリーダム以下は5,6馬身離れて進む、縦長の展開だ。しかしエイプリルボーイは水沢ダート850mの新馬戦を50秒9のハイタイムで勝っている馬だ、と思えばこのペースもうなずける。
 向こう正面にかかってもスピードを緩めないエイプリルボーイを見て後続の方が先に動き始めた。最初はフジプライド、そしてシュロやゴールデンクリークも追っつけながら追撃開始。なかでも勢いが目立つのはシュロで、3コーナーあたりでまだ3,4馬身あった差を、4コーナーのあたりではほとんど1馬身ほどまで詰める急上昇だ。

 直線に入ってもまだ先頭を守るエイプリルボーイ、さすがに脚色が鈍ってふらつくシーンもあったが、鞍上のムチの連打に応えて必死の粘りを発揮する。2番手にいたリザルトは直線に入ったところでやや後退、替わってシュロがエイプリルボーイを追いあげるポジションに。
 直線も半ばまで来たあたり、シュロの伸び脚が目立ち始めた。エイプリルボーイに並んで、交わしていくシュロ。エイプリルボーイも反撃できず、シュロが1馬身1/4差をつけてゴールに飛び込んだ。
 2着はエイプリルボーイ、3着は直線追い込んできたゴールデンクリーク。リザルトは最後捉えられたが4着を確保し、2番人気フジプライドは直線もうひとつの伸びで5着に終わった。

 勝ったシュロは父フサイチソニック・母シューシャの牡の2歳。初の特別戦出走だった前々走の若駒賞で4着、重賞挑戦した前走・南部駒賞でも4着と、重特戦線でも堅実な成績を残していた。

 なお、このレースは社台スタリオンステーション協賛・スタリオンシリーズの「スニッツェル賞」となっており、優勝馬馬主には副賞としてスニッツェル号の種付け権利が贈られた。
(写真は馬主代理として目録を受け取った村上昌幸調教師)

■ 勝利ジョッキーコメント
 スタートが良くない時があるので気をつけていたが、今日はうまく出てくれたので楽になった。ブリンカーを外したせいか反応が今ひとつ。でもしっかり力を出してくれたと思います。デビューした頃は馬が幼くてね。最近はだいぶ成長してきましたが、まだ子供っぽいところがある。いずれ素質はあるから、もっと走るようになる馬だと思いますよ。(小林俊彦騎手)
優先出走権 1・2着馬に金杯(1月2日 水沢競馬場)の優先出走権が与えられます
レース名の由来 「寒菊」・・・アブラギクを改良した黄色い園芸品種で冬に咲く。ほかに、晩生のキクで冬まで開花を続けるものをもいう。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 2413 760 3連複 38054 1062
複勝 2616 353/77/141 3連単 93942 477
枠連複 15275 2353 ワイド 8544 281/661/133
馬連複 35583 1158
馬連単 41563 875
237990



2007年12月9日(日) 9R
特別 第6回 シクラメン賞/B2・水沢ダ2500m・別定 曇・不良

逃げて粘った!サンエムブレイヴ2500mをポールトゥウインNAR成績NAR出馬表

2500mを逃げ切り勝ち サンエムブレイヴが今回も波乱を巻き起こした (Photo/横川典視)
 2500mで行われたシクラメン特別は4番人気のサンエムブレイヴが逃げ切って優勝。人気上位馬が崩れたために馬番3連単17万1800円の波乱となった。
 先日の北上川大賞典に続き今シーズン2つめの水沢ダート2500m戦となるシクラメン特別。ほとんどの馬にとって経験のない距離だけにスローは必至と見られていたが、案の定、というかレースは序盤からかなり遅い流れになっていった。

 ちょっと速いなと思えたのはスタート後の先行争いの間だけ、それも、ポンと飛び出したサンエムブレイヴが枠差を利してハナを奪い、2番手グループの争いも収まった頃にはもうペースがグッと落ちてしまう。最初の向こう正面に入った時には各馬手綱を引っ張って、前のめりではなく“後ろのめり”というような状態。とにもかくにも折り合いをつけるのに懸命だ。

 そんなこんなで1周をへて、先頭サンエムブレイヴ、2番手は2番人気ケージールドルフ、3番手コスモパライソ・・・という隊列は変わらず。1番人気のセンリオーは6番手あたりを「絶好の位置を取れたと思いながら(板垣吉則騎手)」、3番人気トーホウカムカムは少し下げて5番手を、それぞれ追走している。人気上位馬はそれぞれ先行グループに位置しており、このあたりはひとまず各々にとって満足のいくポジションを占めた形だった。

 ハロン14秒台のラップを連発しながら進んでいった2周目の向こう正面、それも後半になってようやく各馬が動き出した。中団にいたグループが我慢しきれずといった格好で仕掛け始めると先行グループ、そして後方のグループもあわせてペースを上げていく。サンエムブレイヴはといえばあまり楽そうに見えない手応えながらも、後続が迫ってくると迫ってきただけ反撃してしぶとく先頭を譲らない。そうこうするうちに2番手以下にいたケージールドルフやコスモパライソが振り落とされてしまい、サンエムブレイヴを追いかけるのはトーホウカムカムにコアレスコンドルと、僅かの間にがらりと面子が変わってしまう。

 4コーナーをまわって直線にむいてもまだサンエムブレイヴが先頭。ほとんど馬体を併せるようにコーナーを回ってきたトーホウカムカムやコアレスコンドルだが、そこまで押して上がってきたせいか、むしろサンエムブレイヴより余力がない。

 残り100m、ちょうどスタートから2周を走ってきたところでもサンエムブレイヴはまだ1馬身ほどのリードを守り、いよいよ逃げ切りが濃厚になってきた。トーホウカムカムは1馬身差の所から差を詰められず、コアレスコンドルもすでにトーホウカムカムと同じような脚色に。追い込んできたマイネピルエットが争いに参加してきたが、しかしこれもコアレスコンドルに並ぶまでが精一杯だ。
 ゴール寸前、さすがにサンエムブレイヴの脚も止まり気味になったものの、しかしゴール板はもう目の前。最後は半馬身の差を守ってサンエムブレイヴが逃げ切りを決めた。

 2着以下は接戦になったが、トーホウカムカム、コアレスコンドル、マイネピルエットとクビ差で入線。ケージールドルフは少し離れて5着、1番人気センリオーは7着に終わった。

 勝ったサンエムブレイヴは父スキャターザゴールド・母ストップザネバーの牡5歳。JRAも含めて53戦のキャリアだが2000mを超えるレースはこれが初めて。特別勝ちは岩手・JRAを含めて初。また、これまで挙げた5勝のうち4勝が人気薄からの勝利で万馬券を演出するという波乱の馬。今回も波乱を呼んで17万馬券を引っ張り出してみせた。

■ 勝利ジョッキーコメント
 馬の調子自体も悪くないと思っていたのですが、勝因はやはりペースですね。他の馬ががっちり抑えてくれたので最後まで自分のペースでレースができた。時々走るのを止めることがある馬なので気は抜けなかったけれど、こういうペースだとむしろやる気を失わないみたいです。これはもう、逃げ馬の特権を活かしきったという感じですね。(沢田盛夫利騎手)
優先出走権
レース名の由来 「シクラメン」・・・Cyclamen(ラテン語)。サクラソウ科の観賞用多年草。地中海東岸原産。地下に塊茎があり、長柄の心臓形の葉には白斑があり、裏面は光沢のある紅紫色。春、花は下向きに開き、花弁は5枚でそり返り、白または紅、一重・八重などの園芸品種が多い。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 2170 200 3連複 47425 120
複勝 1497 104/120/51 3連単 142002 61
枠連複 24937 679 ワイド 7783 242/56/44
馬連複 40271 1121
馬連単 49110 652 315195


2007年12月16日(日) 9R 社台スタリオンステーション協賛
特別 第17回 白嶺賞(デュランダル賞)/オープン・水沢ダ1600m・別定 曇・不良
まとめて差し切った! ダイワフォーチュンの末脚炸裂!NAR成績NAR出馬表

大外一気。ダイワフォーチュンが鮮やかな追い込みを決めた。(Photo/横川典視)
 オープン級によるマイル戦・白嶺賞は直線一気に大勢替わる激戦に。勝ったのは7番人気のダイワフォーチュン、外から馬群を撫で切りにする鮮やかな勝利だった。
 雪にはならなかったが非常に冷たい風が吹き抜けた水沢競馬場。コース状態は不良発表も水が浮いた部分は少なく、差し・追い込みも十分に届くコース状態でレースが行われた。

 先行争いを演じたのは大方の予想通りジュリアとセイントセーリング。外枠のジュリアの方がダッシュが良く、内枠の馬たちを制してハナに立つ。セイントセーリングは抑えて2番手につけ、エアウィード、ヤマニンエグザルトが内外から前を追う。1番人気サイレントエクセルや2番人気タイキリオンもその直後におり、人気上位勢がガッチリ前を固める形だ。

 レース前半はこのメンバーにしてはややスロー、馬群もガッチリ固まって進んでいたが、しかし有力どころが前に固まる展開になると逃げる2頭にかかるプレッシャーもさすがに厳しい。普通なら向こう正面半ばあたりで流れが緩むのだが、今回は進むにしたがってどんどん速さが増す展開。前を行く2頭にとっては本来ペースを落として息を入れたいところでそれが出来ず、そのままなし崩しにペースを上げざるを得なくなった。それが後に響いたように思える。

 3コーナーから4コーナー中間ではまだジュリアとセイントセーリングが並んで先頭を守り、後続にもリードを保っていたが、しかし3コーナーあたりですでに脚色を失いかけていた2頭は、直線に入って間もなく後続の猛追撃にさらされる事に。
 2頭の外からはタイキリオンが並びかけ、後ろからはサイレントエクセルが割って出ようとしている。最内に向かっていたエアウィードは「絶対に前が開くと思って我慢していたんだけど(阿部騎手)」なかなか隙間が出来ず、争いの中で出遅れてしまう。

 この5頭の中では外タイキリオンの脚色が良く、直線半ばでは単独先頭に踊り出る。サイレントエクセルはその内にいてやや伸びあぐみ、さらに内のグループはもう止まっている。タイキリオンの差し切りで決まりか?と思った時、大外を突き進んでくる馬が見えた。黄色い帽子・・・ダイワフォーチュンだ!
瀬戸幸一調教師 道中は最後方、勝負所でも離れた7番手にいたダイワフォーチュンだが、直線に向いたところから猛烈な伸び脚を発揮。他が止まって見えるほどの勢いはまさに「並ぶ間もなく」の猛烈さ。
 タイキリオンも馬体を寄せて抵抗しようとするが、ダイワフォーチュンの勢いを止めることはできなかった。ダイワフォーチュンが半馬身抜け出し、さらに差を拡げようとするところがゴール。7番人気馬が鮮やかな追い込みを決めた瞬間だった。

 2着はタイキリオン、サイレントエクセルはこの2頭の争いに加われず3着に終わり、最後の最後で進路が開いたエアウィードが4着。以下セイントセーリング、ヤマニンエグザルト、ジュリアとほぼ一団で入線。1番人気・2番人気とも3着以内に入ったのだが、勝ったのが7番人気では波乱もやむなし。単勝は3,470円、馬番3連単は11万1280円の高配当となった。

 勝ったダイワフォーチュンは父MountainCat・母コンティンジェンシーの牡8歳。JRA5勝の実績をもってこの夏に転入しここまでの成績は5戦1勝だった。
 なおこのレースは社台スタリオンステーション協賛のスタリオンシリーズ「デュランダル賞」になっており、優勝馬馬主には副賞としてデュランダル号の種付け権利が贈られた。(写真は馬主代理として目録を持つ瀬戸幸一調教師)

■ 勝利ジョッキーコメント
 この何戦かスタートで出遅れてレースにならなかったので、まずスタートに注意して。それから道中は折り合い重視、とにかく折り合いをつける事に専念しました。折り合って行ければこういう脚を使える馬だから、チャンスはあると思っていましたよ。距離も長いより短い方がいいのだと思います。(草地保隆騎手)
優先出走権 1・2着馬にトウケイニセイ記念金杯(1月14日 水沢競馬場)の優先出走権が与えられます
レース名の由来 「白嶺」・・・山々に雪が降り積もり、真っ白に見える様子。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 3705 79 3連複 47823 902
複勝 1730 78/184/606 3連単 185453 123
枠連複 21508 159 ワイド 9289 98/218/905
馬連複 39324 242
馬連単 66439 109 375271


| レース情報に戻る |

Copyright(c)2011 IWATE KEIBA KUMIAI All Right Reserved.