 特別初制覇を果たしたマツリダワルツ(Photo/横川典視)
パラダイスフラワーの2番手を争うレース。多くのファンがそう考えたあやめ賞だったが、ゴール前に大きなドラマが待っていた。5頭一線の争いから抜けだしていたのはパラダイスフラワーではなく、マツリダワルツだった。
最内枠からポンと飛び出したパラダイスフラワーがそのままハナを奪うのかと思いきや、それを制してマツノメガミが飛び出していく。結局ハナに立ったのはマツノメガミの方で、すでにここから波乱の芽が生まれ始めていた。
超スローなペースに落として逃げるマツノメガミ。パラダイスフラワーも無理をせず2番手につけ、その後ろにサクラアリエルやサイレントステージら人気上位が固まって進む。マツリダワルツはいつもより大きく前、中団の6〜7番手あたりにつけている。
マツリダワルツにとっては「ペースが遅かったから楽について行けた。それに距離が長いから落ち着いていられたしね(南郷騎手)」という事で、いつもよりはずっと楽に乗れるポジションを確保していたようだ。
勝負所を迎えた3〜4コーナー、ここで意外なシーンを目にする事になる。先頭を守るのはマツノメガミ、そして2番手のパラダイスフラワーがいよいよ動く・・・と思いきや、パラダイスフラワーの手応えが意外なほど悪く、差を詰めるどころか拡げられてしまうではないか。
直線に向いたところでは1馬身ほどしかなかった差が、気がつけば2馬身以上に。そのうえパラダイスフラワーは懸命に追っているにも関わらずジリジリとしか伸びず、そうこうするうちに直後にサクラアリエルやサイレントステージが食い付いてきて、そして大外にはマツリダワルツも持ち出してパラダイスフラワーの背後から襲いかかる体勢だ。それどころかマツノメガミの逃げ足もまだ衰えておらず、そのままならマツノメガミの逃げ切りまであっておかしくない。ゴール前はまさに大混戦に陥った。
パラダイスフラワーも意地を見せた。マツノメガミが急激に止まった事もあってこれを捉えて交わし、サクラアリエルやサイレントステージの追撃も振り切った。内外挟まれながらも何とか先頭に立ってゴールになだれ込もうとするパラダイスフラワー。しかし外から一気に伸びてきたマツリダワルツには、もはや抗うことはできなかった。
結果、ゴール板できっちり交わしたマツリダワルツが優勝、パラダイスフラワーは2着となり、以下サクラアリエル、マツノメガミ、サイレントステージの順で入線。大混戦ではあったが、終わってみれば1〜5番人気が揃って掲示板に入る決着となった。
勝ったマツリダワルツは父チーフベアハート、母ユキノワルツの牝4歳馬。早くから重特路線で活躍していたが脚質故なかなか勝てず、これが通算4勝目で特別は初勝利。距離が伸びて良さを発揮し、ひまわり賞の主役候補に躍り出た。
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いつもよりいくらか動きが悪く、行きっぷりがあまり良くなかった。それで、もともと先行するつもりでしたが、もっと早めに前につけるレースをしました。でも直線は、前2頭もよく頑張っているなと思いましたが、こちらもしっかりと伸びてくれましたね。(菅原 勲騎手)