■ 今週の注目レース−観戦のポイント

 

 12月29日(金) シクラメン特別 水沢ダート1800m C1

 12月30日(土) 夏油特別 水沢ダート1900m B3

 12月31日(日) −重賞−桐花賞 水沢ダート2000m オープン


好調馬多数! いったい誰がこの面々を統べる事になるのか!?

 第5回 シクラメン特別 /12月29日 水沢ダート1800m(サラ系C1・別定)
 C1級の特別戦・シクラメン特別ですが、ここのところC1級やC2級の特別戦がほとんど設定されていなかったことから、特別戦を転戦してきたという馬はほとんどいなくて、むしろずっと平場を進んできて今季特別初出走、という馬が多くなっています。メンバーをざっとみてもいろいろなルートから進んできて、今回が初対戦同士も多く、意外に予想は難しそうです。
 前開催にあったC2級特別・胆沢川特別も同じような状況でしたが、3着に最低人気の馬が突っ込んで3連複・3連単とも万馬券。このレースでも同様の事を警戒しなくてはならないでしょう。

 注目馬として上がるのは、まずは転入初戦を快勝したニシノキリフダ。2着に負かしたアドマイヤレグルスという馬はC1級でも力が上の存在と見られていて、それを破ったのは高く評価できますし、その時の水沢マイルのタイムも優秀でした。父は皐月賞・菊花賞の2冠を制したセイウンスカイで距離延長はどんと来い。JRA時代に中距離戦ばかり使われていた点もプラス材料でしょう。
 また、岩手に転入して8戦5勝、あっというまにC3からC1に上がってきたイイデタイセイや、古馬と走るようになってメキメキ力をつけたモエレネクサスは血統的に今回の距離に魅力大。もちろんここで通用する力も持つ馬たちです。テンマやカリオーペの、今回のメンバーの中ではベテランにあたる馬たちも、ここのところ好調ムード濃いのが押しの材料に。
 昨年のこのレースでは人気上位馬がほぼ揃って上位に入り、比較的堅い結果に終わりましたが、今年はどうなるでしょうか。

優先出走権
レース名の由来 「シクラメン」=Cyclamen(ラテン語)。サクラソウ科の観賞用多年草。地中海東岸原産。地下に塊茎があり、長柄の心臓形の葉には白斑があり、裏面は光沢のある紅紫色。春、花は下向きに開き、花弁は5枚でそり返り、白または紅、一重・八重などの園芸品種が多い。



波乱の夏油特別 今年は荒れるか?堅いのか?

 第6回 夏油特別/12月30日 水沢ダート1900m(サラ系B3・別定)
 今年で6回目を迎える夏油特別ですが、ここまで行われた6年・5回の結果はいずれも波乱含み。人気上位馬同士で決まったためしが無く、1番人気・2番人気・3番人気のいずれかが必ず崩れる(時として人気上位馬総崩れという事も・・・)、1番人気の馬が連対してもヒモは人気薄(例えば昨年の夏油特別は1番人気マルニシャンハイが2着でしたが、勝ったのは10番人気のストーミーガール)ということがあって、つまり一筋縄でいかないレースとなっています。
 それは、冬の水沢の特殊なコース状態やほとんどの出走馬が経験した事のない1900mという距離に原因があるのでしょうし、シーズンオフが近づいて馬の状態面でも1年分の疲労等があって、今シーズンここまで好成績を残してきた馬−つまり人気馬−が力を出し切れない、という事も原因のひとつでは、と思われます。

 また、過去のこのレースを見るとスピードに勝ったタイプが苦戦し、パワータイプの馬が善戦している傾向があるように感じられます。どちらかと言えばそれまで勝ちきれないでいた、レースでズブイところを見せる、というような馬が意外と好走、1400mあたりで勝ちきれなかったタイプが一変するという事があって、近走不振だからといって一概に軽視できません。

 今回のメンバーはいずれも近2〜3走で勝ち負けに絡んでいる、という好調馬が多いのですが、上記のような点から、1400mでスパッと切れて勝った馬よりは、マイルあたりで動きがよくなるけどまだ距離が足りない、という馬を狙ってみた方が面白いかもしれませんね。
 メンバー中この条件を経験しているのは、昨年の駒形賞A2で0.4秒差5着のグラスハンター、一昨年のこのレースで1番人気に支持され2着となったグレートセイコー、3歳時・4歳時にそれぞれ1戦ずつ経験しているレオジュリアンの3頭。マイル以上の経験のない馬もおり、距離経験の差も重要なファクターになるのではないでしょうか。

優先出走権
レース名の由来

「夏油」:夏油温泉:栗駒国定公園内の焼石連峰にある駒ケ岳の西麓、標高700mの高地に湧く秘湯。




いよいよやって来た大一番! 3歳が若さで押し切るか、それとも古馬の貫禄か

 -重賞− 第32回 桐花賞/12月31日 水沢ダート2000m(サラ系3歳上オープン・定量)
 今年の桐花賞は、3歳馬対古馬の構図がはっきりと見えているようです。
 今シーズンの古馬戦線は非常に混戦、いってみればドングリの背比べのような所があって、結局12月も末となったこの時期まで、古馬オープン級の重賞・特別を複数勝った馬は2頭だけ。一頭は大井のコアレスハンター。岩手所属馬では、先日の早池峰賞でヤマニンエグザルトがオープン2勝目を挙げて、ようやく岩手所属馬にオープン重特2勝馬が現れました。
 気がついてみれば昨シーズンのこの時期の、重特を引っ張っていた馬たちがすっかり不在。替わって戦線の中心となっているのはクラスを上げてきた馬か他地区からの転入馬。その中からも柱となるような存在がついに生まれなかったのが今年の混戦の要因だったでしょう。
 一方3歳馬は、史上稀に見るハイレベルに湧きました。オウシュウクラウン、サイレントエクセルの2頭は古馬となっても牡牝それぞれのトップに立つであろう存在ですし、テンショウボスもいずれ古馬オープンの中心メンバーになるでしょう。
 そんな古馬と3歳の“熱さ”の差が、ファン投票上位を3歳馬が占めるという結果につながったのではないでしょうか。例年は3歳馬が出てきても1頭か2頭、0頭という年も珍しくないのに、3頭も出走するというのはここ10年では初めての事。それだけファンは、3歳馬により大きな期待を持っているという事なのでしょう。

 オウシュウクラウンは桐花賞を目標にして確勝の体勢ですし、サイレントエクセルも、前走の雪辱を晴らすべくここは負けられない戦い。テンショウボスにしても上記2頭との再戦の中で今シーズンの成長度を見せつけるチャンス。あわよくば・・・の野望を持って挑んでくるはずです。
 桐花賞の歴史の中で、古馬を押しのけて優勝した3歳馬はバンケーティングしかり、メイセイオペラしかり、グレートホープしかり、そしてカウンテスアップしかり、いずれもその後の歴史に名を刻むような名馬でした。今年の3歳馬達がその域に達しているかどうか?ここまでのレースぶりを見る限りは十分可能性があるといえるでしょう。

 対するベテラン古馬勢では、なかなか個性的な面々になりましたが、中ではやはり4歳・5歳馬の活きのいい馬が中心になるのでは。今シーズン急成長を見せるミサキノハンター、昨年のこのレースの覇者・マツリダパレス。それぞれの近走は、勝ち・負けはあるものの各馬にとって決して悪くない内容。その勢いならば桐花賞でも、と思わせるものは十分にありました。
 そしてニッショウウララやブラーボウッズ、ゲイリーエクシード。彼らは今の岩手競馬の中でも指折りの個性派であり、勝つ時はどんな展開でも乗り切ってしまう、いかにもベテランらしい奥の深さを持っています。
 先ほど「桐花賞を勝った3歳馬は後の名馬」と書きましたが、逆に言えば“少々強い”程度の3歳馬では古馬にはね返されてきたわけで、今年の古馬勢、まとまって立ちはだかれば、3歳勢をはね返すに力の不足はないように思えます。

 3歳勢対古馬勢。ここで3歳馬が世代交代を決めてしまうか、それとも古馬がはね返すか。その勝負の成り行きは、年末の大一番にふさわしい戦いになりそうです。

 桐花賞についてはこちらのスペシャルサイトもご覧下さい。

優先出走権
レース名の由来

「桐花」=「桐の花」:岩手県の「県の花」。桐はゴマノハグサ科の落葉高木で、幹は高さ10mに達する。原産は中国大陸で、我が国各地に栽培される。葉は大形掌状、三浅裂。晩春、芳香ある淡紫色の筒形の5弁の美花を咲かせる。材は軽軟で色白く、くるいが少なく、耐火性があり吸湿性も少ないので、琴・箪笥・家具などとして、また屑を焼いて懐炉灰に用いる。樹皮は染料、葉は除虫用になる。




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