 まさにポール・トゥ・ウィン。先頭を譲ることなく逃げ切って9馬身差。シャーベットトーンは強かった。 (P/横川典視)
14頭が争ったダートグレード競走・マーキュリーカップJpn3。人気を集めたのはやはりJRA勢だったが、なかでもダントツの1番人気に支持されたシャーベットトーンがレースでも他を圧倒。9馬身差をつける圧勝で念願のタイトルを手にした。
レースは序盤からシャーベットトーンが支配した。スタート後の先行争いを押さえて先頭に立つシャーベットトーン。クーリンガーやエイシンロンバードも逃げられれば逃げたかったようだが、枠差もあって前に出切る事ができない。その後は無理をせず番手を確保、シャーベットトーンの後で流れに乗るのに専念する事に。
この先行グループの直後にテンショウボスやストロングブラッド、エアウィード。外枠のサイレントエクセルは一瞬先行争いに加わるような勢いだったが、最初の直線を走り抜けながら中団に後退、エアウィードらのいる6、7番手につけている。
グレードレースとしてはやや緩いペース、スローペースといっていいくらいの流れで進む馬群。向こう正面あたりではシャーベットトーンを先頭にクーリンガー、エイシンロンバード、サイレントエクセルらが3、4馬身の圏内に連なっているのを始め7頭ほどの先行グループが僅差にごった返すくらいだったが、のこり800mを過ぎたあたりから先行勢がペースアップ。特にエイシンロンバードがクーリンガーの外に並びかけていった事で俄然流れが速くなる。
4コーナーを回る頃にはシャーベットトーンを先頭にエイシンロンバードとクーリンガー、そしてストロングブラッドとテンショウボスがひとかたまりのグループを形成、エアウィードとサイレントエクセルがいる次位グループは引き離されてゆき、勝負はこの前の5頭に絞られる。
とはいえ、シャーベットトーンの手応えはあくまでも余裕で、押して押してついていってもまだ離され気味の後続とは歴然とした差があった。4コーナーから直線に向いたところでもまだ馬なり。ここでつけた2馬身ほどの差が、もはやセーフティリードにしか思えない。
あとはワンサイドゲームだった。「先頭に立つと気を抜く馬で、前走もそれで負けているから今日は最後までしっかり気合いを入れようと(吉田豊騎手)」吉田豊騎手はリードが拡がっているのを分かっていてなお手綱を緩めず、むしろ勝ちを決めてからもビシビシと馬に気合いを入れる。シャーベットトーンもそれに応えて最後まで脚を止めず、ゴールした時には後続に9馬身、あわや大差という差をつけていた。
離れた2着争いは、最後の最後まで競り合いを続けた末クーリンガーが2着を奪取。エイシンロンバードは3着に。4着争いはテンショウボスとストロングブラッドだったが、こちらはテンショウボスが4着を確保してJRA勢の掲示板独占を阻止した。
勝ったシャーベットトーンは父ヘクタープロテクター、母ジェラートの牡5歳、白老ファームの生産馬。未勝利勝ちをダートで収めてからはダート路線に転向し、今年からは重賞にも出走するようになっていた。東海S3着などすでにG2級の走りを見せており、今回の勝利で秋のG1戦線へと弾みをつける事になった。
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ダートだとちょっとズブイところがある上に、3コーナーくらいで下がって外から被せられる、というレースになるのですが、芝だとそういう事が無く乗りやかったですね。今回はいつでも動ける位置をずっとキープできましたしね。ダートでもそんなに悪くはないですが、やはりこの馬は芝の方が合うタイプなのでしょう。まだ若いし、伸びる余地もあるのではないでしょうか。(村上 忍騎手)