■ 2007年8回盛岡 重賞・特別レース結果 取材・文/テシオ編集部
黄菊賞 ウィナーカップ オクトーバーC 岩木山賞 きんもくせい賞 赤松杯

2007年10月20日(土) 10R 日高軽種馬農業協同組合協賛
特別 第7回 黄菊賞(アドマイヤボス賞)/2歳オープン・盛岡芝1700m・別定 
ジェベルロバーツ貫禄勝ち! これで4連勝だNAR成績NAR出馬表

これで4連勝。ジェベルロバーツが安定した強さを見せた(Photo/横川典視)
 アドマイヤボスの種付け権利が副賞にかかった2歳芝特別の黄菊賞。ここは1番人気ジェベルロバーツが人気に応えて快勝し、ビギナーズカップから4連勝を飾った。
 朝から小雨模様の盛岡競馬場だったが、8R頃からやや強い雨となり、メインレースの頃には上がったものの芝コースの状態は良から稍重へと変わったところでレースのスタートとなった。
 先手を奪ったのはセイントクイーン。2番手にはエーシンリパージがつけてここは前走の再現という形に。ダッシュが良かったエスブレットは無理せず控えており、3番手4番手には早くもジェベルロバーツとテンショウベストの人気2頭がつけている。
 序盤のペースはやや速めといったところだが、馬群は思った以上に縦長。上位人気の一角を占めるフジプライドはその最後方近くを進んでいる。
 快調に飛ばす前2頭だったがジェベルロバーツ・テンショウベストの追撃も急で、3コーナー手前でジェベルロバーツが仕掛けてペースが上がるとエーシンリパージが脱落。外からテンショウベストとカネショウボスが加わってきたところでセイントクイーンの手応えも怪しくなり、直線に向いたところではガラリと体勢が入れ替わった。

 直線入り口で内を突いたのはジェベルロバーツ、外に回ったのはテンショウベストとカネショウボス。後退していくセイントクイーンを挟むように3頭が内外に分かれる。さらに内からはエスブレットも接近。フジプライドは後方でようやく追撃態勢に入った、というところで、勝利の行方はどうやらこの4頭に絞られたようだ。

 4コーナーあたりで最も手応え良く見えたのはカネショウボスだったが、しかし直線に向いたところではやはりジェベルロバーツ・テンショウベストの2頭が抜けだしてくる。激しく馬体をぶつけ合いながら叩き合いを演じる2頭。カネショウボスはそんな2頭の接近戦を見て怯んだか、ちょっと外によれてその後は引き離された。
 先頭に出たジェベルロバーツとそれを追うテンショウベスト、一瞬テンショウベストが交わしそうな勢いを見せたが、ジェベルロバーツが1馬身ほど前に出たところで脚色が一緒に。そして今度はジェベルロバーツがテンショウベストを引き離して差を拡げていく。最後は2馬身ほどに差が拡がったところがゴール、ジェベルロバーツが危なげない勝利を飾った。
 2着にはテンショウベストが粘り、エスブレットも良く追い上げたものの3着まで。カネショウボスが立て直して脚を伸ばし4着、直線追い込んできたフジプライドが5着となった。

 勝ったジェベルロバーツは父ウェイオブライト、母ジェベルネバーの2歳牝馬。この日東京競馬場で行われたいちょうSへの出走をめざしていたものが交流解禁が遅れて地元戦に変更。しかし急な路線変更にもかかわらず安定した強さを見せて4連勝目を挙げた。次走は南部駒賞の予定。

■ 勝利ジョッキーコメント
 馬の状態は悪くないし、相手もほとんどが今までに勝っている面々。なのでレースは楽でしたね。強いて言えばコースのどこを通って抜け出すかだけ。コースの内が悪いというので皆外へ行ってゴチャつくから、逆に内を通ったほうがすんなり抜けられるかなと。そこだけでしたね。(菅原 勲騎手)
優先出走権
レース名の由来 「黄菊」=キク科の宿根草で秋に花を開かせる。通常の菊より小柄な花を咲かせ、東北地方では食用ともなっています。南部藩主が京都から持ち帰った菊を食用にしたのがはじめともいわれ、実際に青森県三戸地方で盛んに栽培されています。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 2232 1084 3連複 27800 1048
複勝 691 271/97/30 3連単 130604 2398
枠連複 14103 6026 ワイド 6990 2495/152/107
馬連複 27684 10524
馬連単 46538 13128
256642



2007年10月21日(日) 10R いわて純情米どんぴしゃり杯
特別 第32回 ウイナーカップ(ゴールドアリュール賞)/3歳OP・盛岡芝1700m・別定
突き抜けたワンヌン 3馬身差完勝!NAR成績NAR出馬表
並ぶ間もなく突き抜けたワンヌン。芝戦線ラストに新星が現れた (Photo/横川典視)
 3歳限定芝レースの最終戦・ウイナーカップ。断然の1番人気は実績上位のサイレントステージ、レースでもその人気に応えるかと思われたのだが・・・。ゴール寸前、何もかも置き去りにして突き抜けた馬が現れた。
 4コーナー直線入り口にあるスタート地点、ゲートが開いて飛び出したのはトーセンサンクスだった。内のゴッデスフラワーとしばらく併走したがトーセンサンクスがハナを主張。ゴッデスフラワーは控えて3番手に下がり、1コーナーにはトーセンサンクスが先頭で飛び込んでいく。1番人気のサイレントステージは内の6,7番手あたり、カネショウエリートは外を通って5番手あたり。ワンヌンはこの時点で最後方を離れて追走している。

 前半3ハロンのペースは35秒を切るやや速め。1〜2コーナーを過ぎて落ち着いてくるが、基本的にはよどみのないスムーズな流れだ。
 先行グループはそんな中でガッチリとポジションを固めており、それを見た中団の有力どころは芝の良いところを選ぶ気持ちも働いて徐々に外へと動く。ある意味この中盤の位置取りが、後の勝敗を分けたのかもしれない

 先週は古馬相手に直線まで逃げ粘ったトーセンサンクスだったが、今日は3コーナーあたりでもう脚色いっぱい、早々とシュクジャンヌに交わされてしまう。そのシュクジャンヌも、先頭に出ようかという時には既にカネショウエリートに並ばれており、さらにその外にはサイレントステージも迫っていて、シュクジャンヌが先頭に立っていたのはわずかな間しかなかった。

 4コーナー、コース外目を通ってカネショウエリートとサイレントステージが直線に入ってくる。2頭とも外を回った分、一瞬伸びあぐねたように見えたが、直線に向ききってしまえば勢いの良さは歴然。特にサイレントステージはまだ持ったままの手応えで、やはりこの2頭の勝負になるのかと思われた。

 満を持してカネショウエリートを突き放しにかかるサイレントステージ。楽々先頭に立った、と思った時、内をついて黒い帽子が一気に伸びてきた。それまでは馬群の中に挟まっていたワンヌンが、ソードやカネショウエリートの間を縫って抜けだしてきたのだ。
 トップスピードに乗っていたはずのサイレントステージが、あっという間に置き去りになる。勝ちを確信したワンヌン鞍上小林俊彦騎手はゴール手前で追うのをやめ、流してゴールイン。それでもサイレントステージとの差は3馬身にまで開いた。

 勝ったワンヌンは父ジェニュイン、母セイショウポッポの3歳牝馬。南関未勝利で移籍してきたが瞬発力が活きるコースで実力発揮、移籍後3連勝で特別勝ちまで登り詰めた。
 なおこのレースは社台スタリオンステーション協賛・ゴールドアリュール賞となっており、優勝馬ワンヌンの馬主には副賞としてゴールドアリュール号の種付け権利が贈られた。(写真右・馬主代理として目録を手にする小林義明調教師)

■ 勝利ジョッキーコメント
 逃げる馬ではないし、気性がちょっと悪いところがあるから無理をせず、位置取りはうしろでいいと思って最後方でも特に気にしませんでした。そこから徐々に位置取りを上げていったのですが、まさかここまでの脚があると思っていなかったから半信半疑。最後は凄い脚を見せましたね。軽いコースや芝が合うのではないでしょうか。(小林俊彦騎手)
優先出走権
レース名の由来 「ウイナー」・・・winner。英語で「勝者」の意。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 2216 303 3連複 38647 1928
複勝 1298 209/475/51 3連単 146394 1205
枠連複 18387 3313 ワイド 7242 990/164/340
馬連複 32873 6355
馬連単 54973 3264
302030



2007年10月22日(月) 10R
特別 第8回 オクトーバーカップ/B1・盛岡ダ3000m・別定
新ステイヤー誕生! センリオー3馬身差の完勝だNAR成績NAR出馬表
雨中の長距離戦。3分20秒の戦いはセンリオーが決めた (Photo/横川典視)
 今シーズン2つめの3000m戦・オクトーバーカップ。10頭中8頭が単勝一ケタ人気という混戦ムードに、センリオーが3馬身差をつける完勝で断を下した。
 時折激しい雨が降る盛岡競馬場。コース状態は徐々に悪化し、メインレースの前にはついに不良となった。とはいえコースに水が浮くほどではなく、いわゆる“脚抜きの良い状態”になったところだ。

 長丁場だけに各馬の出方が注目されたが、ハナを切ったのはコパノダヴィンチだった。好スタートからダッシュを効かせたコパノダヴィンチはセンリオーが控えた事もあってすんなりハナを奪い、プラジュニヤワンに接近されつつも徐々にペースを落としてスローに持ち込む。前半3ハロンは38秒台後半、かなりのスロー。

 しかし、最初の3コーナーあたりで早くも先頭交代、プラジュニヤワンがコパノダヴィンチを交わして前に出る。スタート直後は後方にいたプラジュニヤワンは向こう正面を使ってポジションを上げると、3コーナー手前ではコパノダヴィンチに並ぶところまで進出。そうなってしまうとコパノダヴィンチの方も競り合う意志はなく、むしろ控えてハナを譲るような格好になった。
 とはいえプラジュニヤワンも、自分のペースで走ってみたら前に出ちゃいました、といった雰囲気だったから、先頭に出たとはいえペースを上げるでもなく、逆にさらにスローに落とすような感じになった。追走する馬たちもこのあたりは手綱をガッチリ抑えるか、反対に手綱を緩めて馬の行く気に任せるか、いずれ流れに乗る事に専念しつつ進んでいく。

 2度目の向こう正面、レースの2/3を過ぎていよいよ各馬が動き始める。快調に逃げ続けるプラジュニヤワンは一時リードを4、5馬身開いていたが、後続もじわじわ追い上げて3コーナー手前では差はほとんどゼロに。この辺りの各馬の位置取りは、前からプラジュニヤワン、コパノダヴィンチ、ウエストサンオペラとセンリオー、この4頭が前のグループ。ベルモントルークやヤマニンリボールト、サージェリーが真ん中のグループ、そして後方に大きく離れてマツリダカレー。
 すでに手綱をしごく姿が見えるプラジュニヤワンだが、その割にはなかなか脚色が鈍らない。持ったままで迫るコパノダヴィンチにもなかなか交わさせず、気がつけば2頭並んだまま、まだプラジュニヤワンが先頭を守ったままで直線に突入。

 残り200m、ここでコパノダヴィンチが前に出る。プラジュニヤワンを難なく振り切ってすぐさま1馬身ほど抜け出すコパノダヴィンチ。しかし今度はそこに、センリオーが加速をつけて襲いかかってくる。
 ここからのセンリオーの伸び脚は素晴らしかった。2頭が並んだと思った時にはもう突き抜けている、3000mを走ったあととはとても思えない伸び。後方では差し馬勢が必死の追い上げを見せていたが、センリオーはお構いなしに一直線。飛ぶようにゴール板を駆け抜けた時には2着に3馬身の差が開いていた。

 勝ったセンリオー父ウイニングチケット、母キタノシルキーの牡の4歳馬。デビュー年は未勝利、3歳時は2勝と伸び悩んでいたが、今シーズンは9月の水沢2000m・猿ヶ石川特別で初特別勝ちを挙げ、芝特別でも上位に食い込むなど成長を見せていた。

■ 勝利ジョッキーコメント
 少しクセのある馬だと聞いていたので、馬ごみに入れて折り合いをつけた方がいいかなと。それで常に前に馬を置くような位置取りを選びました。4コーナーまで余力十分で持ったまま、最後も良く伸びましたね。折り合いがつくしスタミナもある。距離が短くても差せる脚を持っていると思う。素質は良いものがある馬ですよ。(板垣吉則騎手)
優先出走権
レース名の由来 「オクトーバー」・・・October。英語で「10月」の意。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 6762 665 3連複 39933 605
複勝 2713 376/256/335 3連単 179677 352
枠連複 ワイド 9128 407/210/340
馬連複 53340 2432
馬連単 62320 1172
353873


2007年10月27日(土) 10R
特別 岩木山賞/C1級・盛岡芝1700m・別定 
大逃げを 捉えて交わして突き抜ける ペルターブレス圧勝!NAR成績NAR出馬表

「芝ならどこからでも動ける」と草地騎手。ペルターブレスの芝適性は高そうだ(Photo/横川典視)
 C1級の芝特別・岩木山賞はコスモアテナの大逃げを捉えて交わしたペルターブレスが優勝。終わってみれば6馬身も突き抜ける圧勝だった。
 このレースは10頭立てとはいえいずれもそれなりに芝を走れる面々、力差もあまりない感じだし、レースの流れはスローになるかと思われたのだが、ゲートが開いてみれば序盤から意外な展開になった。
 外枠ながら好スタートを切ったコスモアテナ、さらに加速をつけて内の馬たちを制すると、一気にハナに立ってそのまま引き離したのだ。
 1コーナーに入る頃にはすでに5,6馬身差のリード。2コーナーを回って向こう正面に入る頃には差がさらに拡がり、ゆうに11〜12馬身差はあろうかという大逃げの形。
 この辺りの馬群の形は、コスモアテナから大きく離れて8頭が固まる集団、さらに大きく離れて最後方を進むモンヨシゴールド、と先頭から最後方まで70mか80mはありそうな長大な隊列になっている。

 先頭を行くコスモアテナは決して折り合いを欠いているわけではなく、あくまでも快調な逃げ。そのためかなかなか脚色が衰えず、向こう正面を走りきって3〜4コーナー中間に入ってもまだ10馬身以上のリードを保っている。後続もペルターブレスを先頭に追撃にかかっているが、さすがにこの差は簡単に埋まりそうにない。大逃げからそのまま逃げ切りか、と場内のざわめきもだんだん大きくなっていく。

 が、4コーナーから直線に入るところで、さしものコスモアテナの逃げ足も急激に衰えた。前に進む勢いが目に見えて落ちており、気がつけば直後にペルターブレスが接近。
 先頭が替わる瞬間は意外にあっけなかった。コーナーで最内を通ったペルターブレスはスムーズにカーブを切った勢いのまま加速すると、脚の止まりかけたコスモアテナの内を突く。コスモアテナもぴったり止まっているわけではないがもはや抵抗できず、坂にかかったところで攻守交代。
 このあとはペルターブレスの独壇場となった。この馬らしい大きなフットワークの走りで後続を楽々突き放し、リードを拡げつつ悠々ゴールイン。2着につけた差は6馬身にまでなっていた。

 勝ったペルターブレスは父エイシンサンディ、母シルバールビーの牡4歳。今シーズンは好走しつつもなかなか勝てずにいてこれが今シーズンの初勝利で、昨年8月以来の勝ち星。特別勝ちもこれが初となった。

■ 勝利ジョッキーコメント
 逃げた馬はどこかでバテるだろうし、これでバテないような馬だったらそれは仕方ないからね。まあ、自分の馬もそれほどぐりぐりの人気でもなかったから、とにかく馬の能力を出し切るだけと思っていたのでむしろ気楽でした。ダートでは手応えの割に動かないのに芝ならどこからでも行けるね。芝ならもう少し上のクラスでも通用するのではないでしょうか。(草地保隆騎手)
優先出走権
レース名の由来 「岩木山」・・・青森県弘前市の北西にそびえる円錐状の二重式火山。標高1625m。南東麓に岩木山神社があり、江戸時代建立の社殿は壮麗。津軽富士と呼ばれる。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 1801 177 3連複 31243 1700
複勝 1057 143/170/247 3連単 123222 1005
枠連複 19611 1363 ワイド 6807 287/535/604
馬連複 28489 944
馬連単 38783 684
251013



2007年10月28日(日) 10R報知新聞杯
重賞 第1回 きんもくせい賞(ネオユニヴァース賞)/オープン・地方競馬全国交流・盛岡芝2400m・定量
4頭タイム差無しの大接戦 制したのは3歳ボスアミーゴ!NAR成績NAR出馬表
大接戦を制したのはボスアミーゴ。古馬芝重賞初の3歳馬による優勝だ (Photo/横川典視)
 今シーズン最後の芝重賞・きんもくせい賞はゴール前で4頭が一線になる大接戦。その中からわずかに抜けだしていたのは3歳・ボスアミーゴだった。
 13頭が覇を争ったきんもくせい賞だが、単勝人気はサイレントグリーンとボスアミーゴの2頭が抜けてリードしていた。当初はサイレントグリーンが1倍台をキープ、ボスアミーゴが2倍台で推移していたが、レース前にサイレントグリーンのオッズが少し下がり、最終的にはこの2頭が共に単勝2.1倍に。
 結果、票数の差でサイレントグリーンが1番人気、ボスアミーゴが2番人気になったのだが、3番人気は9.8倍のコスモダークだったから、いずれ“この2頭のどちらかが勝つ”とファンも評価していたということになる。

 向こう正面入り口付近からのスタート、まずはナイキアヘッドがハナを奪ってレースが始まる。これにタイキリオン、マルタカキラリー、クルセイズが加わって一瞬先行争いが激しくなり、レース序盤のペースは2400m戦にしては速いものになった。
 しかしそれも1周目のスタンド前を通過する頃にはかなり落ち、先頭ナイキアヘッドと後続の馬群の差もぐっと縮まっていく。このあたりでの各馬の位置取りはナイキアヘッドを先頭に2番手タイキリオン、3番手クルセイズ、4番手マルタカキラリーまでがバラバラと縦長で進み、その後はごちゃっと一団。サイレントグリーンはそんな集団の中で9番手あたり、ボスアミーゴやコスモダークもほぼ同じあたりにつけている。淡々と進みつつ各馬折り合いに専念、苦しい馬が位置取りを前後に動かしている、といった状況。

 だが、レースの転機は意外に早く訪れた。2周目の向こう正面に入ってすぐコスモダークやボスアミーゴがポジションを押し上げ始め、先行グループを飲み込むところまで迫ったのだ。これを見てサイレントグリーンも動きだし、レースの流れが一気に速くなっていく。
 先頭は必死にリードを守り続けるナイキアヘッド、この馬が4コーナーまでレースを引っ張り続ける。が、タイキリオンやマルタカキラリーはすでに振り落とされ気味で、替わって先頭を狙う位置についたのはクルセイズ、コスモダークやボスアミーゴ、そしてサイレントグリーンにガッサンカーネギー。今回は内を突く馬はなく、人気上位の5頭がコース外目に集結して直線の攻防へとなだれ込む。

 直線・坂の下、ここまで早め早めに動いてきたボスアミーゴが一気に先頭に立つ。しかしそれをクルセイズが差し返して坂の上ではこちらが先頭に躍り出た。どちらも先頭に抜け出てしまうと脚色が鈍る馬、2頭並んで懸命の追い比べを続けるところに、今度は後からサイレントグリーンとガッサンカーネギーが、こちらも2頭並んで猛烈に迫ってくる。
 ゴール寸前、ボスアミーゴがクルセイズを捉えて再び先頭に抜け出す。そのままこの2頭が並んでゴール板を通過しようとした瞬間、後の2頭もほぼ同時に飛び込んできた。ゴール板を通過する瞬間はまさに4頭一線、最内クルセイズがやや不利に見えたが、それでもほとんど同時にゴールしたと言っていい大接戦だ。

 この争いの行く末は写真判定となったが、戦った騎手たちにはどの馬が勝ったか分かっていたようだ。真っ先に引き上げてきたボスアミーゴの鞍上・菅原勲騎手は笑顔で馬を下り、サイレントグリーンの板垣騎手やクルセイズの阿部騎手は悔しそうに苦笑いをしながら下馬。結果もその通りで、1着ボスアミーゴ、アタマ差2着にサイレントグリーン、3着はハナ差で外ガッサンカーネギー。クルセイズはさらにアタマ差遅れての4着。しかしこの4頭までがタイム差無しの際どい勝負だった。

 勝ったボスアミーゴは父アドマイヤボス、母サクラユキクインの3歳牡馬。地元3歳の芝レースでは敵無しで、古馬に混じっても実力通用を証明ずみ。今回は距離が心配されたが無事乗り切り、岩手の古馬オープン級の芝重賞で初めて3歳馬による優勝を成し遂げた。
 なおこのレースは社台スタリオンステーション協賛・ネオユニヴァース賞となっており、優勝馬馬主には副賞としてネオユニヴァース号の種付け権利が贈られた。(写真右・目録を手にする馬主・千葉浩氏)

■ 勝利ジョッキーコメント
 距離そのものについては、最近は落ち着きが出てきたので問題ないとは思っていましたが、どんなレースができるかは未知数だったから意識して早めの仕掛け。その分、最後が甘くなって追いつめられました。でもよく頑張ってくれたと思います。まだ3歳、力をつけている段階でこの結果なら今後が楽しみですし、JRAでの勝利も果たしたいですね。(菅原勲騎手)
優先出走権
レース名の由来 「きんもくせい」・・・金木犀。もくせい科の常緑低木で、秋にオレンジ色の小さな花を咲かせます。本来雌雄同株ですが、日本には雄株しか入ってきていないので花は咲くものの実ができないとされます。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 3456 1253 3連複 33816 3188
複勝 1481 355/428/76 3連単 160287 5578
枠連複 20711 8505 ワイド 8418 2099/419/483
馬連複 43209 19011
馬連単 65467 15628
336845



2007年10月29日(月) 10R
特別 第33回 赤松杯/オープン・盛岡ダ2000m・別定

やはり2強対決 今回はテンショウボスに軍配上がるNAR成績NAR出馬表
最後は2馬身突き放し、テンショウボスがライバルを破った (P/横川典視)
 盛岡開催ラストを締めくくる特別・赤松杯は、下馬評通り4歳2強の一騎打ちになった。互いにマークしつつ進んだ2頭は最後まで激しく戦い、テンショウボスが2馬身差でライバルを破った。
 曇り空から時折雨がこぼれ落ちてくる天候だが、結局激しく降り出す事はなくコース状態は良発表。脚質の差もあまり出ない、比較的良好な状態のコースを舞台にレースが行われた。

 ゲートが開いて飛び出していったのは3歳三冠馬・セイントセーリング。ハナを奪うべく手綱をしごいて先頭に立っていったセイントセーリングはしかし、いざ前に出てしまえばハイラップはお断りとばかりに即座にペースダウン。あっという間に馬群が密集し始めた。有力どころが折り重なるように馬群を形成しつつ、ひとまず3ハロン38秒台の緩い流れに身を任せる。

 楽に主導権を握ったかに見えたセイントセーリングだったが、向こう正面に入って早々、思わぬ攻勢を受ける事になる。それまで最後方にいたダイワフォーチュンがいきなりハナを奪いに来たのだ。ダイワフォーチュンに前に入られたセイントセーリングは一瞬折り合いを欠き、またこれでペースが遅めから普通〜やや速いくらいへと変化、セイントセーリングにとっては厳しい展開となってしまった。
 この間もサイレントエクセルとテンショウボスは馬群の外目で2頭並んで追走中。前の馬の攻防はさほど気にしていない、という位置取りだ。

 3コーナー、レースの流れはさらに速さを増してくる。ダイワフォーチュンの直後にはニシノグレイシャ、そしてサイレントエクセルとテンショウボスが馬なりで接近。2番手で頑張っていたセイントセーリングは3・4コーナー中間にいたってついに脱落しはじめ、エアウィードやハルサンヒコも追走にいっぱいになっているのが見える。後方からはヤマニンエグザルトも追ってくるが、こちらはまだ先頭から6、7馬身離れているところ。

 直線に入ったところではニシノグレイシャが先頭に。が、同馬の鞍上・沢田盛夫利騎手はこの時こう感じていた。「これでなんとかなるかな、と思って外を見たら2頭(サイレントエクセル・テンショウボス)が手綱を持ったままで並んできたからね。ああ、手応えが違うな、と」。
 内サイレントエクセル・外テンショウボスと並んだ2頭は互いにぴったり馬体を併せたまま、そしてまだ持ったままでニシノグレイシャを交わしていく。あくまでも相手はお互いの一頭のみ、レース序盤からマークし合っていた2頭の、ここからがいよいよ最後の決戦だ。

 やや勢いに勝るテンショウボスがじわりと前に出る。サイレントエクセルも遅れじと盛り返す。残り100m、再び両馬の鼻面が一線に並ぶ。しかしテンショウボスが改めて突き放すとサイレントエクセルはもう盛り返せない。テンショウボスがさらにリードを拡げたところがゴール。今回のライバル決戦は2馬身差でテンショウボスに軍配が上がった。

 3着はニシノグレイシャが楽に確保する勢いだったが、最後の最後でヤマニンエグザルトが追い込んで来て接戦に。ここはニシノグレイシャがクビ差で3着を守りきった。5着は6馬身離れてエアウィード。3歳2頭はハルサンヒコ6着、セイントセーリング8着に終わった。

 勝ったテンショウボスは父ティンバーカントリー、母エイシンノーブルの4歳牡馬。昨シーズン後半からメキメキと力をつけ、今シーズンはみちのく大賞典優勝のほかグレードレースでも健闘して今や岩手のNo.1に成長した。次走はオッズパークグランプリと北上川大賞典と両睨み、ローテーションと馬の状態を見て決定するとの事。

■ 勝利ジョッキーコメント
 今回はそれほど出遅れなかったように、調子は良くなっていたのだと思います。相手はだいたい一頭だろうからそれにあわせたレース運びをしましたが、最後まで力を出し切ってくれました。盛岡なら得意だし距離もこなせますが、水沢だとどうも割引で。それが今後の課題でしょうね。(小林俊彦騎手)
優先出走権 ・このレースの1・2着馬にはオッズパークグランプリ(11/12水沢競馬場)の優先出走権が与えられます。
・このレースの1・2着馬には北上川大賞典(11/25水沢競馬場)の優先出走権が与えられます。
レース名の由来 「赤松」・・・マツ科の常緑高木。樹皮は亀甲状にはげやすく、芽の色と共に赤褐色。クロマツより葉が柔らかく、材は建築用皮付丸太、薪炭用、パルプの原料となる。またテレトラックが所在する岩手県宮古市の「市木」とされる。

発売票数 的中票数 発売票数 的中票数
単勝 4334 1990 3連複 40823 6295
複勝 3200 965/846/296 3連単 178235 10612
枠連複 22792 11184 ワイド 10436 2904/896/538
馬連複 39096 15168
馬連単 71780 22523
370696


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