 あっと驚く逃げ切り勝ちのミサキハンター (Photo/佐藤 到)
青藍賞、そして南部杯へとつながるすずらん賞。この重要なレースを、初のオープン特別出走というミサキノハンターが逃げ切りで制した。人気上位馬が沈み、まさに波乱というにふさわしいレースだったが、若手が歴戦のオープン馬を手玉に取って見せる、スリル溢れるレースでもあった。
力ずくでハナを奪いにいこうとするローランボスコ。その内側で、すっと2番手につけ、そして次第に先頭に出て行ったミサキノハンター。波乱の種は実はこの時まかれ、既に芽が出ていたのかもしれない。
いや、もうひとつ言えば、大外から前に出て行こうとしたシンボリスナイパーやエアウィードを意識したか、1コーナーを回るローランボスコはやや外目を回るような気配を見せた。ローランボスコが外に膨らんだところにドントコイタカトモが入り込もうとしていて、ローランボスコがこの辺の馬群の処理をしているうちにミサキノハンターが好ポジションを掴んでいた。このスタート直後のポジション争いで上手く流れに乗れたのが、ミサキノハンターにとって大きなアドバンテージになったに違いない。
ミサキノハンター先頭、ローランボスコ2番手の隊形は2コーナーを回ってバックストレッチに入っても変わらず進む。後続にとっては前がA2から上がってきたばかりの馬ということで油断があったのかもしれないが、それ以上に動きも悪かった。
エアウィードはレース序盤から行きっぷりが良くなく、バックストレッチ半ばを過ぎても後方で動けず。ドントコイタカトモは馬群の中にいたが、これもいつの間にか中団よりも後ろに下がっている。シンボリスナイパーはレース半ばを過ぎたあたりから行き脚が鈍り始めた。最後方にいたブラーボウッズが我慢ならぬという風に捲っていったが、それで追いついた先頭集団ではマンジュデンツルギが必死に追っつけて離されないように頑張っている状態。3コーナーを回る頃にはもう、勝負は前の2頭に絞られてしまったかに見えるほど。
そして直線。ここで前を交わしに行くローランボスコだが、ミサキノハンターもまだ余力を残していて懸命な抵抗。むしろローランボスコが引き離され、鞍上のアクションにもかかわらず脚色は一緒に。離れた後ろではマンジュデンツルギとブラーボウッズが追い比べ。しかしすでに差は大きく開いている。
結局、ミサキノハンターが最後まで粘りきって鞍上のガッツポーズと共にゴールイン。以下2着ローランボスコ、3着ブラーボウッズと入線。エアウィードは5着、シンボリスナイパーは8着に終わった。
勝ったミサキノハンターは父アフリート、母スウィートステップのセン馬の5歳。JRA未勝利から岩手に移籍して2戦したのち、南関東−笠松と転戦。今年再び岩手に戻ってきていた。岩手での特別勝ちは7月のねむのき賞以来の2勝目。鞍上の高松 亮騎手も昨年のシルバーステッキ賞以来となる特別2勝目となった。
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直線で後ろが来てから追えばいいと思っていたから、着差はそれほどでもないけど負ける気はしなかった。馬にはまだまだ余裕がある。馬体重的にはもう少し絞れてもいいと思うけど、まだこんなところでギリギリに絞る必要もない。いずれこの辺で負けちゃいけない馬だからね。(菅原 勲騎手)